2019/07/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 偶には、カジノでそれなりに散財しよう。
そう考えた男は、割といつも行っているカジノに足を運び――そして。

「大勝――!」

カジノのバースペースで、挙げた快哉の通りのことが起きた。
ルーレット、カード、ダイス。全てのゲームで勝利を収め、トランクケースの様な大きさのチップケース満杯のチップを稼いだ。
そのチップケースを足元に起き、今は勝利の美酒に酔いしれている。

「今日は沢山呑むぞ!お金は一切心配しなくて良いんだし!」

何時も呑むより遥かに高価な酒をボトルで注文し、かっぱかっぱと開ける男。
まるで絵に描いたような、典型的な『カジノで勝った人』である。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にミユさんが現れました。
ミユ > 「ほむ…」
ミユはため息を付く…

大金を得たご主人様に連れられてここに来た。
そして、お前も適当に遊んでこいと言われて、今までに持った事の無い大金を渡されるが、
正直、ミユにとって、賭け事なんて無縁で、どのゲームもさっぱりわからないのだ。

それで、ブラブラと散歩するかの様にカジノ内を歩き回っているだけであったが…
もう、ご主人様がどこでなにをして、勝ってるのか負けてるのかも解らない。

そして、なんだかカジノの喧騒とは違った大きな声が聞こえ、
それに釣られる様に足を運んでみたのが、バーの様な所。
何かあったのかと、覗きこんでみるミユ…

ざわめくバーの中心で何やら楽しそうに笑ってる男を見る。
「ほむ、勝った人なのかな…」

バーの入口でぼーっと見つめるミユであったが…

クレス・ローベルク > 勝てば気が大きくなるというのは、どの勝負事でも共通の事であるが、今日の男はそれが更に強かった。
ボトルに直に口を付けて煽り、鼻歌なんぞ歌いつつ、バーの一角を騒がせていたが、

「うん?」

そこで、何やらこちらを見つめている女の子を見つけた。
場所なれしていないのか、所在なさげだ。
何時もなら、ほうっておくのだが、今日の男は先述した様に気が大きくなっているので、

「おーい、そこの娘っ子。見てないでこっちに来なよ!お兄さんが何でも奢ってあげちゃうよお!」

などと、手を振って彼女を呼ぶ。
見るからに面倒な酔っぱらいと化した男だが、さて。

ミユ > ミユが見つめる先、その男がミユの視線に気付いたか、いきなりこっちに視線
を向けられ…目が合ってしまう…

こっちに向けられ、男が大声を張り上げると、ビクッと躰を震わせて…
そこの娘っ子って…左右を見るも、どうみてもミユしかいない…
そこで、ミユは中に入り…歩みを進める

男の返事を聞かなくても、男の視線はミユの動きに追従している所からして、
大声で話しかけてたのはミユであったことを察する…

そして、男の近くまで歩みを進めると…

「私…ですか?」

と、周りの騒音に負けぬ声でそう答えた…

クレス・ローベルク > 「そうそう。君君」

初対面である筈なのに、やけに馴れ馴れしく話しかける男。
そのまま素直に来た彼女に、赤ら顔で笑いかける。
ああ、可愛い子だなあ、肌スベスベしてそうとか思いつつ。

「俺、一人でこのカジノ来ててさ。ちょっと寂しい感じなんだよね。
君、カジノで遊ぶの、初めてでしょ?だから、どうしようか解らなくて、こんな所で立ってた……んだよね?」

普通に考えれば暴論だが、しかし偶然にもそれはミユの置かれている状況にマッチした言葉だ。
そして、男は言葉を続ける。

「もし付き合ってくれたら、遊び方とか、色々教えてあげちゃうよ?あ、俺クレス・ローベルク。剣闘士やってんだ」

ミユ > 「やっぱり私ですかぁ~ 面識もないのにいきなり奢るって、やっぱり勝ったから?」
と、視線を揃えて、尋ねるミユ…
初対面でも臆することなく接する事ができるのは、日頃、居酒屋マスターをしているからであるが…
「あら…バレていましたか~ やっぱり目立ってたのかな?」
首を傾げて、クスクス笑うミユ…

