2019/02/05 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 夜のバー」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 暗めの照明、海のような蒼い壁、魔導機械から流れる静かなBGM。
割と賑やかな店が多いハイブラゼールでは珍しい、落ち着いた酒場だ。
店のバーカウンターで静かに酒を飲む男は、何時もは滅多にしない重い溜息をつく。
その顔は赤く、相当泥酔しているのが伺えた。

「……疲れた」

前日、とある箱入り娘に、うっかりしてしまった約束。
それを果たすために、闘技場の上層部と掛け合い、時には利害を、時には闘技場の存在意義や誇りといった、精神的な物を引き合いに出して説得。
彼女の試合への参加を引き出すのは、相当に骨が折れた。

「なんかもー疲れた。俺は疲れた。女の子が欲しい。イチャイチャしたい……」

どうやら、かなり酔っているようで、欲望がそのまま口に出ている。
静かに愚痴ってるので誰も見咎めしないものの、どうやらかなり質の悪い酔い方をしているようで。
あまり関わり合いになりたくないみたいな視線をちらりと向けてくる者も多い。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 夜のバー」にアケルさんが現れました。
アケル > あまり人が関わろうとしない酔客が一人。
業務に忠実なバーテンダーの他に、声など掛ける者もいよう筈が無いのだが――

「女の子、欲しいの?」

何時の間に隣席に腰掛けたものだろう。そこには小さな、小さな娘がいた。
背丈を見るに、十かそこらの年少。夜の街、酒の場には似つかわしくない。
そんな娘がちょこんと椅子に腰掛けて、青年の顔を見上げているのだ。

クレス・ローベルク > 酒を呑んで突っ伏していた男は、突然声を掛けられ、「うえ?」という間の抜けた声をあげた。

「おお、女の子だあ」

少女――否、幼女としか形容できないような小さな娘。
深夜のバーに居る事自体、似つかわしくない存在。
増して、クレス・ローベルクは、元は退魔の家系。
見れば、それが淫魔である事ぐらい、簡単に看破できた――いつもなら。

「うん、今すっごく、女の子が欲しい。
ぎゅってしてくれたり、甘やかしてくれたり、ついでに気持ちよくしてくれれば言うことないなあ」

だが、男は普段よりも酔っていて、何時もの審美眼を見失っていた。
目の前の彼女が淫魔である所か、そもそも、この場には似つかわしくないという事すら、思い至らないようで。
ただただ、ぼうっと彼女の方を見て、会話しているだけだった。

アケル > 「そうよ、女の子よ-。見ての通りの女の子なのよー」

なんと〝そのまま〟の感想であろうか。そしてまた幼女の方も、そのままの返答だ。
実際、嘘ではない。見た目は全く幼女そのものであるし、中身が怪物であるという事実も無い。
ただ――少々その生態が、人間と違う。有り体に言えば淫魔だ、という程度の差異だ。

「ふんふん、そうなの……そうなのね! あなた、大人みたいに見えるのだけど。
 この国では大人の男の人が、女の子に甘えるのがトレンドなのね!」

その少々の差異が致命的か、そうでないかはさておき。
幼女はコクコクと頷きながら、青年の話を真面目に聞いていた。
椅子の上で身体を回し、きちんと正面に捉えてである。
そして青年が、年甲斐も無い要求を零そうものならば、

「なら、はい! お兄様、どうぞおいでくださいな!」

短い腕、小さな手を、ぐっと前方へ突き出した。
駆け寄ってくる幼児を母親が迎える時の格好そのものである。
背丈の差故、こちらから手を伸ばしても青年の頭には届かないのであるが。

クレス・ローベルク > 「大人……うん、そうだよ、俺は大人なんだ。
大人が甘えるなんてしちゃいけないんだ……」

大人、という言葉が、酒に湯だった男の脳に、一抹の羞恥心を呼び起こしたのか、がっくりと肩を落として落ち込んでしまう。
だが、少女はと言えば、そんな男の話をマジメに聞いて、しかも、正に自分を迎え入れようとしてくれようとしてくれているではないか。
その胸元を、涎すら垂らして、男はじっと見ていたが、

