2019/03/07 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノバー」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 外光から遮断された地下の空間を、天井に吊るされた魔石式シャンデリアがほんのりと照らす。
薄暗いその部屋に、サイコロやルーレットの玉が転がる音と、それを見て一喜一憂する賭博師達の声が響く。
カジノスペースから少し離れたバーカウンターでは、お喋り好きなマスターが、青い闘牛士服の男と喋っている。
『へえ。って事は君、今は結構金持ってるんだ』
「まあ、お金があるって言っても、泡銭だけどね。副業の冒険者業で得たお金だから」
いいじゃん、寧ろ泡銭なら、此処で遊んでいっても心が傷まないじゃないか。パーッと使いなよ……と露骨に散財を勧めてくるマスターに苦笑いを返す。
「まあ、そのつもりで来たんだけど、中々良い遊び相手が見つからないんだよ」
『良い遊び相手って?』
「美人か面白いやつ」
言い訳臭いなー。良いから金落とせよーと渋い顔をするマスターを宥めつつ、しかし男は考える。
――普通のやつとやっても、勝っても負けても面白くないからなあ。
誰か良い相手は見つからないかな、と思いつつ、ジョッキに入ったエールを呑む。
■クレス・ローベルク > 『っていうか、美人は良いとして、面白いやつって何だよ。
君クラスで頭が愉快な人間は、幾らダイラス広しと言えども、君ぐらいなもんだよ』
「前半の疑問言うのに、後半の暴言必要だった?」
客商売としての職業意識を感じさせない意見だったが、しかし現在、男が頼んでいるものはエールのみ。
寧ろマスターからすれば、儲けを寄越さない客がどいてくれるなら、それはそれで席が開くと考えているのかもしれない。
「いや、まあ、要は遊んでて楽しい人って事なんだけどね。
イカれた言動とか、そういうんじゃなくて」
『こんな場末のカジノに、それ求める?あ、これ以上席座るなら何か頼んでね。さもなくばさっさと帰れ』
「えー」
押し付けられたメニューをわざとらしく唇を尖らせながら受け取る。
何を頼もうかな、と男はマスターからメニューの方に視線を落とす。
主に酒だが、サイドメニューもそれなりに充実していて、此処は特にピクルスの種類が多い。
此処で漬けている物もあるとかで、実は知る人ぞ知る店らしいが……
「(でも、今日はそんな気分でもないしなあ)」
■クレス・ローベルク > 「あ」
店の中で、知り合いを見つけた。
男はそちらに歩いていく
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノバー」からクレス・ローベルクさんが去りました。