2016/08/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にウスジャリル・ディナームさんが現れました。
ウスジャリル・ディナーム > (人間は奇妙だ。 当たるか当たらぬかを楽しみ、それにお金を賭けるのだという。
 だったらそいつを引き裂いて全額奪えばよいと思うのだが、そのままならなさと、
 うまくいったときがなんとも言えない快楽を生み出すのだそうだが、龍にはわからぬ。
 このハイブラゼールでよく使われる服を自分も着てみたが、それで人間の気持ちなんて
 わかるわけもなかった。 それは別として、着心地は悪くない。)

赤の11だ。 これだけ積む。  なんだその目は。 何か問題があるのか?
わたしがイカサマでもしてると思ったか? そんな小狡い真似などすると思っているのか。
いいからさっさと処理しろ。 さっきかけた額の3倍が帰ってくるんだったな。
(王都が安定しているので、査察という名目でハイブラゼールを訪れたのは数日前のことだ。
 やっとギャンブルというもののルールを理解したのだが、一番楽なのはルーレットだ。
 ドラゴンの目をもってすれば、どこにボールが落ちるかを”見る”のは造作もない。)

まあこんなもんか… ふん、ここらへんで勘弁してやろう。 潰れては困るからな。
わたしは賢い。 金の卵を生む鶏を殺すような真似はせぬよ。
(真っ青になるディーラーに軽く手を振り、にやりと笑って見せる。
 小遣い…というには十分すぎる額をカジノから絞りとり、少しご満悦だった。)

ウスジャリル・ディナーム > (ゆうゆうと立ち上がる自分に、周りの連中の視線が集中する。
 羨望、嫉妬、怒り…様々な感情が篭った目が心地よい。 勝ち誇った笑みを
 浮かべてしまうのも仕方がないことだろう。 かつて自分が数えきれぬ人間共に味わわせた、
 絶対に手が届かぬものへの視線…武力以外でも、それを浴びることは出来るのだ。)

……フーム…。
(コインがたっぷり詰まった袋をずるずると引っ張りながらカジノの中を歩きまわる。
 人間たちは一生懸命このギャンブルとかいうやつを開発しているのだ。
 紙切れの絵柄を合わせてみたり、数字を当ててみたり…
 そんな中で足を止めたのは、四角い箱からレバーがにょきりと生えているものであった。
 人もおらず、紙切れを配るものでもない。 じろじろと箱を眺めてみると、
 コインを入れるスリットがある。 とりあえず持っていたコインを適当に入れ、レバーに手をかけた。)

ウスジャリル・ディナーム > おお……。 なるほど、これを合わせるのだな。
(絵柄がぐるぐるまわる。 下についたボタンをぽちぽち押すと、絵柄が止まった。
 再びコインを入れる。 ぐるぐるとリールが回転する。 ボタンを押す。概ねわかった。
 もう一度コインを入れる。 龍の目をもってすれば、絵柄を合わせることなど造作も無い。
 絵柄を揃えそうになった瞬間にボタンを押す。 ぴたりと絵柄が揃いそうになり……
 リールがずるりと流れて、絵柄がずれた。)

なっ、なんだいまのは…!? 面白い、このわたしに歯向かおうというのだな。
(一度予想外のことが怒ったからといってドラゴンは動じたりなどしない。
 コインを入れ、レバーを引く。 リールの絵柄に合わせボタンを押す。
 一つ目、ふたつ目と同じ絵柄。 そして3つめ。 えいやとボタンを押す。
 リールが再び流れた。 剣呑な表情で箱を殴る。)

どうなっておるのだこれは! マンカインドめ、このわたしを謀ろうというのか、ああん!?
(がんがんと四角いのを殴る。血相を変えた人間たちが寄ってくるも、怒りに満ちた瞳を向けて叫んだ。)

覚えておけよ、愚劣なマンカインドどもが…この償いは必ずさせてもらうからな!
(怒髪天といわんばかりの態度で告げてから、コインがたっぷり詰まった袋を抱えてカジノを後にした。)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からウスジャリル・ディナームさんが去りました。