「うー、駄目、大人はそんな事しない、駄目なんだ……男は強くないと……格好良くないと……」

と何かを堪えているかのように、その場から動こうとしない。

アケル > 「大丈夫よ、お兄様。ここはお酒の場所だもの、誰も気にしていないわ」

ドレスの下に隠れたその箇所は、一切の主張が無い。
膨らみの薄いどころか、まだ膨らみ始める気配さえ無い慎ましい胸元。
だがその肉の柔らかさを想像するならば、彼女の頬が助けとなるだろう。
肌荒れだの乾燥だのという言葉にまるで縁の無い、瑞々しい白い肌。
そこにはなんの屈託も無い、鮮やかな笑顔が浮かんでいて――

「強くなくてもいいのよ、格好良くなくてもいいの。
 さあ飛び込んでいらっしゃい、そうしたらきっと楽になれるわ。
 お酒のせいよ、お兄様は悪くないの。だから誰も怒らないし、私も怒らないのよ?」

――しかし吐き出される言葉は、男を誑かす誘蛾灯。
その言の葉、舌に乗せる音は、既に魅了の魔力を帯びている。
淫魔が人間を堕落させる為に用いる、本能の要求を高めて理性を鈍らせる術。
呼び招く声は青年の脳内に、幾度も幾度も反響することだろう。

クレス・ローベルク > 「うー……」

なにかに怯える様な目が、とろんとし始めるのは、まるで野生の獣が撫でられて、身体を委ね始めた時の様。
実際、魅了の魔術は彼の心を撫でるように溶かし、理性という殻に包まれた本能まで、到達しようとしていた。

「本当?本当に怒らない?甘えていいの?」

まるで、急に高い菓子を与えられた子供のごとく、そう確認する男。
そして、それに否定が来ないのであれば、子供がそれをどうするかなど、自明のこと。

「うん、それじゃあ、いっぱい、いっぱい甘えさせてね、おかーさん」

そして、まるで倒れ込むように、彼女の胸元に顔を埋める。
未だ平らな、されど柔らかな。未熟な母性の象徴へと。
より深く彼女の体温を感じたいのか、ぐりぐりと顔を動かすその姿は、他の者から見れば異様としか言いようがないが。
当人はとても幸せそうに、彼女に甘え尽くしていた。

アケル > 「ええ、怒らないわ。甘えてもいいし――気持ち良くなってもいいの。
 ……だけどお兄様、ちょっとあんまりに子供に戻りすぎね。
 このままじゃお兄様の〝しゃかいてきたいめん〟がピンチだわ」

傾き飛び込む青年の頭を、胸の中へと抱きとめる。
両腕をその頭にぎゅっと巻き付けて、心臓の鼓動を聞かせるように。
胸の中で動く顔は自由にさせて、左手では頭をトントンと軽く叩きながら。

だがその一方、僅かに幼女は困惑していた。
魅了の魔術は使ったが、人避けだの隠蔽だのそういう術は使っていない。
自分の外見が周囲にどういう印象を与えるかは、淫魔という種族故、熟知している。

つまり、異様な光景なのである。
このままでは周囲の視線が痛い。すぐ近くに立つバーテンダーも、他の酔客の目もそうだ。
流石にこの状況では〝食事〟への移行は難しい――

「……ね、お兄様。甘えるのはできたわ。だったら、次は気持ち良くなる番よね?
 ええ、そうよ。だってお兄様、〝気持ちよくしてくれれば〟って言ってたもの。」

――が、腹が減ったのは事実だ。
青年の耳元で囁く声――そして滑り降りる右手。
その手は青年の頭から首、肩、脇腹と伝い、ズボンの中へ潜り込もうとするのだ。
進入を許したならその小さな手は、下着越しに青年の逸物をむんずと掴むだろう。
初対面の誰かの対面より食欲を優先する辺りは、やはり淫魔であった。

クレス・ローベルク > 「は、……あ?」

社会的体面、という言葉が、男の恥、という部分を揺り動かした。
そうだ、此処は人がたくさん居る。
もしかしたら、仕事に関係する人もいるかもしれない。
それなのに、こんな所を見られたら。
しかし。

