2019/04/23 のログ
■マルティナ > 丁寧な解説になるほどと頷く。
大規模魔法に関しては確かにその通りだ。
まあそもそも発動まで時間がかかったりで現実的な手ではないが。
何にしろ、出場したところで楽々勝利という訳にはいかなさそうである。
「ありがとうございます。
色々と勉強になりました」
話しを聞き終わり、合間に齧っていた揚げ物を平らげると丁寧に頭を下げる。
「思いがけないところでいいお話しを聞くことが出来ました。
近い内に闘技場へ行ってみる事にします」
食事も区切りがついたし、指の油をハンカチで拭うとベンチから立ち上がる。
もうお腹は大分重たく、立ち上がる時に反射的にお腹を抱えるような癖がついてきた。
やはり通常の妊娠よりも成長が早い。
もっと熟考してから決めるつもりだったが動き回れる内に色々と済ませておかねばならない事があるし、闘技場へはなるべく早く行くべきだろう。
荷物をまとめている間、むき出しのお尻や背中を晒す事になるが何食わぬ顔で。
「さて、それではお世話になりました。
妻にもお土産を買わないといけないので、私はこれで失礼しますね」
立ち去り際、あえて妻という言葉を残していく。
こんな格好で妊娠している上に、更に混乱させる事になるだろう。
キサラはふたなりだが女性なので妻という表現で間違いはないだろうし。
特に意味のない行為だが、何となくそう言っておかないとキサラの事を隠しているみたいで嫌だったのだ。
言わなければ伴侶は男性と勘違いされたままだろうから。
立ち去りながら、暫く休止していた触手が活動を再開したのを感じる。
会話中に大人しくしてくれていて本当に助かった。
人混みに紛れ、焦らすような絶頂を味わわされながら、そういえばお互い名乗りもしなかったなあと今更ながら気づくのであった。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 広場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
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■クレス・ローベルク > 「いや、こちらこそ。長話しちゃってごめんね」
と彼女が席を立てば、こちらもぺこりと頭を下げて。
どうやら、少しは彼女の為になったようだ、と心の中で安堵する。
妊娠した子供を見ても、今更どう思う事もない男だが、赤ん坊に全く情を移さないほど、非情にもなれない。
「あ、奥さん居たんだ。それじゃあ、その人にも宜し……うん?奥さん?って言うことはそっちが男役……いやでも子供をはらんでるのは彼女で……あれ?」
ううん?と頭を捻っている間に彼女は雑踏の向こうに。
言っちゃったかー、と頭を掻いて、男はしばし呆然とする。
あ、そういや名前言い忘れた、宣伝チャンスだったのになあ、とちょっとした後悔を抱くのは、その後の事だった。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 広場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 広場」からマルティナさんが去りました。