2017/04/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にフォークさんが現れました。
フォーク > 普段は傭兵フォーク・ルースであるが、闘技場では覆面闘士のザ・バーバリアンとして活動をしている。
ザ・バーバリアンは設定こそ随分と盛られているが、闘技場での人気はまずまずだ。
とにかく魅せる仕合をすることで定評があった。

「さて、今日も一発。ビシーっといくか!」

選手控室で両頬を叩き、覆面を被った。
不思議に覆面を被ると気合が入る。

控室。それは人を闘神に化けさせ、また闘神を人へ戻す場所だ。闘士たちにとってはある種の聖域と言ってもいい。

闘技場に舞い降りた男は、いつもの決めポーズと共に観衆に叫ぶ。

「がはははは! ようこそ皆の衆。今日も俺様の仕合にエキサイトしてがっぽりと銭を落としていってくれよ!」

闘技場の闘士はみな多かれ少なかれ金銭にうるさい。
肉体が資本なので、体が動く内に稼いでおかないといけないからだ。

フォーク > (固い鎧を着た奴こそ、狙い目よ!)

男の掌底が、対戦相手が着込んでいる青銅鎧に触れた。
刹那、対戦相手が吹っ飛んだ。
傍目には男がただ触れただけのようにしか見えなかっただろう。
その神業に観客が湧いた。

これは発剄という技だ。
東方の武術『気功』の高等技術である。男は若い頃、傭兵仲間の武術家から『気功』を教わっていた。
発剄は標的の外皮に浸透し、中身に直接ダメージを与える技である。
日常生活では皮の固い果物に当ててフレッシュジュースを作るくらいにしか使用していない。

一人を倒したが、男はまだ闘技場から降りようとしない。
物足りないのである。

(もうちょっと食い足りねえな)

太い腕を組み、ぐっと対戦相手の入場口を見据えるのであった。