「う、うぅ……うぅぅぅ……!」

それでも、男は甘えるのをやめられなかった。
頭の中では、今直ぐ顔を上げないと、という切迫した危機感が渦巻いているにも関わらず、それでも胸に顔をうずめるのをやめられない。

心臓の鼓動を聞きながら、頭を軽く叩かれるのは、甘えている自分をそのまま肯定してくれているようで落ち着くし、胸の柔らかさは、離れる気概も何もかもを包み込んでふにゃふにゃにしてしまう。

無理だった。この状況で、再び"大人"に戻ることなど。
寧ろ、恥ずかしさや危機感は、そのまま依存心へと転嫁して、幼女の身体に甘える原動力になってしまう。
そんな、甘い悪循環に、更に差し込まれるものがあった。

「あぅ!」

小さな手で、自分の欲望を強く掴まれる。
甘えることで一旦忘れていた自分の性欲を、その一撃で再び思い出してしまったようで。
胸への甘えは続けつつも、その呼吸はふぅ、ふぅ、と荒くなりはじめていた。

アケル > 「もう、みんな見てるのに……しかたない子ね」

小さな子供の唇が、母親めいた小言を吐く。
小言を零しながらも手を解かず、突き放しもしない。
抱き締める胸の感触も、頭を小刻みに叩くリズムも、赤ん坊を寝かしつける仕草のようだ。
甘やかして、甘やかして、誑かして溶かす。
そういう明確な目的で与えられる、絶望的なまでの母性だった。

「よしよし、よーしよーし。おしごと大変なのよね?
 疲れちゃったり苦しかったり、大人だって辛いこともあるのよね――」

顔を埋めた胸が、ほのかに甘く香る。子供特有の高い体温が、意識を捕えて逃がさない。
耳へ注ぎ込まれる声音はいよいよ魔力を帯びて、肉体の制御権さえ奪い取ろうとする。
完全に魅入られたのならば――もはや幼女を突き飛ばして逃げるなど叶うまい。
椅子に座り、幼女の身体に縋り付いた姿勢のまま、立つことも、身を捩ることも叶わなくなるのだ。

「――あら、でも、どっちかしら。大人? 子供? お兄様はどっち?
 甘えちゃってる格好は子供みたいなのに、こっちは大人になっちゃってるわ?」

そんな中でただ一点、これ以上無く明瞭に感覚が残るのが、掴み取られた肉棒だった。
下着越しに小さな手が、緩やかな上下運動を始めた。
布地で肌を撫でるような、もどかしい力加減での摩擦――が、だんだんと勢いを増して行く。

「お兄様……もう駄目よ、誤魔化せないわ。
 こんなちっちゃな女の子に泣きついて気持ち良くされてるなんて、どうやっても皆にバレちゃう。
 ……けど大丈夫。だってお兄様は子供だもの。子供だったら〝おもらし〟くらい普通だわ?」

もう片手も下腹部へと降りて来て、両手ともが下着の内側へ潜り込む。
骨の硬さを思わせない、ぷにぷにとした掌と指がそれに巻き付き、盛んな上下動を繰り返す。
なまじ男の手よりも男を知る、淫魔の手指奉仕。
腹の底から引きずり出された快楽が、鋭敏な先端へと集められていく……。

クレス・ローベルク > 「みんな、みんなが僕に怒るんだ。
俺だって、頑張ってるのに、辛いのに、皆、皆――」

心の奥にある、苦しみ、怒り、悲しみ。
それらを底からすくい上げて、労るような言葉に、男は遂に涙目まで浮かべていた。
されど、その表情は、別の感覚によって、更に歪み――されど甘えたものになる。

「あ、おかーさん、それ、だめえ……!」

男の肉棒は、人間としてはかなり大きな方だ。
闘技場にて、或いはその他の色々な所で。
多くの女を甚振ってきた、ある時は、女殺しとまで呼ばれていた肉棒。
しかし、今やそれは、まるで貴族が飼っている大きな犬。
嬉し涙の様な我慢汁を垂れ流し、小さな女の子の責めに震える、弱々しい甘えん坊でしかなかった。

