2018/12/19 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」に違法カジノさんが現れました。
■違法カジノ > 本日も違法カジノは営業中の様だ。
この国も、この町も、すっかりこの時期の冬のとある祭りの為、
内装ががらっと変わっているところも珍しくない。
ここ、違法カジノも、すっかり様変わりしており、
赤色に白色を基調としたモノが色々と飾られていたりする。
また、こういうお祭りにはよくあるけれど、
片想いの人に告白したり、大事な人とセックスしたり…
なんてなんて、色恋や性行為だって盛んになる時期。
ここ、違法カジノでは、公開NTRが本日のおすすめメニューに選ばれていた。
冬のとある祭りの前の、下衆な客が求める凌辱。
…もっとも、この国で、本当の意味での寝取りなどあまりないのだろうけれど。
それから、本日の景品には、プラチナの指輪。
告白の時には、だなんて触れ込みで、こんなカジノに置かれているのは皮肉としか言いようがない。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にレナーテさんが現れました。
■レナーテ > 雪狼の髭、霊樹の樹液、希少な魔法金属等など。
以前出会った鍛冶の精霊に渡されたメモを片手にやってきたのは、獣の素材がありそうな山とは正反対の世界。
人の欲望犇めき合うカジノへとやってくると、景品のコーナーを見て回りながらここへとやってきたらしい。
(「冬至祭仕様……ですか、そんな雰囲気ではなさそうですけど」)
祭り事に合わせた配色の内装を、半目閉ざした呆れ顔で一瞥していくと、小さくため息をこぼす。
プラチナの指輪を見やれば、本来はこんなものを求めてくるような場所だろうなと思えて、薄っすらと苦笑いを零した。
金持ちの変わった趣味趣向を満たす品の中に、希少な素材が混じっているかはまだ分からず、その一角をうろうろと探し回った後、メニューの一覧の前へ。
「……っ!?」
悍ましい性のラインナップと、季節の料理とでも言うような軽さで示されるおすすめメニューに金色の瞳孔が窄まる。
焦点が忙しなく揺れて、小さく息を呑む。
淫行の並びに一々動揺するほどの初さではないが、ここまであからさまなのも、ある意味珍しく、不意打ちを食らったようなもの。
混乱する脳内を落ち着かせながら、うるさいほど胸元を叩く鼓動の上へ掌を重ねて、息を整えていく。
はたから見れば、何かに躊躇うような迷うような、そんな様相に見えるかもしれない。
■違法カジノ > 景品を見て回る少女の姿。
さてな、景品の山を見て回るなら、見るからに高価な、しかし多くはよく聞く様な物の中に混じって、
人間の済む国内では滅多に手に入らないものがまばらに置かれている事が分かるだろう。
赤と白で紡がれたリボンにベルがついたものあちこちにちらついて、若干目に毒かもしれない。
薬に使える魔物の体液であったり、海の向こうから輸入するしかない宝石の類。
ただ、それらはそれぞれが多いわけではない。あくまでも珍品の一つとして、ぽつんぽつんと置かれるばかり。
早い者勝ちなのかもしれないし、一個誰かが持って行けばまた補充されるのかもしれない。
それでも、そこに一つしかなければ、そしてそれが珍しいものなら、自然と欲しいと思ってしまうかもしれない。
さて、彼女が違法カジノのチラシに目を向けるか、或いはスクリーンに目を向けるなら。
でかでかとカジノのおすすめメニューが見えるだろう。
近く、ロマンチックな告白なんかが行われる冬の祭りがあるらしい。
まるでそれに合わせる様な公開NTRと、本日の景品について。
ここは、そう言う場所なのだろう。
誰がどう見たって違法なカジノ。しかし、堕落したこの国に、そのカジノを撤去しようなどと言う者はおらず…
それどころか、王族、貴族の下衆な男は、このカジノを良い見世物として、
観客となり支援していると言うのが現状。
「…欲しい景品はありましたか?」
そして、そんな少女に声を掛けるのは、このような下品な場所に似つかわしくない様な、
人の良さそうな笑みを浮かべて相手を待つディーラーだった。
「何かを、お探しの様ですが…。」