う~ん、見知らぬ場所で見知らぬ男に声かけられ奢られる…こんな状況は躰目的なのは明白ではあるが…まぁ、そこは置いておいて…
「うん、教えて頂けるとうれしいです、私はミユ…王都で、しがない居酒屋の店主やってます」
と、前に手を揃えて、深くお辞儀するのはいつもの癖なのか…

クレス・ローベルク > 「はは、まあ田舎から来たお上りさんが如しだったもん、そりゃ目立つよ。
うん、宜しくミユちゃん。でも、居酒屋の店主ってのは意外だったな。メイドさんの格好してるし」

もしかして、ファッション?そういうの流行ってるの?などと頓珍漢な事を言いつつ。
ともあれ、と話を区切る。

「でも、カジノについて教える事、かあ。そうは言っても、ポーカーのルールとか説明しても、覚えきれないだろうし……っていうか、まず"賭ける"ってことに慣れることからか」

そう言うと、男はポケットからダイスを取り出す。
何の変哲のない、六面ダイスだ。
男はにっこり笑うと、

「まずは、簡単なゲームをしないかい?君が勝ったら、僕が今日勝ったチップの、半分をあげる。
負けたら……そうだな、ちょっとした罰ゲームを受けてもらう。どうかな?」

トランクの半分――それだけでも、一般の人が一ヶ月働いて手に入れるのと同じだけの金額だ。
それを容易に賭けのテーブルに載せるのは、気の大きさからか、それとも何か勝算があるのか。

ミユ > ミユは頭を掻きながら、ちょっと目を泳がせて…
「これは~ご主人様の趣味…ってかんじ? 衣装は全部、これとそっくりなのばかりです。
 あっ、そういえば、ご主人様の事忘れてた…でもいっか…いつものことだし~」
はっ、と顔を上げるも、やれやれといった様子で…

「ほむ…、ポーカーですかぁ…言われてもピンと来ないですね。ルールもなんだか、
 難しそうですし…ほむ…”賭ける”ですか~?」

コクコクと頷いてクレス様の言う事に耳を傾ける…
ミユは興味津々で、取り出されたダイスを見つめる…
どこからどうみても、変哲もない唯のダイスの様にしかみえないが…

「う~ん、まずは”賭ける”事が重要なのですね~やってみましょうか?
 あ、立ち話もなんですし…」

と、ミユはクレス様の隣に腰をかけ、ふぅ~と吐息を漏らす…
それにしても、1ヶ月分の金額と、ミユの”罰ゲーム”?はたして釣り合うのかどうかも怪しい。
しかし、チップの事すらも全然理解していないミユは簡単にそのゲームに付き合う事にした。

クレス・ローベルク > 「うわあ、意外と君、てきとーだね?でもまあ、いつもの事なら良いか」

"ご主人様"には悪いが、今の彼女は自分の遊び相手だ。
そもそも、こんな可愛い娘を一人ぼっちで置いていったのが悪い。
精々、彼のカジノでの健闘をお祈り申し上げる――として。

「そうそう。賭けるって、要するに、"大事なものを危険に晒す"って事だからね。
その辺の恐怖に慣れる、或いは恐怖を麻痺させないと、ギャンブルは楽しめない。
今回は、俺は稼ぎの半分を、君は正体の解らない罰ゲームを"賭ける"訳だ」

そう言うと、男はトランクケースからチップを幾枚か取り出す。
そして、それを均等に分ける。
お互いに、白いチップが3枚と、赤いチップが1枚――大きさは同じだが、白いチップが無地に近いのに対し、赤いチップは王冠の模様が書かれている。

「このカジノじゃ、白いチップが1枚100ゴルド、赤いチップが300ゴルド――何だけど、まあ単純に『白は1ポイント、赤は3ポイント』って覚えてくれ。つまり、お互いの持ち点は6点だ」

此処まで良いかな?と確認するようにミユを見る。
そして、話を続ける。

「最初にダイスを振る側――親は、最初に何点賭けるか、チップを机の上に出して決める。そしたら、親はダイスを振って、その後子がダイスを振る。そして、出目が大きかった方が勝ち。親が賭けたチップの二倍のチップを、勝者が受け取るって訳だ」

つまり、ダイスゲームの賭けの構造を簡略化した物だ。
単純な出目勝負なので、賭け方で差も出ない。
ギャンブル初心者に持ちかけるには、公平と言えるゲームだが……?

