2019/03/06 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 昼の大通り。それなりに身なりの良い観光客や、それとは真逆に粗末な麻の服に身を包んだ肉体労働者が渾然一体となって歩いている。
その中でも、無意味に派手な闘牛士服を着た男。
通りの中でも大きな建物によりかかって、一人彼等を眺めていた。

「さて、どうするか」

今日は休日。
金があるので遊びに行くのも、天気がいいので修行するのも良い。
充実した休みを送る手段には事欠かないが、しかし焦って決めるのもそれはそれでもったいない。

「うーん、っていうか、何するにしても一人は寂しいし、誰か知り合い居ないかな……」

ダイラスに長く住んでいるものの、そんな都合よく知り合いが通りかかるわけはない。
とはいえ、そんな過ぎた望みを口に出すぐらいには人寂しいのも確かで。

「――いっそ、ナンパでもしてみるかなあ」

とはいえ、ナンパするにも相手が必要だ。
今の所、暇そうだったりする者は居ないが――

クレス・ローベルク > 暫くの間、通りを眺めながらぼうっと考えていたが、何時の間にか頭の中から考え事自体が消えていた。

「っと」

眠っていたわけではないが、頭の中が空っぽになっていた。
疲れてるのかなあと思うが、しかし頭を休めるにしても、少しでも何か実のある事をしないと勿体無い気がする。
もしかしたら、自分は自分で思うより貧乏性なのかもしれない。

「じゃあ、折角だし何か考えつくまで本でも読むか。折角持ってきてたんだし」

上着のポケットから、文庫本を取り出し読み始める。
内容は恋愛小説。それもかなり甘めの本。
夢見がちな箱入り娘なんかが読みそうな程には非現実的だったが、男は結構好きであった。

「まあ、現実が暴力!レイプ!調教!だからなあ……」

恋人もできたが、住んでいる距離が離れている以上、こういう癒やしも未だ必要なのだった。

クレス・ローベルク > 「……」

周囲の状況も気にせず、本に目を通している。
中身は赤面するほどの少女趣味なのだが、照れもせず。
周囲は周囲で、大通りで本を読む、悪目立ちする衣裳の男を怪訝に見る者が時折現れるが、それすらも気にしない。

「この台詞気障だなあ……」

などと偶に呆れた様に呟くが、精々それぐらい。
今の所、特に動く様子はない。

クレス・ローベルク > 取り敢えず読み終わり、男は壁から立ち上がった。
どうやら、別の場所に行くようだ……

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からクレス・ローベルクさんが去りました。