2020/05/06 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 深夜を過ぎたこの時間、魔導機械の明かりではなく、試合場の周囲に炊かれた篝火によって、試合場は熱く照らされていた。
試合場には、青い闘牛士服を着た男が一人、所在なさげに立っている。

「(何故こんな事になってしまったんだ……!?)」

此処は、色事ではなく、純粋に戦闘を楽しむもの――尤も、媚薬攻撃そのものは禁止されていないので、あくまで試合前の細工抜きという意味らしいが――が深夜にひっそりと開催している裏闘技場だ。
にもかかわらず、拉致同然の手段で此処に連れてこられてしまった。

『東方ァ……表闘技場のスカした剣闘士。女の敵こと、クレス……ローベルクゥ!』

ブーイング8歓声2の割合の観客の反応。
それも当然である。彼らにとって、ガチ試合を基本避けるスタンスであるクレスは、存在自体が唾棄すべき存在である。
媚薬を没収されないだけ、有り難い事だと思うべきなのだろうと思うが、

「(こりゃあ、逃げ出したら殺されるな……)」

つまり、此処で戦うしか方法はない。
幸い、殺戮禁止なのはこちらも変わらない。"事故"で殺される恐れはあるが、基本的には普通の試合と変わらないだろう。
で、あれば問題は眼前の対戦相手だ。
そう思い、男は今目の前に居る対戦相手を見据える。

『そして、この擦れっ枯らしに闇闘技場の流儀を叩き込むのは……西方ァ……』

そして、今宵の対戦相手の紹介文が読み上げられる。

クレス・ローベルク > ――試合が始まる
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。