2017/09/22 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」に天姫さんが現れました。
天姫 >  
ズ…ン

地響きを立てて魔物の巨体が地に伏される
ピクリとも動かない魔物の前には何やら呪印の刻み込まれた重苦しい首輪をつけた鬼姫の姿

普段であれば息一つ乱さず倒せる相手、
しかし鬼姫の表情は苦しげで息も荒く、玉の汗をその肌に浮かべている

「……っ」

重苦しい息を吐き、得物を地へと突き立てる
特に負傷したわけでもない、鬼の不調の原因は他にあった

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > 仕事帰りに立ち寄った闘技場は、普段とは違う賑わい方と行った雰囲気を覚える。
賑わい具合を確かめるように観覧席の方へ足を運ぶと、どうやら一戦終えた後のようだ。
武舞台の上には切り倒され、血に伏した魔物の巨躯。
それ自体はここでは見かけることもある光景だが、それに向かい合う赤銅色の女は、ショーに使われるようなか弱い女とはまた違い、無残に食い潰されるさまを愉しむようなものにも見えず、軽く首を傾げた。

「……よぉ、今日はあれがどれだけ勝ち抜くかとか、そういう賭けか?」

近くを通りかかった係の者を捕まえると、息苦しそうにだんびらを突き立てる彼女を指差した。
今宵のショーはどんなものかと、まずはそれを確かめるらしい。

天姫 >  
「ふ─…ふー……」

乱れた息を整えるようにして、佇む

「(妾がこのような、見世物にされるなど…)」

忌々しげに首輪に触れる
刻まれた呪印は魔法力による拘束効果
単純な腕力だけでは破壊できない奴隷の証である
鎖を繋ぐためのフックも見え、普段は地下で子飼いにするためのものであることがわかる

しばらくして…先程の魔物よりも大きな魔物が現れる

「呵々……図体だけでやれると思うなよ」

苦しげながらも牙を剥き、笑みを浮かべて大鉈を引き抜き肩へと構えた
その途中、身体がぶるりと震える
服で見えることはないが、鬼の菊座には大きな張型が挿れられており、
それが鬼の戦力を大きく阻害しているのだった

巨獣が鬼へと迫る
今日は奴隷がどれだけの魔物を倒せるかという見世物であるらしい

ヴィクトール > 奴隷たちに嵌められることの多い呪詛の首輪に、縛り付けるための鎖。
あれだけの膂力を持ち合わせていながら逃げれないのも、呪い故かと見ながらも、係りの者の言葉に耳を傾ける。
最近入った女奴隷がどれだけ魔物を倒せるかの賭けとショーだというが、どちらかと言えば、負ける瞬間を楽しみにしているのは、ここでは当たり前のことで、よくいいやがると呆れたように笑った。

「なら、相手が強ぇ方がおもしれぇんだろぉっ! なぁ、オーナーさんよぉっ!!」

VIP席の方へと振り返りながら、声を張り上げれば、今宵の主催者と目を合わせる。
勿論だというように頷くのが見えれば、ニヤッと笑いながら二階の観覧席から武舞場へと飛び降り、魔物の頭部へと迫った。
背中の得物を引き抜けば、逆手に握りながら巨獣の頭部へ着地と同時に突き刺し、地面に沈めた後、蹴りつけ飛び上がりながら刃を引き抜き、首目掛けて大振りの回転斬りを放つ。
動脈を断って血飛沫を巻き上げながら降り立てば、正手に握り直したクレイモアの切っ先を彼女へ向ける。

「選手交代だ、獣相手じゃ飽きただろ? 姉ぇちゃんよぉ?」

ニヤッと笑いながら見栄を切れば、会場に係の声が響く。
堕天鳥の剣士の乱入だ! と、響く中、不敵な笑みを浮かべたまま男は剣を構え直す。
かかってこいと言わんばかりに、戦いの愉悦を瞳に浮かべて彼女を捉える。