2016/07/17 のログ
ご案内:「闘技場の酒場」にアリュースさんが現れました。
■アリュース > 血湧き、肉踊る戦いぶりに沸き立つコロシアム。
コロシアムの舞台では毎日、猛者達が死闘を繰り広げており、その戦いぶりは、観客を魅了してやまない。
そんな場所にある酒場なのだから、熱気も他の酒場とは比べ物にならない。
戦闘前のゲン担ぎにひっかけに来る戦士達や、祝杯を挙げに来る戦士達、また試合に魅せられた観客達を一箇所に放りこんで混ぜ込んだような空間なのだから、何が起きても不思議ではない。
時には、酒場で起こるケンカの方が、コロシアムの試合よりも激しかった…なんてこともある。
まるで一種の戦場のような場所の、隅のテーブル。
ローブで身を隠し、フードをすっぽりと被ったいかにも怪しい風貌の女性が座り、黙々と酒を飲んでいる。
そいつの名はアリュース。どこからどうみてもアヤシイ魔族だ。
「うーん…」
フードの奥から不満げな声をあげながら、アリュースは呻く。
アリュースを満足させてくれるような猛者には出会えていないからだ。
武人的な意味ではなく、素材的な意味で。
■アリュース > 「は~… なんだか皆さん、フツー…ですねえ」
懐から取り出したノートを見つつ、アリュースは呟く。
最近、魔族の国では、人間が魔族から魔力を奪い「魔人」になる事例が報告されている。
とある目的のために人間を魔族化している(あまり成果はあげられていないが)アリュースにとって、興味深い話であった。
アリュースが人間に直接魔力を注いでも、大抵の連中はそのまま発狂し死んでしまうか、人間の面影を残さない魔物になるか、だった。
これまでの報告書やら、雑誌やら、ウワサからの情報を統合すると、基本性能の高い人間を素体に、膨大な量の魔力を注ぎこむと、魔人になりやすい…かも…といったところらしい。
検証のために、強者が集まりやすい所に来たのはいいものの…
アリュースのお眼鏡にかなうような戦士は、滞在1週間たった今でも現れてはいない。絡んでくる酔っ払いに魔法をかけて回り道させるぐらいだ。
「は~ そろそろあきらめましょうかねー」
おつまみのオリーブをパクつきながら、アリュースはぼやいた