2019/04/19 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 勇ましい喇叭と打楽器の音。
それを覆うような観客のざわめきと、会場外から吹く風の音。
その中で、男が一人立っている。

『さあ、始まりました!アケローン闘技場興行試合!
闘技場側の戦士は、剣闘士クレス・ローベルク!』

朗々とした声で、実況者が今立っている男を紹介する。
とはいえ、これはあくまでも聞き流されるものだ。
闘技場側が用意する戦士は観客に事前公開されるし、その顔ぶれも頻繁に変わるわけではない。
故に、観客達が注目するのは――ある意味では主役と言って良い、今日の一般参加者の方だ。

『さあ、それでは、今日の一般選手を紹介しましょう!
今日の対戦相手は――』

クレス・ローベルク > 「(さて……)」

一応、先に剣を抜いて、片手に提げておく。
滅多にないが、偶に先制攻撃とばかりに、試合開始前に攻撃してくる者も居るからだ。
明白なルール違反ではあるが、観客も上層部も、『やられる方が悪い』と一度だけなら許してしまうのが困りものだ。

「(全く、ちったあ現場のことも考えろよな……)」

とはいえ、事実としてはそうなのだから、男としては念の為構えるしか無い。
男は、警戒しながら、試合相手を待つ。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 『今回の挑戦者は――……あー?』

そこで、実況が困惑した様な声だ。
疑問系の上がりイントネーションだけで、トラブル発生である事が解る。

『……今回参加予定の選手が、お忍びの王子様だった様で……今、王家の方がお迎えに』

「何処の三流冒険物語だよ!?」

余りにも劇的過ぎる。
っていうか、何だその展開。どうせならそのまま参加してほしかった。
途中で解ったら絶対盛り上がっただろうに。
ちくしょーと思う男だったが、しかし全ては過去のものだ。

『今、代わりの選手を探しておりますので、どうか皆様、今しばしのお待ちを――!』

さて、代わりとは誰が来るのか。
他の一般枠選手か、それとも間に合わせるように奴隷を使うのか……

クレス・ローベルク > ――結局この日は試合は中止となった。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。