2020/04/30 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 『さあ、始まりました。アケローン闘技場興行試合!
勝てば賞金、負ければトホホ、或いはムフフなこの催し物。
今回は、な、なんと!大型カジノ『クリュソス』で現在行われているオークションから、特別な景品を提供して頂いておりまーす!』

おおおおおお、と色めき立つ観客たち。
クリュソスのオークションと言えば、今尤もホットな話題の一つだ。
そこで本来競りに出される予定だったものとなれば並のものではあるまい。
あるまい、という推定型なのは、実は試合場の中央に立つこの男は、その景品が何なのか知らないからである。

「(いや、説明は受けたと思うんだけど、思い出せないんだよなあ)」

男は、この闘技場の雇われの身である。
故に、これで勝ったとしても、自分が貰えるのは勝った分上乗せされたギャラであり、その景品とやらではないのである。
マジックアイテムか、高価な美術品か、はたまた王族の奴隷か……そんな所だろうとアタリはつくのだが。
何にせよ、貰えない景品など、男にとっては意味がない。多分、必要になれば思い出すと思うが、今の所特にその必要は感じないのだ。

『さあ、それではこのビッグな機会に挑む挑戦者をご紹介しましょう!
今日の挑戦者は――』

などと考えている間に、試合が始まりつつある。
男は思考を切り上げ、今日の対戦相手に集中するのであった。

クレス・ローベルク > ――試合が始まる
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。