「おもらしやぁ……うぅ……」

そうは言いつつも、声は何処までも甘えを得て。
気持ちよさから逃げ出したいのに、そこから逃げることもできなくて。
でも、逃げることもできないから、男はそこから逃げるために更に甘えん坊になってしまう。
そして、遂には気持ちよさから逃げるために、男は服越しとは言え、彼女の乳首に吸い付いてしまった。

「ちゅ、んぅ、ん……」

乳首責め、ではない。
ただ、気持ちよさから耐えるために、気をそらすために、口に何かを含むための動作。
しかし、それが更に甘えを深くして、男から、気持ちよさへの耐性をなくしてしまう。
最早、恥とか、体面とか。そういうのですら、無意識の中では全て甘えのための口実にしか、ならなくなっていて。
男の肉棒は、最後の許しを請うように、膨らんでいた。

アケル > 「あらあら、大変なのね、辛いのね。でも大丈夫。
 だって今、お兄様は子供だもの。子供は何にも責任とか持たなくていいの」

両手の親指が鈴口を撫で、溢れる汁を指に絡める。
それによって両手が肉棒と交わる音は、ねちゃねちゃと水気を含んだものとなる。
こうまで来ればもう、バーの一席で何が行われているかなど明白だろう。

「責任感とかね、義務とかね、しなきゃいけないこと、したくないこと、全部もういいの。
 気持ちいいことだけずーっと続けてても、子供だから許されるのよ?
 ……ほーら、むずむずしてきた。気持ちいいおもらし、たくさんできるかしら?」

ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
次第に手の動きが速くなっていく。
加速度的に跳ね上がる快楽を逃がす術は、青年にはもう与えられていない。
淫魔の術中に陥ったならば、もはや自らの意思では、立つばかりか腰を引くこともままならない。
許されるのはただ快楽を貪る為に、赤ん坊のように胸へと吸い付くこと。

「あらっ。……ふふ、本当にあかちゃんになっちゃった。
 ね、他のおじさま方。この子を叱らないであげてくださいな。
 代わりに私がこの子の分まで、ちゃあんと謝りますからね?」

衣服越しに胸を吸う、もはや成人男性の尊厳など消え失せた仕草。
それすらも母親のような顔で笑って許し、周囲に愛想良く笑みを振りまく。
手指は筒となり、肉棒の表面にぴたりと張り付いて、幾度も幾度も幾度も繰り返される快楽の末に――

「お兄様、はい。しー、しー、しー、よ?」

漏らせ――と、小さな〝母親〟が命じた。
それと同時に手に込められる僅かな力が、最後の引き金となるだろう。
その果てに肉棒から精が放たれたなら、少女はそれを指で救って口へ運び、美味しそうに啜るのだ。
待ち望んだ新鮮な精を、まずは前菜として喉を潤す程に。

そして、それから――彼女は周囲の男達。他の酔客やバーテンダーを、幼い声音で誘うだろう。
始まるのは乱交の宴。その中で青年は〝忘れ去られる〟のみだ。
誰も青年を気にせず、嗤ったり嘲ったりの余力さえなく、小さな女の子一人へと群がる。
或いは正気を取り戻したならば、先程まで母と甘えていた子供が、幾人もの男に貫かれながら腰を振る様を見ることになるか。
それは子供の如き依存心の夢を覚ます、少しばかり強めの気付け薬となるかも知れない――。

クレス・ローベルク > 「うー!うー!うー……!」

身体の動きも、心も、尊厳も。
何もかもを奪われ、否、溶かされ、男はただ、泣きながら胸に吸い付いて。
手の中で何度も撫で擦られる肉棒は硬く、されどその他の身体はどんどん力が抜けていって。
そして、最後に加えられた小さな力が、男の肉棒を締め付けたのが、止めとなって。

「ううううううううう……!」

びゅるるる、びゅるるるる!
勢いよくズボンの中で白濁が飛び散る。
乳首をくわえたまま、唸る男。
頭は真っ白で、何も考えられなくて。
そのまま、全てを委ねてしまいたかったのに――

「えあっ!?」

急に、男の襟首を捕まれ、地面になぎ倒された。
心地よい酔いと甘えの両方から、まるで吹き飛ばされるように追い出された男が見たもの。
それは、先程まで甘えていた幼女が、突然淫靡に腰を振っている姿だ。

