2020/03/24 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 「ワインと鶏肉のロースト。ローストは西洋わさびをつけてくれ」
ギルドに入って来るなり、酒場に入って注文する男。
今日は、冒険者の仕事をするためというより、単に酒を飲みに来た。
頑丈な石造りの店内には、既に多くの冒険者達が、男と同じく酒を楽しみに来ている。
「(まあ、中には酒じゃなくて女を楽しもうって人もいるけど)」
男もその類だが、しかし誘うかどうかは目につく女が居るかどうかにかかっている。
魅力的な娘が居れば声をかけるだろうし、その結果宿に連れ込むも楽しくおしゃべりするのも気分次第。
究極、楽しければどうだっていいので、色にこだわるつもりもない。
ただ、冒険者は割と色んな人物が居るので、相手をしていて飽きないと言うだけだ。
「さあて、面白そうな奴は居ないかなと」
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にソレイユさんが現れました。
■ソレイユ > 酒場に入る前に小さな深呼吸をひとつ。
扉を潜って。異装に目を止める者こそいないが、小さな背丈を子供扱いで冷やかす者もいて。しかしそれらはあまり気にしなかった。
辺りを見回して面白そうな感じのするこの男の隣へ向かい。
「夜は楽しい?お隣いいかしら。」
小さな口を動かして男の頭を見上げ。柔らかい微笑みに、黒い目をぱっちりと開いて。
返事がどのようなものであれ、先に席へと着いてしまう。少し高く作られた大人用の椅子によじ登り腰を下ろして。
■クレス・ローベルク > 「ん……?」
今、正にワインと料理が運ばれた時だった。
少女……というか、もはや幼女というような風貌の女が、男を見上げていた。
この様な店に来るには幾らなんでも早すぎるとも言えるが、しかし男は気にはせず。
「残念ながら、独り身の寂しさが染みていた所だよ。
もちろん。君のような美人さんが隣に来るのを断るはずがないさ」
と、言った時には、既に彼女は椅子によじ登っていた。
手伝おうかとも思ったが、しかしこの慣れた誘い方を見るに、手伝った方がかえって失礼だろうと思う(この世界では外見と年齢と実力はそれぞれ別のものである)
なので、腰を落ち浮かせるのを待って、
「俺の名前はクレス。クレス・ローベルク。
お嬢さんは?」
と聞いてみる。
■ソレイユ > 「ふふっ。」
怯まずに笑って。年齢に似つかわしい、屈託のない類のものに計算は含まれていない。
明らかに子供扱いをする眼差しには慣れている。このような年頃を好む客もいたりする。もしかすると男はそれに当て嵌まらないかもしれなかった。それならばそれで結構。
夜の明かりの下で、ふわふわとした髪を避けて、白粉を叩いた頬に指を宛がうと色の違いが明らかになるだろう。ませた幼子、という解釈もある。
「一人の夜というのもなかなか贅沢なものよ。」
ほんの少しだけ、同調するような眼差しをしたのは、気のせいと思えるくらいの一瞬の間の出来事で。
「ソレイユ。姓はないわ。」
ぱち、ぱち、と瞬きを。夜の明かりで睫の影が、頬の上に綺麗な形を描いて。
■ソレイユ > レモン水をすっきりとした酒で割ったものを頼んだ。
―――男は隣で眠り始めたのだろうか。疲れが溜まっていたか、ワインが回ったのかもしれない。―――
彼女の名前と所属する店の名前が簡単に、白い小さな紙にこの国の言葉で記された手書きの名刺が、テーブルの上に残された。彼女の商売の挨拶がわりというか、単純な形式的なものである。拾って貰えるか、落としてしまうか、それは任せる。
ドリンクを干してしまうと、店を出て。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からソレイユさんが去りました。
■クレス・ローベルク > 男は、そのまま眠ってしまっていた。
その後気がつくと、「惜しいことしたな」と頭を掻いて、そのままその名刺はポケットの中に。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からクレス・ローベルクさんが去りました。