2016/10/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にフォークさんが現れました。
フォーク > 「うおおおおおおおっ!!!!」

ザ・バーバリアン(フォーク)の両腕に首を挟まれた牛が、血の泡を吐き始めた。
牛は懸命に逃れようと巨体を揺するが、闘技場で高名な覆面ファイターのヘッドロックは外れない。
そのうち、牛の動きが緩慢になってきた。それを理解したか、ザ・バーバリアンはロックを外す。

「しぇあっ!」

手刀一閃。
猛牛の角が一本、弧を描いて地面に刺さった。
片角の牛は、ヨタヨタとザ・バーバリアンに近づいたが、土下座でもするかのように膝から崩れ落ちた。

「どうだ、お客さん!」

折れた角を天に掲げる。
割れんばかりの喝采が上がった。

(ふー。なんとか勝てたぜ、危なかったなあ。ギリギリで言うなよな全く!)

客に向かってパフォーマンスをしながら、内心、安堵のため息をつく。
闘技場で金を稼ぐには、ただ強いだけではいけない。わかりやすいカリスマ性やパフォーマンスも必要なのだ。
素手で猛牛を殺す。これほどわかりやすいパフォーマンスもない。ただその牛が過去に5人も殺しているのを知ったのは、
闘技場に飛び出る数分前の話だったが。

さあ、会場が温まった。
後は対戦相手を待つのみだが……。