ミユ > 「あはは…ご主人様も適当ですから…それに、お仕事忙しくて、殆ど家にいませんし、
 私はただ、家を維持してるだけのメイドでもあります。お昼はメイド、夜は居酒屋…
 そんな感じなのですよ。今日も賭け事なんて知らないミユを放置して、自分はゲーム
 三昧なのですから、私も放置で十分なのです~」

と、ケタケタと笑いながら話すミユ。

「ほむ、恐怖ですか…ミユは沢山の恐怖を味わってきたから、そのあたりは得意…かなぁ?
 わかんないや…でも、どういう状態であれ、恐怖を克服することが大事なのですねぇ…
 なんだか、ドキドキしてきました~」

なんだか、この賭けに興味を持ち始めたミユ…
猫耳もピンと立ち、スカートの裾から見える尻尾も上を向いてゆらゆらと…

またも、クレス様の言葉に耳を傾ける…
「うん、それならミユでもわかる!」
笑みを浮かべ面白そうに笑うミユ

「ふむふむぅ~なるほどっ、これは面白そう…」
ミユは勝負の勝ち負け関係なく、そのゲーム自体に興味を示したようで…
目をまるまると広げて、そのチップを受け取ると、その白と赤のチップを確認し…

「とりあえず、やってみたいです~興味が湧きました~」
と上機嫌だ。

すでに、”罰ゲーム”の事など、殆ど頭に残ってないミユではあったが…

クレス・ローベルク > 「随分とハードなメイドさんなんだな……でも、興味を示してくれて良かった」

わくわくとした顔を見ると、こちらも楽しくなってくる。
それが美人さんであればなおのこと。
グラスやボトルを一旦脇に置いてスペースを作れば、簡易なゲーム台の完成だ。

「取り敢えず、最初は賭け方の見本も兼ねて、俺から親をやろう。
先ずは、2ポイント、かな」

そう言うと、白いチップを二枚、場に出す。
そして、ダイスを振る。
出た目は……2。

「おっと、こりゃ……」

ついていない。
相手が1を出さないとこちらは勝てず、2ならば引き分け。
つまり、単純に勝率は1/6だ。
派手にため息をついて、

「揺り戻しかなあ、こりゃ。それじゃ、これより上の目を出せば、君の勝ち。同じなら、引き分けでポイントの移動はなしだ。さ、どうぞ」

とミユにダイスを振るように促す。

ミユ > 「仕事掛け持ちメイドなんて沢山いますよ~」
なんて手を上下に振って、笑うミユ…

「2ポイント~かぁ…うん、出足としては良いかもっ!」
ごくっと喉を鳴らして、振られたダイスを目で追うミユ…
そして出たダイスの目は2…

ミユは余裕の表情を浮かべる…
「う~ん、つまり、3以上出せば私の勝ちってわけですねぇ~運勝負っと…」
ため息をつくクレス様ににっこりと笑いを見せつけて…

渡されたダイスを見つめて、再びゴクッと喉を鳴らす…
結構、真剣な面持ち…果たして結果は…?

「ミユも振ります~!」
上機嫌に拍車が掛かる、ミユの尻尾の先が揺らめいたものから、派手に暴れる状態となり…
そして、ダイスをテーブルの上に、転がす…

「う~ん、ミユの運はこんなに低かったなんて…」
一気にしょぼくれるミユ…耳も垂れ下がり、尻尾も力なく椅子に垂れる…

そんなミユのダイスの目は1であった…
ミユは、白色のチップを2つ渡す。
これで、ミユは4ポイント、クレス様は8ポイントとなったわけだが…
[1d6→4=4]
クレス・ローベルク > 「いや、そっちじゃなくて沢山の恐怖を~の方なんだけど……」

まあ、ミレー族なら、それこそありとあらゆる恐怖を体験していてもおかしくはない。
それよりも、今は自分が恐怖を味わうターンだ。
何だ2って。給料一か月分がかかっている時に出していい出目ではないだろう。
可愛らしい初心者ギャンブラーも、余裕の笑み。
その笑顔を見れただけでも給料一か月分の価値はあったよと言えれば格好いいんだろうが……

