2022/07/09 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 大きな通りを一本外れた、小さな……ややうらびれた喫茶店。
最近は休日や仕事終わりに、良くここを使っている。
クレスが普段使っている所より内装は地味だが、その分不思議な安心感があるし、何より席が適度に空いている。
長時間座って、考え事や仕事をするにはうってつけという訳で。

「とりあえず、鶏肉のバジル炒めのサンドイッチと、アイスティーを。ああ、砂糖は多めでお願い。ミルクは要らない」

四人掛けのテーブルに座っても、文句も言わずにこにこと対応してくれる老婆に内心で感謝しつつ、注文を終える。
そして、肩掛けしていたバックから、本とノートを何冊か取り出すと、右手でページを開きつつ、もう片方の手でノートに書き込みを始める。

所謂、戦術研究という奴だった。
本は、武術書だったり魔族の研究書だったり様々だが、そういう知識を蓄えるとともに、より効率のいい動きを模索する。
この手の作業は長時間かかる事が多いので、休日を一日潰すことになるが――その甲斐はある。

「さて、それじゃ始めますか」

これも、立派な剣闘士としての仕事。
一時、思索の海に入る男。

クレス・ローベルク > サンドイッチの皿が下げられて、代わりにコーヒーゼリーのホイップ載せが。
アイスティーがレモンティーになり、更に無糖のコーヒーになった。

卓上にて変わるのは、皿上の料理やドリンクだけではなく、広げられている本や映像記録もだ。
映像記録の方は、背中から覗き込まない限り見えない様に位置を調整しているが、所によりセックスシーンも映っている。
クレスが研究モードに入っている為か、特にそれに対して反応はしてないが。

「きっつ……。やっぱ、早々有効な戦術ってないよなあ」

元々、クレスの戦闘技術は、ローベルク家が代々受け継いでいるも。
クレスはそれを対人重視に調整して使っているのだ。
当然、悠久とも言える程に積み重ねられた"時間"は技術に対して洗練を齎す。
その末流であるクレスが、下手に弄れるものでもないのだ。

「……ちょっと休憩するか」

ノートを一旦仕舞って、広げた本の内一つを、今度は頭から読み始める。
考えるのではなく、単に文字を追うだけの読書。
別に読書狂いというわけではないが、気楽に読書するだけでも、大分リラックスできるというわけで。