2018/12/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にタマモさんが現れました。
タマモ > 場所は変わって…おらず、相も変わらずのカジノの中である。
結局、少女は休憩所でこれと言ったものも見付けられずだった。
そうなれば、残すは定番の大場であるルーレットとカードゲームだ。

「ふむ…」

考えろ、考えろ、今の自分にはどちらが合っているのか。
腕組み考え込む、最初はそんな感じだったのだが…

「………よし、こっちじゃ」

さらっと思考停止、ルーレットに決定した。
理由?運なら何とかなるんじゃないか?である。
気が付けば、ルーレットの場に少女の姿がある事だろう。

タマモ > よいせ、と空いていた席の一つにちょこんと座る。
まぁ、それでも少々見難いのか、席の上に膝立ちになった。
今は身丈が低い、場を上から見ようとしたらこうなるもので。

「むむむ…まず賭ける前に、少しは見に徹して…」

次の結果が出る直前か、ぐるりぐるりとルーレットの中を回るボールを見遣る。
どちらにせよ、すでにベット終了が掛かっているのだから無理だが。
とりあえず、様子見で赤か黒かを決めてみようか。
賭けはしないが色を選び、結果を待つ。
勢いを失ったボールがゆっくりとポケットへと寄せられていき、かこん、かこん、と数度跳ね、ポケットの中に。
結果は…うん、当たった。

「………これならば、いけるのではないかのぅ?」

たった一度、しかも半々の確立での的中で少女は満足。
まぁ、いつもがこうだっただけに…それが致命的となるのかどうか。
次のベット開始から、少女はコインを適当に振り分けてゆく。
見るからに、何の法則性も無い適当な置き方であった。

タマモ > そして、ディーラーからの開始の合図。
その手によってホイールが回され、ボールが滑り落ち、転がり始めた。
少女は椅子の上に座ったまま、じーっとそれを見詰める。

ぐるり、ぐるり、と何周かすれば、ベット終了の合図が続く。
すでに賭け終わっているし、追加も変更も少女はするつもりもない。
のんびりと、その結果が出るのを待つだけだ。
そして、先と同じようにボールはポケットに入っていき…

結果発表、少女は綺麗に当たり枠からすべてを外していた。

「なん…じゃと…!?」

回収されるコインを前に、がくり、とテーブルに両手を付く。
ちらりと手元の資金を見る少女…まだだ、まだいける、そんな感じだ。
そう、まだ前にやったスロットで失ったのは1/3、まだ2/3残っているではないか。
と言う訳で、少女は次の勝負に期待を抱く。
まだまだ、勝負は始まったばかりなのだ。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にアネラさんが現れました。
アネラ > 賭場、というものに自分は足を踏み入れたことがない。
故郷に居た頃はまだ14で、咎められはしないものの「まだ早いのでは」と気後れしていた。
今は16だし、その辺りをふらりとしている放浪者。
故に、全部自分の責任ですので大丈夫ですよ、となにかに言い訳。
そうして来たのがここなのだが……なるほど、ずいぶんと、うん。烟っている。
気というか、空気というか。ふんふん、こういうのが賭場か。

そう感想をもち、ふらふらと散歩をし、お酒を飲んで、カードで軽いレートで遊んで。
あとは見学でゲームを見て帰る。そういう気分だった。

ルーレットを後ろからのんびりと見学。
なかなか奔放な賭け方をする少女がいる。興味深い。
『勝ちの目のある馬全てに賭ける』。そういう馬主は居ると聞く。
だが、少女の結果は真逆。あれ、これって運にケチがついた?

「……見てようかなあ……」

なんて、ぼそり。
面白半分と、まだ、少しルールが飲み込めきれては居ない。

タマモ > 「ふっ…そう、勝負は終わりまで分からぬもの…
妾は、必ず、勝利してみせるのじゃ…!」

言っている事に間違いはないが、どう見ても…そんな感じか。
言葉と共に、ぐっと力強く拳を握る。
このような場だ、この少女が目立たないと言えば嘘になる。
背後から見学する少年の視線もまた、その一つだろう。
しかし、鈍感なのか、慣れているのか、少女はその視線を気にしない。
…まぁ、後者なのだが。

さて、勝負は次に移る。
少女の賭け方は変わらない、適当にコインをぺし、ぺし、と置いていく。
誰がどう見ても、やはり法則性はない。

少年が、はたまた周囲の誰かが、その場に割り込めば何か起こるだろうか?
が、もしそれが起こらないならば…少女は更に負けを重ねてゆく。
二回目、三回目、四回目…その辺りまで続けば、少女の手は止まるだろう。
理由は………そこまで到れば、きっと分かる。

アネラ > 「んん……」

熱くなっちゃっている……。
これはー……まずい。この国は、なにかにつけて女の子を辱めたがる。
まあそういう風土もあるだろうとは思うけれど、目の前でそうなったらちょっとやだ。