「そんな訳ないんだよなあ……!」

隣の少女が振るダイスを真剣な面持ちで見る。
視線の先で尻尾が派手に揺らめいているのが可愛らしいが、しかし今はそんな事より賭けの結果を――

「おお……!」

結果は1。これでまた、一つこちらに勝利が近づいた。
しかし、それにより、今度は少女がしょぼくれてしまった。
仮にも"遊び"でしょんぼりさせてしまうのも難だしと、男はフォローに入ることにした。

「まあ、運なんてその時々だよ。寧ろ、2ポイントで悪い出目を使ったと思えば良いのさ。次にもっと大きな勝負で、取り返せば良いんだから、ね?」

人、それをギャンブラーの誤謬と言うが、しかしギャンブル初心者の火付けには良いだろう。
慰めるように頭を撫でてやりつつ、

「さて、次は君が親だ。さあ、何点賭ける?」

ギャンブラーにとって、どんな目を出すかも大事だが、どういう風に賭けるかも大事な要素。
先程負けた彼女は、恐怖に負けて様子を見るのか、それとも今こそチャンスと奮起して勝負を賭けるのか。
内心期待しつつ、彼女にベットを促す。

ミユ > 「うん?沢山の恐怖?」
ミユはこのダイスゲームが楽しくて、最終結果がどうなるのかまで全く関係ないご様子で…
なんだか、ミユは勝負事はやめておいたほうがいい性格かもしれない…

それにしても、ミユの運は悪かった…
六分の五で勝てる勝負に負けたのだから…

でも、クレス様の一言でミユの心に火が灯る…

「う~ん…次は私かぁ…」
出足は負けたが、ちょっとしょんぼりの様子のミユは再び目を煌めかせ…再び耳も尻尾も立ち上がってくる…
そんなミユがテーブルに出したポイントは4…

「いっぱつぎゃくてんっ!」
ミユの闘志は燃え上がる…
しかし、ミユは間違えていた、確率二分の一なら、次は必ず勝てるだろうと…
勿論、そんなに甘くはないのだか…相変わらず頭の中お花畑なミユは止まらない…

そうして、ミユの手から振られるダイス…
ミユは余裕の笑みを浮かべて、ダイスの行く末を見守る…

「うん?これは…どうかなぁ…ミユは勘違いしてたかも…」
何処となくそこで間違いに気付いたミユではあったが…時すでに遅し…

出たダイスの目は3であったが…
そして、ダイスをクレス様に返す…ミユのか細い指が少し震えているのが解るだろうか…

これでミユの行く末が決まってしまうかもしれない…
そう思ったミユは、”罰ゲーム”の一言が頭に過る…ミユからはなんだかやっちゃった感が出てしまっていたが…

クレス・ローベルク > 内心『なんてギャンブルに向いていない子なんだ……!』とある意味感心して、闘志に燃える彼女を見ていた。
ギャンブルは賭けを楽しむもの。確かにそうなのだが、余りにも熱しやすすぎる。
この状況で、全力投入は割と自殺行為に近いのだが、まあしかし扱いやすいのは良いことである。

「おお、3か。これはまた微妙だな……」

此処で、彼女に負けても、男はただイーブンに戻るだけである。
対し、此処でミユに勝利すれば、その時点で自分の勝ち。
勿論、確率は等しく1/2。此処で男は3以下を出せば、それでミユは助かるのだが……

「(よーし、此処はイカサマのしどころだな!)」

この場合、ミユの相手が悪かった。というより、相手が単純にクソ野郎だった。
元より、下心ありありで声をかけたのだが、しかし思った以上に相手が乗せられ易すぎた。
これは、是非ともその隙をついて賭け事の怖さを教えてやらねば――という自分の良心への大義名分が立ってしまったのが悪かった。

「(まあ、イカサマなんて多かれ少なかれ皆やってるし。これも勉強ってことで――)」

「それっ!」

そう心で呟き、サイコロを振る。
否、正確に言うと、振ったのではない。
指と指でサイコロを挟み、回転を加えて独楽のように"回した"のだ。
すると、どうなるか。独楽のように回るサイコロの、下の面はまず出ない――つまり、勝ち目ではない、1,2,3をほぼ潰す事ができる。
派手にサイコロを動かしているから気付きにくいが、ほぼ確実に勝てる振り方なのである。

