2018/12/07 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 『さあ、アケローン闘技場、定例大会へようこそ!今回の試合は勝ち抜き形式!勝利すればするほど賞金が上がる方式です!最初の試合は、闘技場側の戦士、クレス・ローベルク選手がお相手しますが、彼が負けた時点で勝者が次の挑戦者を相手して、負けた時点で連勝数に応じた賞金が――』

「……はぁ」

実況のハイテンションとは対象的に、陰気な溜息をつく男。
それもそのはず、例え誰と戦って何連勝しても、彼のギャラは一銭も変わらないのだ。
その上で、闘技場側からは、『最低でも三連勝しろ』とかいう無茶ぶりである。
勿論、男がそんじょそこらのザコならば"弾く"だろうという信頼あっての、このルールなのだが、

「そりゃ、出来るだけ賞金を出したくないって気持ちはわかるんだけどさあ……」

そんなんだから、闘技場に所属する戦士が少ないんだろうがと毒つきたくもなる。
とはいえ、仕事は仕事。
精々、綺麗な女性が来ることを祈って、挑戦者を待つとしよう。

『それでは、最初の挑戦者は――こちら!』

クレス・ローベルク > 「(さて、一体誰が来るか……)」

今まさに開こうとする扉を見ながら、男は考える。
結局、考えた所で解りはしないのだが、しかし気になるのは人の性。
前にドッキリで魔物けしかけられたときにはどうしようかと思ったが。

「(ま、何であろうと相手するだけか)」

結局、何時もの結論に戻る。
扉はまさに、今、開かれる――!