さて。ヒーロー気取りになってみるかい放浪者君。
それもありですね。楽しく生きるのも放浪の目的です。

今日の現金は、大地から宝石化させたもの達の売上の20%
まあ……貴族が「遊び」に来た程度には見栄を張れる。
場にでても、そう格好悪くはない。

「すみません。ちょっと友達が負けが混んでるようで
少しだけ援軍というやつで、一つ」

人懐っこい顔をふにゃりと、申し訳ない顔にして。
ベットしていく。
自分に賭け運があるかは知らない。ただ、やってみたかっただけ。

白線の交差戦場。コーナーに4つ。はったりのきくだけの額を。
遊び慣れていない貴族の坊主のように。そう。貴族の。

タマモ > 「うん…?」

賭け終った後の寛ぎタイム。
他の者が追加、変更をしている中、少女はその流れを眺める。
と、ベッド終了の終わる直前とも言えるタイミングか、そこで横からベットする少年が視線に入った。

「ふむ…ぎりぎりで賭けず、次でよく考えて賭けた方が良いのではないか?
急いては事を仕損じる、と言うものじゃぞ?お主?」

負け越している自分を棚に上げ、少女は横の少年にそうのたまう。
いや、それ以前に、そもそも急いてもいないのに負けてるのは己であるが、さてはて。

さぁ、次なる勝負の結果は…!

言うまでもない、先に結果は出ているのだから。
少女は見事に当たり一つ無く…少年は、さてどうだろうか?
とりあえず、撒いたコインが回収されていく少女が見れるのは間違いない。
へにゃり、と耳と尻尾が垂れる。

アネラ > 「いえいえ。こればっかりは、こうするほうが良いという流儀です。
急げば風も吹きましょう?」

見る限りイカサマはなくおもう。魔力的な誘導も、妙な重心有働も、からくりも感じられない。
だから、この場に必要なのは、場にふく風。

烟った空気を少しでも晴らす風。この場で一番烟っているは少女。
少しでも晴らす事ができればとおもったが、それも、自分が入る前にベットしたなら仕方もない。
後はただ運。 できるだけ面的に、収支としてプラスとならずとも
溺れきるることはないように。

小賢しい考えだが。それで己に配当は入った。
最初の賭け金よりは少ない。当然だ。いい額で面を4つなのだから。

「さ、お嬢さん。「助けに来たお友達」のチップが少し戻りましたよ?
もう少し遊びます?それとも、それでよしと潮時とするのも気風が良いと思いますが」

タマモ > 「ほほぅ…まぁ、結果がすべてを語るじゃろう、うむ」

ふふんっ、と偉そうに胸を張ってみせる少女。
その後、少女の言った通りに結果がすべてを語った訳だが…
うん、さり気無い戻りを引き当てた少年をじとりと見上げていた。
それはそうだろう、結果が自分は負け、相手に勝ちを示したのだから。

「うぐっ…ま、まだ、妾は負けてはおらんぞ?
もう二・三はいけるのじゃ…!」

そう、資金はまだ尽きてはいない。
少女の言う通り、もう数回繰り返せば…残り1/3となるが。
その感じから、よっぽど負けを越さなければ反省もしなさそうに見えるだろう。
少年の言葉に、ぎりり、と悔しそうに歯軋りをしながら答える少女だったが…そこで、ふと何かに気付いた様子。

「………いや、待て、そもそも何者じゃ、お主?
誰かが身を変えておるとも…感じとれん、初見じゃろう…?」

すんすん、と鼻を鳴らし何かを確かめる。
見覚えも無い、覚えのある匂いも感じ取れない、そんな相手からのお友達宣言だ、不思議にも思うもので。
かくん?と首傾げながら、少年を改めて見遣る。

アネラ > 「ええ。結果が全て。玉座も処刑台も結果です」

胸を張る少女に、なんだか柔らかく苦笑い。妹が居ればこんなかんじだろうか、などと。
じとりと感じる恨めしい視線も、なんだかすこしこそばゆい。

「んー。でも、賭け事って固執したらそこで負けだと思いますよ。
ツキが死んでる。ツキがない。この国には薄い概念ですが……
その『ツキ』が。なにか巡るアップダウンが、一度どこかへいっては、そうそう盛り返すこともない。場に巡る呪術みたいに思えますね」

そう、魔法を扱うものだからこそ、なんだか持論をかたっちゃったりするのだが……
此処に少女が執着して、果たして大逆転劇、なんていうのはあるのだろうか?

「え?」

きょとん、と少女を見る。

「えっと。あれ? 最初から、気づいてはいませんでした?
今日が初対面の赤の他人ですよ? 余裕は残ってたから、運を無くしそうな場をみて、入ってみました。
そういう、ふらりと歩いている者です」

以後お見知りおきを、なんて、首をかしげる少女に、柔らかく笑顔を。