2021/02/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > ダイラスで、尤も手っ取り早く金を得る方法。
それは、何かを賭けることだ。
ただし、必ずしも金貨である必要はない。
『アケローン闘技場定例大会へようこそ!
第一試合、クレス・ローベルク VS ○○○の対戦は、もうすぐ行われます。
第一試合のBET受付は後十分で終了しますので、まだ賭金をお賭けになってない方はお早めにお願いします!』
魔導機械のスピーカーから、そんなアナウンスが観客席に流れる。
この観客の内、少なくない人間が、これから戦う二人の勝敗に、金を委ねるのだ。
そして、その二人は既に試合場で向かい合っている。
「やあ。今日はよろしくね」
試合場に立つのは、これより剣と、場合によっては操を賭ける事になる二人の選手だ。
試合場に立つ青い闘牛士服の男が、向かい合って立つもうひとりに声をかける。
対戦相手は、男にとってはある種のパートナー。
故に、敵意などなく、朗らかに挨拶を行う事もあるのだが――さて。相手はどう返すだろうか。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 「(今日は昼夜二試合か……)」
等と思いつつ、試合場に出る男。
疲労は回復しているので問題はないのだが、ここまで引っ張り出されるのも稀である。
まあ、昼は奴隷との試合だったので、楽なものだったが。
「さてさて、夜はどんなもんかな?」
昼と同じ様に楽勝であれば良いのだが、そうは運営が許さないという気もする。
どんな相手でも、いい試合を見せるのが男の仕事ではあるが……だからといって、やはり楽であればそれに越した事はない。
……そんな事を言ってる時に限って、強敵に当たる気もするが。
どちらにしろ、それは、
『さあ、そろそろ今宵の挑戦者を紹介しましょう!
今宵の挑戦者は――』
このアナウンスの後に出てくる、試合相手次第なのだが。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にラファルさんが現れました。
■ラファル > 『今回の挑戦者は――――……あれ?』
またも来た。何度目だろうか、屹度、アケローン闘技場のオーナーは泣いても良い。
乱入とか、そう言ったものは本来、闘技場側が制御し、プレゼンテーションするものである、しかし、この幼女に関しては、違う。
と言うか、本当に乱入するのだ、警戒されているけれど、その警戒を、警備を、悉く、すり抜けてくる。
書類審査が何度見直されただろう、何度侵入されないようにしたのだろう。
それでも、気が付けば、幼女が滑り込んでいる。
スカウトサービスの方だって、要注意人物―――(人間ではないが)として人相書きが張り出されているレベルなのである。
なのに、今日も又、幼女は遊びに来ているのだ。
「や!」
にぱーっ、と場違いなほどに明るい笑み、そして、右手をしたっと上げる。
彼は良く知っている、よくよく遊びに入ると、よくよく相手としているのだ。
とても面白い遊び相手との認識なのかもしれない、気の置ける友人的な。
お尻を見つけて齧ったりとか、する程度には仲の良い相手だ、と幼女的な認識はある。
彼から見る難易度でいうと、どれなのだろう。
まあ、それは幼女の気分次第だ。遊びたいだけなら簡単だし。戦いたいだけなら、エクストリームにまで発展する。
ふんすふんす、摘まみだそうとする係員を、ぺい、ぺいっと放り投げながら、闘技場の中央。
つまり、彼の前まで歩き、腕を組んで立つ。
ようじょ らふぁるが あらわれた ! !
■クレス・ローベルク > 「そろそろ、少なくとも相手が俺の時はラファルが来ても通して良いって言ってあげるべきかな……」
別に闘技場の側からすれば、男に遠慮して彼女をつまみ出そうと言う訳でもないのだろうが。
しかし、ぶっちゃけ彼女をパワーで捻じ伏せようと思ったら、それこそ同じ龍種か、或いは男の様なモンスター・ハンターを用意せねばなるまい。
職務に忠実な職員のためにも、一度上に掛け合ってみようかと思う。
しかし今はともかく、挨拶を返す。こちらも右手をだらんと上げて、
「やあ。相変わらずフリーダムだね君は……ああ、アナウンサーさんも気にしないで。
多分、元の参加者は、どっかで気絶してるなり、そもそも書類を書き換えられて今日試合がある事を知らないだろうから」
闘技場側の人間が不正を認めるような発言だが、しかしだからといって今日の試合が中止になっても困る。
自分はともかく、お客さんは金を払って見に来ているのだ。
返金騒動になる方が面倒だし、何より彼らからすれば幼女――それも身分だけは一応"お嬢様"と言える彼女が来る方が、余程面白いだろう。
『い、今闘技場上層部の試合許可が降りました。
それでは、両選手とも、準備は宜しいですか?』
こちらは、勿論、と頷く。
後は、ラファルが頷けば、試合開始の鐘が鳴る事だろう。
■ラファル > 「えー。つまんなーい。」
許可の方を摘まんないと言い切る系お嬢様、本能と野生と、悪戯に生きるおこちゃまである。
つまるところ、この乱入もまた、悪戯の延長、なのである、パワーで捕まえようとしたら難しい、なら、頭脳で、と思えば。
それを超える侵入能力で侵入してくる、彼ら上層部にとっては頭の痛い所だろう。
唯一の救いと言えば、貴族が来るような、大事な試合には乱入してこない所か、と言うか、そういうことをやればどうなるかわかってるからやらないという。
つまり、やって、ヘイトを貯めてもなあなあにできる所、を的確についてくる愉快犯だという事にもなる。
「にひ。今回は、ボクがスカウトされたんだ。」
後日、スカウトマンは言う、別の人をスカウトしたと思ったら、幼女だった。と。
変装してスカウトされて、本性を現した、と言うのが正しい。
幼女が良く使う手段のうち一つでもある、対する彼はお客さんを沸かせたいとなるなら、許されるのだろう。
「あい、だいじょぶよー!」
ぶんぶん、と、手を振って挨拶をする。
にーっと口角を大きくひいて、楽しそうに笑う幼女。
両手両足プラプラさせて。
「あそぼー、ね?」
体を解しながら、首を傾いで見せた。