2017/04/10 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にカインさんが現れました。
カイン > 宵の口と言った時間帯故か、人の気配が絶えず行き来するハイブラゼールの片隅。
娼館や酒場が中心に施設の集まった通りに設えられたベンチに腰掛け、
行き交う人々を眺め見る男の姿があった。手に地図らしき物を携え、
時折人々に視線を向ければ見えるのは赤ら顔の酔っぱらいや下卑た笑みを浮かべた男性ばかり。

「――華がねえな。彩りを無くしてる当人が言えたことじゃぁねえが」

綺麗どころの一つでも時折通りがかるならば眼福と言えようが、
そんなものは全く望めない様子にさじを投げたよう文句を漏らし、
酒場から拝借でもしてきたのか酒瓶から酒を煽って心地よい酔いに身を委ねる。
つまりは男もこの施設を利用にしてきていた如何わしい男性のうちの解りやすい一人だった。

カイン > 「それにしても人間ってのは随分と面白いもんを考えるモンだな。
 酒場に賭場に歓楽街が丸ごとか。こりゃあ人間が生まれて死ぬまで、
 この中で過ごしたって困らんのじゃないかねえ――おう、お嬢さん一緒に一杯どうだい?」

地図の中に記された店舗の数はそこらの街の歓楽街の店舗の数すら凌ぐほどに見える。
大したものだと感心の言葉を吐きながらそのまま流れるように通りがかった女性をナンパにかかる。
しかしこの場を征く女性の方もなれた様子であっさりとあしらわれれば、残念と言いながらも手を降って見送り。

「いやフラれたフラれた、とはいえここで女を口説くのに丁度いい口実ってのはちょっと思いつかんなあ」

何かあるだろうかと少し考えながら視線を上に向ける。年季のはいった区画相応の古めかしい天井を見ながら顎に手を当て。