2021/01/16 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」に八蛇さんが現れました。
■八蛇 > その日、鬼は久しぶりにダイラスへ足を踏み入れていた。
セレネルで海の獣を相手に暴れまわったり、幽霊船との戦もいい
王都や遺跡など、鬼の力を頼りたがる者は多かった
そうした中で、 潮 戦の血肉 女の甘い匂い 色々なもので満ちたダイラスの空気は、鬼に笑みを浮かばせる
鬼は水との縁が強く、マグメールよりもダイラスを好んでいた
せいぜい王都で用があるとすれば、より地獄に近いバフートに赴く時の寄り道程度だ
鬼の履く、蛇革のサンダルが厚い靴底を ガランッ ゴロンッ と東の国で言う下駄のように響かせる。
背丈の存在感や、蛮族のような出で立ち 向こう傷の面貌 全身に帯びた筋肉
手には土で焼かれた素焼きの瓶の中に、外からでも匂うような火酒が封入されているとわかる
酒の入った横太りの大徳利が携えられている。
「いいねぇ、アケローンは どいつもこいつも、見たがりのヤりたがりばっかりじゃないさね。」
観客席の入り口から顔を出し、すり鉢状の闘技場の中を見下ろすように眺める
その笑みは獰猛なものだった 誰も彼もが此処では戦いを望む
その後の絶望を望む どれだけ甘い味を啜りたがっているのだろう まるでこの闘技場が一つの鬼ヶ島だといっても
何らおかしくはないんじゃあないか 鬼はふとそう思うほどだった
最初から暴れるよりも、酒を飲みながら武舞台の上を眺めていく方向にしていたが、さて、どうなるか
鬼がそそるのは 戦い 女 酒 くらいなものだ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」から八蛇さんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 何時ものように観客たちの前に出て、何時ものように試合相手と戦う。
非日常も、これほど続けば日常。
湧き上がる観客たちとは対照的に、青い闘牛士服の男は実に自然体だった。
「(さあて、今日も一日、飯の種を稼ぐとしましょうか)」
等と、のんびりと考えている。
勿論、緊張していないからと言って、気を抜いている訳ではない。
まだ、対戦相手は現れていないが、そして剣を抜いてすらいないが、既に身体は戦闘用に切り替わっている。
その中で、アナウンスが聞こえる。聞き慣れた、対戦相手入場のアナウンスだ。
『それでは、今日の対戦相手を紹介します!
今日、剣闘士クレス・ローベルクと戦うのは――こちらの方です!』