「そ、そんな、そんな」

先程までの幸せな顔は何処へやら。
青ざめた表情の胸中では、様々な思いが渦巻いていた。

先ほどまで子供のように甘えてしまっていたことへの羞恥心。
その甘えをいきなり断ち切られてしまった寂しさ。
先程まで、仮にも肌を重ねていた幼女を奪い去られた事への怒り。
色々な思いがぐるぐると回って、感情が追いつかない。

「……」

呆然と、ただ呆然と狂婬の宴を見る男。
どうすればいいのか、或いはもう、どうしようもないのかと。
惨めに見守るだけの、置物と化してしまっている。

アケル > バーの床に、男が一人、仰向けに転がっている。
その上に幼女が腰を下ろして、小さな身体を跳ねさせていた。
体躯相応に膣が浅いのだろう。根元まで胎へ収める頃には、腹部がぽこりと盛り上がっている。
だが、それだけではない。
背後に回った別の男は、膣口以上に小さく狭い後穴を貫いている。
また、左右に回った男二人は、それぞれに片手ずつの奉仕を受けて、心地良さそうに呻いているのだ。
あたかも先程まで青年が味わっていたような、或いはそれ以上の快楽を受けて、同じような声で。

「はっ、あ、あはっ……! 気持ちいいわ、みんな、っあ、あ、ああっ!
 やっぱり、強い人の方が――くぅ、ん、美味しいものねっ……!」

手に掴んだ肉棒に口付ける。肉棒が脈打ち、大量の白濁を吐き出して、幼女の顔を汚す。
顔を白く染められた幼女は、無垢な顔で艶やかに微笑み、舌なめずりをして喉を潤す。
或いは下に敷いた男が野太く吠えて震える。柱のような肉棒が引き抜かれれば、幼い柔肉はくぱぁっと広がって、注がれた精を滴らせる。

「お兄様、見てるだけじゃ辛いでしょ? 自分でしてもいいのよ、許してあげる。
 あっ! でもね、でもね、出すときは私にかけてくれたらね、私、もっとお腹いっぱいになれるの。
 お兄様は子供だから難しいことはできないかも知れないけど、頑張るのよ、ね?」

ドールのような金色の髪も、先程まで青年が独占していた小さな胸も、背も腹も、身体の内側も。
無数の男の精に染められて、淫魔の幼女は愈々艶めかしく笑って身を躍らせる。
夜が明けるまではまだ幾許かの時間がある。そして夜が開けたとて、それが中断の理由とはなるまい。
〝不幸にも〟バーに居合わせた客を数巡するまで、淫魔は青年とのみ交わることなく、食事を続けるのだった――。

クレス・ローベルク > 最初、男は訳が分からなかった。
もしかしたら、なにか彼女を傷つける事をしたのだろうか。
だって、自分に声をかけてくれた子だ。自分を受け止めてくれた子だ。
それが、いきなりあんな風に、まるでこちらを無視して、他の男の相手をするなど。

だが、その思考の混乱は、途中で止む。
強い人のほうが美味しい、という、そのもの淫魔の言葉で。

「……あ」

そうか、と男は思った。
腑に落ちた。落ちてしまった。
要は、裏切られたのだ。
相手は淫魔で、自分は餌で。
ただ、上手に付け込まれただけ。
それだけ。

「……ひっ、ぐ」

悲しかった。
ただ、悲しかった。惨めだった。
惨めで、惨めで、泣きたくて。それでも、自分の肉棒は淫魔に触れたからか硬くて、一回では収まらなくて。
だから、男は泣きながら、彼女の方までよろよろと近づき、自分の肉棒をしごき始めた。

「くそ、くそ、くそ……!」

先程まで触れていた、暖かな、小さな手ではない、自分の手。
全然物足りないのに、寂しいのに、それでも快楽を貪らずには居られなくて。
自分以外を咥え込み、腰をふる彼女の姿を見ながら、一人寂しく自分のものをしごきあげて、そして

「出る……っ!」

切なげな声を上げて、淫魔に精を提供した。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 夜のバー」からアケルさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 夜のバー」からクレス・ローベルクさんが去りました。