2019/10/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 曇天の空の下、街の通りを、ひたすら歩く男。
空気は湿気を含み、何だかどんよりと重い。
普段は意識しない、ハイブラゼール特有の猥雑さ、ごみごみさが、こういう日はやたらと目につく。

「そして、こういう日には悪い人も増える、と」

別に天気と犯罪率の高さに、証明された因果関係があるわけでもないが。
経験則として、曇りの日は、晴れた日よりもトラブルが多い気がする。
実は男は、それを探している――男の様な軽薄な人格にとって、トラブルは良い遊び道具になる。
介入して人助けして良い気持ちになるもよし、恩を売りつけて金や身体と引き換えにしても良し。
勿論、悪人に加担するというのも展開としてはアリだろう。そういうのは職業柄やり飽きているので、興が乗らない限りやらないが。

「さてさて、良い感じのトラブルはないかなっと」

わざと薄暗い小道や裏路地なんかを覗いたりして、積極的にトラブルを探す男。

クレス・ローベルク > あれから暫く、怪しげな物陰とかを探してみたが、トラブルの現場を見る事は叶わなかった。

「……んー、やっぱそう簡単には見つからないねー」

運が悪いのか、そもそも曇りの日に犯罪が起きやすいなどという前提に無理があったのか。
……後者な気がする。

「まあ、散歩を兼ねてるから、時間の無駄って訳じゃあないんだが……逆に、この街で全く犯罪の現場に当たらないのも珍しいな」

奴隷都市ほどに治安は悪くないが、逆に中途半端に治安が悪いがゆえに、恐喝や強引なナンパなどのしょっぱい悪事が多い街だったりもするのだが。
どうでもいい時には見かけて、いざ探すと見つからない。
野良猫なんかもそんな感じだが、奥歯に物が挟まった様なイラつきを感じなくもない。

「もう適当な店に入ってお茶しようかなー」

と言いつつ、悪党探索はやめはしない。
休日だからというのもあるが、意外と諦めの悪い男なのだ。