少女という姿はこのカジノにはあまり似つかわしくないが、だからこそ獲物として相応しい。
何せその少女を食い物に、見世物を行う事が目的だから。
当然、この違法カジノの実態はちゃんと知らせるけれど…。
■レナーテ > (「これは……魔族の国でないと手に入らないモノですね。それにこっちも、見慣れない宝石……これなら」)
冬至祭飾りの鬱陶しさに、僅かに幼い顔を歪ませながらも品々を確かめていく。
しかし、見知った者の中に交じるレア物といったようなところで、数は多くない。
在庫はあるのか、現品限りか。
それもあるが、同じ様にそれを欲する愚か者がどれだけいるか。
前屈みになってショーウィンドウを覗き込んでいたが、体を起こすと視線は遠くへ向かう。
確かめるように賭けの場を一瞥していきながら、今すべきか様子を見るべきかを慎重に悩んでいた。
(「噂に聞いていた……あのカジノかもしれませんね」)
王族となった組合長から、噂程度に聞いていたカジノ。
賭けるモノは己の身を掛けて、恥辱と栄光の二択を迫られる。
奴隷でもない限り、そんな物が赦されるはずはないのだが……こうして現存した場所へ辿り着いてしまった。
この国の歪みに苦虫を噛み潰したように、淡い憤りも交えて浮かぶ。
「……霊樹の樹皮、これはありますけど…樹液もありますか?」
振り返った先にいたのは、こんな下衆の溜まり場とは遠い世界の笑みを浮かべるディーラー。
けれど、溝底も地獄も歩んだ身としては、そんな輩でもそう油断はできない。
振り返り、普段のお仕事表情で薄っすらと微笑めば、陳列されていた樹皮のショーケースを指差す。
霊樹の素材の一種があるなら、別の種も同じ樹木から取れるはずと考えてのことだ。
だが、同時に別のことをもう一つ考えていた。
(「少しでも負けると仕事……組合長に迷惑をかけますね」)
ミレー族の安住の地を作る組織の秘書、それがこんな退廃的なところで賭けに興じて恥を晒したとなれば、面倒が起きそうだ。
組合長にはカジノの出入りの理由は先んじて伝えているため、揉み消すことも出来るだろう。
けれど、起こさないのば最大の答えだが、それは確定できない。
思案顔で脳内の相談を繰り返すと、先ほどとは異なり、年相応な屈託のない笑みを”創っていく”。
「あっても、酷い目にあったら困りますから……私、誰かに似てるそうですから、ずっと見られる事になったらその人に迷惑ですし。そちらにも……すごい迷惑が掛かるかもですから」
相手も自分を賭けの場に引きずり出そうと考え、近づいたはず。
だから、ワザと分かるように不自然な言い訳を連ねていく。
自分が誰かと特定させたくない、そうなれば互いに不利益が発生する。
けれど、それに触れなければ……その誘いに乗る。
そんな意志を込めた言い回し。
逆に、自分が誰か、何処の存在かをしれば手を出したくなるかもしれないとも思っていた。
奴隷種だが、そう出来ない傘の下に潜った少女達。
それを束ねる同族の一人であり、貴族や王族とも顔を合わせたことがある存在。
生意気な存在の穢れるところを欲するかもしれないと。
■違法カジノ > 「霊樹の樹皮…?ああ、ええ、これですね。霊樹の樹液もと…こちらへどうぞ。」
珍しいものではある。けれど、特に誰が欲するともなく置かれているままだった。
それに加えて、樹液もあるかと。ディーラーは品の良さそうな顔を崩さないまま、瓶が並べられた景品の群へと向かった。
程なく、そこにはいくつかのポーション類の道具が景品として並んでいるのが分かるだろうか。
小さく敷き詰められ、その中の瓶に入っているのは、少量なものが多いようで、こちらも品薄感を、
それでいて一個しかない高級感を放つかもしれない。
「お求めの品物はこちらで宜しいでしょうか?どうぞ、瓶越しでならご確認して下さって構いませんよ。」
一個の瓶を取って、手のひらにのせ、彼女に差し出そうか。
「ん?…ああ、はい、大丈夫です、ご安心下さいませ。
うちには、そういうそっくりさんもよくおいでなさいますし、連れられることだってありますからね。
ただ…そう、契約書へのサインの時には貴女のお名前を書いていただきますので、そのつもりでお願いします。」
このカジノでは、身分がバレて困るような人間をも食い物にする。
