2019/04/09 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 『さあ、今日も始まりました、アケローン闘技場興行試合――』

何時もの如く、何時ものように。
アケローン闘技場では、興行試合が行われている。
今日は、昼の部。平日なので人入りは多少少ないが、それでも試合場から見ただけでは空席は目立たない。
これも何時もの事で、何時も思うことなのだが、彼等は彼等で飽きはしないのだろうか、と今日の試合を担当する男は思う。

「(何だかんだ、昼間に遊びに出られる奴が多いのは、街が豊かって事かなあ)」

『さあ、それでは今日の試合を始めましょう!今日の挑戦者は――』

そして、試合が始まる。

クレス・ローベルク > 「最近戦った少年、あれぐらいの実力が理想なんだがなあ――」

だいたい、実力伯仲ぐらいが理想。
毎度毎度死にかけている様では、体が持たない。
というか、精神が持たない。
どんな試合であれ、剣闘士にとっては一試合一試合が自分の"作品"だ。
それを作り上げるだけでも、かなり精神的に疲労するのに、その上に命の危機とかが乗っけられるのはキツイ。
勿論、それだけ盛り上がるのだが――作品と言うなら、強敵との戦いは、芸術家が王族に献上するための一作を描くぐらいには匹敵する疲労度なのだ。

「まあ、こればっかりは選べないからなあ」

頼むから、楽な仕事でありますよーに、と祈りつつ相手を待つ。