2018/01/14 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にフォークさんが現れました。
フォーク > 外はどれだけ寒かろうが、闘技場は血と陵辱に飢えた観客たちの熱気で満ちている。
闘技場の英雄と謳われる覆面ファイター『ザ・バーバリアン』は、半裸に近い姿でいるがまったく寒さを感じていない。
熱狂した観客はファイターに金を賭ける。その賭け金が増える度にザ・バーバリアンの懐も温かくなるからだ。

(どうれ、今日もいっちょう客を愉しませてやるか!)

闘技場で対戦相手を待つザ・バーバリアンは両手の人差し指を天高く突き出した。彼の決めポーズだ。
それだけで客が湧く。実績のあるファイターは一挙一動作に華が出てくるのだ。
この謎の覆面ファイターの正体が傭兵フォーク・ルースであることを知っている者はほとんどいない。

フォーク > 「どうーりゃ!」

ザ・バーバリアンのアルティメットホールド『B・B・B』(バーバリアン・ビースト・ボンバー)が炸裂した。
この技の良い所は非常に見栄えがよく、さらに対戦相手にほとんどダメージを与えない点である。
闘技場の試合は見世物だ。見世物で本気で怪我をしたりさせたりしたがるファイターは滅多にいない。
たまに、いるが。

「さあ、今宵も私の勝ちだ。私に賭けた方たちはおめでとう。そうでない方はご愁傷様だ!」

歓声と罵声を背に受けて、ザ・バーバリアンは闘技場を後にする。
そして選手控室で大量のサインを書くのであった。
本来は付き人にでも任せればいいのだが、金をもらっている以上は本人がやるべきこととザ・バーバリアンは考える。
意外と律儀なのだ。

「これ、朝までに終わるのかなあ……」

日が昇りはじめた頃に、終わった。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からフォークさんが去りました。