彼女の身の上については、彼女から言い出さなければ、彼等は触れる理由はない。
それが不利益を作り出すのであれば、尚の事そうだろう。
彼女の事を知る王族、貴族が観客席に座っているかもしれないが、そうであったとしても、
このあからさまなやりとりを経て口を挟む者はいないだろう。今のところは。
ただ、そのそっくりさんな誰かと別人であるつもりなら、偽名くらいは考えておくと良いですよとでも言わんばかり、
違法カジノのディーラーはにこやかに頷いて告げる。
それに気付こうとも気付かなかろうとも、勿論、気付いたうえで乗らなかったとしても、それは彼女次第。
■レナーテ > 案内されるがまま続くと、その先には薬品等が並ぶ一角があった。
その中に薄っすらと独特の輝きを放つ薬瓶を見つければ、じっと見つめてそれを確かめる。
調べていた通り、相違ない逸品だが明らかに現品限りというような並び様。
誘いか、真実か。
「……ぁ、ありがとうございます…」
思考に少しだけ気を割かれてしまい、はっとしたように言葉に気づき、慌てて振り返る。
差し出された瓶を受け取れば、照明に翳してそのガラス越しに中身を確かめていく。
光への反射や、揺らした時の重たい雫の動きなど、一つ一つ確かめた後、改めてお礼を紡ぎながら瓶を彼へと返していった。
「……良かったです、ではお願いします」
最初の言葉、そして続く音が全てを物語る。
分かった上で、このディーラーは話を合わせてきたのだと。
逆に言えば、そういう事も多い場所だと思えば、黙殺されることに喜ぶべきかどうか。
内心苦笑いを浮かべながらも、現実では柔らかに微笑み返すと、闇の誘いに乗った。
「賭けはポーカーをお願いできますか? 好きなんです。あとあのルールからすると……ただお金を賭けるとは違いますよね?」
後は彼に案内されるがまま、賭けの席に着くだろう。
だが、方法は此方から提案していったのにも理由があった。
好きというだけでなく、自慢ではないが得意な遊びの一つでもある。
出たカードの種類を記憶するのも、大凡のあたりを着けて駆け引きするのも、相手の手を考えて降りるのも全て。
日頃の業務と戦いのおかげと自負しているのもあって、満面の笑みを浮かべているが、自身が気づいていないこともある。
イカサマがあるかどうかは、彼等次第なのだから。
■違法カジノ > 「えぇ、お気になさらずに。」
何分、こういう場所に慣れてもないように見える彼女、
そういう女性が落ちていくのが好みな彼等は、そうした一挙一動からも下衆の表情を深めよう。
彼女の正体を知る者なら、より一層に。
返される瓶をそっと丁寧に受け取って、ちゃんと陳列をし直せば。
「構いませんよ、ポーカーでも。……こちらのカジノは初めてでしたでしょうか?
それではこちらにこのカジノで配られる二枚のカードがありますので、
どうぞお受け取り下さい。こちらは、説明書で、こちらが、契約書です。」
説明書と言われたカードには、このカジノのルールが書かれている。
賭けの席についた彼女に続き、ディーラーも席に着くと、二枚のカードを差し出す。
ついでテーブルにはシンプルな赤黒チェックの背面のトランプが一組置かれる。
説明書に書かれているのは、概ねこの様な内容。
お金は不要。代わりに求められるのは貴女の身体を使った凌辱と苦痛のメニュー達。
最初にメニューを決めてから、一回一回の賭け事で、勝利か敗北かを定める。
敗北した際、或いは引き分けた際は、メニューの内容を実行しなければならない。
勝利、引き分けた際は、ポイントが追加される。
そして持ち点が一定を上回れば、晴れて景品は貴女の手に渡り賭け事は終了。
持ち点が一定を下回ったなら、貴女の身体はカジノのものになり、
一切の人権を剥奪され奴隷となる性格が待っていると警告されている。
因みに、マイナスポイントを付けられた状態での途中退場は一切認められていないとの事。
契約書と言われる方では、
再び奴隷扱いが待っているとの警告が為された上で、
彼女の名前を求める欄があった。
「契約書の内容に承諾して下さるなら、サインを下さい。
それと同時に、貴女と私の勝敗条件を決めましょう。
60ポイントで貴女の勝ち、マイナス60ポイントで貴女の負け。この条件でいかがでしょうか?
