2019/02/28 のログ
イグナス > そうして暫くだらだらとくだをまいて、最後はどうしたのやら。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」に徒綱さんが現れました。
徒綱 > 夜の大通り。本来は静かなその場所にはさまざまな人々が、一夜の夢を求めて歩き回っている。
緩く燃え上がる一夜の夢に向かって歩き回る人々を尻目に、港にやってくる船をぼんやりと眺める男が一人。
手にしている小さなグラスには、やや強い酒精が入っている。

「風流、というには何だかねえ。ここの人々は」

欲望に踊らされる人々を眺めるのは楽しいというか、哀れと言うか。
人々の生き様を肴に酒を飲むというのはそれだけで風流と言えなくもないが、自分も十二分に壊れているなあと思ったりもする。

座っているテーブルにはカードが置いてあり、先ほどまで勝負が行われていた。
その結果ここで風流をしていられると言うあたり、勝負にはそこまで負けたと言うわけではなさそうである。

徒綱 > 実際、勝ったの負けたのということには頓着しない。
こういうものは一時の楽しみに代価として金が動くものであり。
負けたとしてもその時間楽しめた代価だと思えばそれでいい。金は回すことで世の中を潤すものでもあるからだ。

「ともあれ、そこそこに手元になければ困るものではあるがな。まったくもって悩ましい」

今回は勝敗で言えばとんとんと言うところである。
まあ、場所代と顔を売ると言う付随価値からいえばそこそこのものではあるが、ともかく身包みをはがされるわけではないのだ。

徒綱 > くるり、とグラスの中の酒を動かす。
質があまりよくないとはいえ、ちゃんと注文したものを楽しんでいるのだから誰に文句を言われる筋合いはないのだが。
それでも、相手のいない酒と言うのはなかなかにさびしいものもある。
こういう日は、相手が欲しいところだ。飲むにしても、ほかにしても。

「まあ、そんなもの望むべくもない、か」

肩をすくめて薄く笑うと、かき集めたチップの清算を店員に依頼する。
こういうものを自分で計算しないというあたりで相手を信頼していると言うアピールである。
商売の基本は信用。そのためには多少の身銭きりは覚悟しなければならない。

徒綱 > ややあって、集計が終わったらしく酒と場所代を引いたもろもろの値段が提示される。
その領収証を受け取って、男は歩き出す。

まあ、今夜をゆっくりと終えられたこと。それがまあ、代価と言うべきだろうか。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」から徒綱さんが去りました。