2020/03/30 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 『お客様、ちょっと……』

と声を掛けられて、何処かに連れされていく素性の悪そうな客。
彼は、イカサマを咎められ、これから店のバックヤードで"それなりの"仕打ちを受けることになっている。
そして、それを通報したのは、それを遠巻きに眺める青い闘牛士服の男だ。

「(意外とバレないもんだねえ)」

男は、この店の私服警備員である。
客が何かトラブルを起こした時、人知れずそれを通報し、解決するのが男の役割である。
今はこうして、男が連れて行かれたわけだが、

「(にしても、残念だ。これが女の子だったら良かったんだが)」

通報したり、取り押さえた客が男だった場合、彼の所持している金や貴重品の何割かがもらえる事になっている。
だが、女の場合、仕事をそこで中断し、その女性を『自由に』していい事になっている。
その代わり、彼女が持っている物や金は貰えないわけだが、それでも男としては、こちらの方を目当てに警備員などという仕事を引き受けているのである。

「(いやあ、法的にも倫理的にも問題なく女を犯せる仕事なんて、此処と闘技場ぐらいだものなあ)」

などと、下衆な事を考えている男であった。

クレス・ローベルク > ちなみに、この『トラブル』の定義は、ある程度男次第である。
『イカサマの疑いがある』でも、『何かキョロキョロしていて怪しい』ぐらいの因縁でも、問題なく裏に連れていける。
無実の罪を着せられて尋問されたり犯されたりする客側はたまったものではないが、それが問題となったケースは殆どないらしい。

「(まあ、尋問中の映像とか抑えたりしてるだろうからなあ)」

そういう意味では非常にやりやすい仕事である。
やりすぎにさえ注意すれば、多少難癖をつけても問題ない。
少なくとも、裏で『身体検査』という名目で――ぐらいの事は出来るわけだ。

「(まあ、それをするリスクを許容できるほど、いい女の子が居れば、だけど)」