さて、最初に賭ける内容を選んで下されば、カードを切って配りますよ。」
さて、ここは違法カジノであり、見世物の場所でもある。
ここではイカサマは当たり前のように行われているし、このディーラーはそれに長けた者でもある。
サイコロであっても、トランプであっても、ズルをしようとするなら出来る。
自分が強い役ばかりでは疑われるかもしれないけれど、
例えばそう、ポーカーで、ワンペアすら揃わない…曰く、ノーペアの状態が続くかもしれないし、
そんな事はなくって、上手くカードを引き寄せる事が出来るかもしれない。
「最初のメニューはお決まりですか?そうそう、おすすめメニューを選んで下さった場合は、
勝利時のポイントが一度だけ2倍となります。本日のおすすめは公開NTRです。」
■レナーテ > ポーカーでも……その言葉に僅かに眉が跳ねた。
ほんの小さな違和感を覚えながらも、今はそれを口にせず賭けの席へと座る。
受け取った二つのカードに書かれていたのは、ルールと契約。
勝敗によってメニューを賭けていき、勝てばポイント、負ければそれを実行せねばならない。
おそらく、同時にマイナス点も食らうのでそう考えれば割が悪いのは品が品と考えるべきか。
一回の様子見で逃さないための警告文とみれば、体よく見せているがただの奴隷契約書に近い内容。
よくもこれだけの内容でのさばるものだと思うと、小さく溜息を零し、片方をテーブルの上へと置いた。
危険な橋を渡るのを覚悟でそこにフィーネと偽名を入れると、契約書をディーラーへと差し出していった。
「はい、これでいいでしょうか……? では60ポイントで……メニューですね」
こくりと頷きながら、先程のメニューが書かれている部分へと視線を落とすも、おすすめに書かれていたところに訝しげな表情を浮かべる。
多分、恋人の前で犯されるだのそんな内容ではあるが……自分の場合、相手は絶対にここにいない。
おそらく城だろうし、そこから連れてこいと言われても困る。
暫し考え込みながらそれを見遣っていると、何を思ったのか、口角を上げながらすっともう片方のカードも彼へと差し出した。
「決めたい方が決めた方が希望に叶うと思いますよ。体の形を変えたり、切られたりは困りますけど……それ以外なら。でも、勝ったらもう一つ、雪狼の髭を追加でもらえますか?」
決めたい方と伏せているが、先程から感じる視線に気づいてのこと。
自分をどうしたいか、どう悲鳴を挙げさせたいかを各々考えているはず。
ただし、選択権はそちらはないので望み通りかは運次第。
それを運ではなくす代わりに求めたのは、もう一つの素材。
危険な賭けに遠慮なくもう一声レイズを上乗せしていく。
「それで良ければ、始めてください」
両肘をテーブルの上に乗せて、指を絡めて組んでいく。
そこに口元を寄せて前のめりになると、じっと金色が見つめていった。
■違法カジノ > 「はい、メニューです。……さて、こちらではお客様のご意思に沿ってのつもりではありますけれど、
そう言うのでしたらこちらの好きに選ばせて頂きましょうか。ええと、雪狼の髭…。少しお待ち下さいね。」
メニューとしての限度、つまるところNGとなるものを聞きながら、
ディーラーはその賭けに乗る事だろう。つまるところメニューをどれを選ぶかまで、一任しようと言うらしい。
ふ、と目を横にやれば、並ぶ黒服の一人が、言われたものを運んでくる。
主には魔族の国北方の山脈に住まう、雪狼の髭。
「どうぞ、ご確認くださいませ。さて、その間私はご意見伺いましょうか?」
黒服や、カジノの観客のしたい事。
敢えてそんなことまで飛び込もうと言うのだから、観客の熱気も上がり、
彼女を恥辱と苦痛に沈めたくもなるだろう。
「まずは…媚薬注射、精液風呂、エロ衣装だそうです。ハードなメニューはあとでのお楽しみとの事で。
それで問題なければポーカーを始めましょう。まず私の先行からです。
そうそう…フォールド、つまり勝負を降りた場合は負け扱いでプレイは実行させて頂きますが、
ポイントの減点を半分にさせて頂きます。私の方が降りた場合も加点は半分です。」
ディーラーは5枚のトランプを手に取った。
ディーラーの顔は、相も変わらずにこやかで上品な顔をしている。
「2枚換えますね。」
迷いなく2枚捨て、新たに2枚のカードを加えるディーラー。
彼女も、同じ様にカードを換えるか、或いは変えないかを選び、その手札で勝負が行われる。
「それでは、第一ゲームのショーダウンといきましょう。勝負、しますか?」
ディーラーの手札は44K82―――つまるところ、ワンペア。
あまり強くない役ではあるが、勝負を降りる気はない様子で。