「さあ、どうだ……?)」

どうだ、も何もない。クレスの勝利は、ダイスに何らかの理由で力が加わらない限り確定である。
そして果たして出目は――5だった。

「よっしゃあ!勝ったッ!」

初心者相手に大人気なくイカサマを講師して、ガッツポーズする大人。
だが、ともかく勝ちは勝ち――であった。

ミユ > 「うん~微妙だけどっ…ミユは負けないっ!」
勘違いに気付いたミユは内心凄く恐怖していたが、
それを表に出してはいけまいと、強気の発言をするミユ…
「(これが…クレス様の言われていた恐怖なのですね…)」

震える手で渡したダイス…
ミユは俯き加減で、クレス様がサイコロを振る瞬間、目を閉じてしまっていた。
目を開けていたら、動体視力の優れているミユにはそのイカサマが見えていたかもしれず…

結果は5… ミユは半分泣きそうな顔でクレス様を見つめる…
「あうぅ…」
そして、ミユの大事な赤と白のチップはクレス様の元へ…
その行先を目でじっと追うミユ…

まっ、この勝負は完全に負け。
この結果だけは覆し様がなく…ミユの前でガッツポーズを見せるクレス様を見つめながら、肩を落とした…

「負けちゃいましたねぇ…」
そう呟くと…その低いテーブルの上に豪快に突っ伏すミユ…
クレス様がミユの下半身を見れば、ショーツが丸見えな状態になってるのがわかるかもしれず…

クレス・ローベルク > 「あっはっは。まあ、勝負は時の運だよ。
いや、まさかストレートで勝てるとは思わなかったけどね」

そう言いつつ、男はこっそりと腰のベルトから、【試練の媚薬】が入った注入器を一本、抜き取る。
注射器ではない――針を使わぬこの注入器は、全くの無痛で薬剤を身体に注入することを可能にする。
尤も、薬剤が体に入る時の微妙な違和感は拭えないが、とにかくそれをこっそり彼女の足の近くまで持っていく。

「(っていうか、うわ、普通にショーツ丸見えじゃないか)」

スカート丈が短過ぎるのが行けないのだろう。
だが、その御蔭で、うっかり服の上に注入してしまう事はなさそうだ。

「さぁ、負けた君には罰ゲームとして……しっぺを受けてもらう」

そして、ミユの方には敢えて軽い、しかし少しだけ痛みを伴う罰を言い渡す。
右手で彼女の手首を強かにたたき、その痛みに悶ている間に左手で媚薬を注入する。
それが、クレスの狙いである。
尤も、一本だけでは未だ、身体が敏感になる作用しか無い。
だが、隙の多いこのムスメの事だ、もう一本を打つ機会など、いくらでもあろう。

「さぁ、それじゃあ手首を出して?行くよ、いち、にの……さんっ!」

ミユ > 「あはは…確かに運ですね…」
そのままの格好で…乾いた笑いでクレス様を見上げるミユ…
その困惑した表情は隠しきれない…しかしながら、ミユは覚悟するしかなかったか…

しかし、しっぺを受けると聞いたミユは、少し安心する。
その程度であれば、子供の遊びくらいだからか…

そして、ミユは、
「負けたから、仕方ないですね…」
と、素直に左手を差し出す…数字を数えるクレス様に、ミユはまたもや目を閉じてしまう…

そして左手首に走る鈍痛…
「あうっ、ちょっと痛いです…!」
後から来るジンジンとした痛み…ミユは少し悶えてしまうが、罰が済んだ事に安心する…

なんだか足の方で軽い違和感を覚えたミユであったが、不自然な体制を取ってしまっていたので
足が痺れたのかな…と思い…椅子に座り直した…

「はふっ…でも面白かった~」
なんて、簡単なイカサマに気付きもせずに、少し困った表情でそういうも、なんだか躰が火照って
きたような感覚を覚えて…
「(あれ、まだお酒も飲んでないのに…)」
と、疑問に思うも、原因がわからずに…少し困惑した表情を浮かべて、クレス様から少し目を逸らしてしまう…

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ミユ > 【次回継続】
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からミユさんが去りました。