2015/11/29 のログ
■クロウ > (ステージから聞こえる歓声を背景に、雄は彼女の膣を貪り続けた。
奥を、子宮を突き上げる度に良い啼き声を彼女が挙げるのだと気付けば、雄は調子に乗ったように思い切り奥を突き始める。
ごぢゅっぢゅごっっぢゅっ、と乱暴で下卑で淫らな音。
特に技術がある訳でもない雄は、とにかく腰を振るだけ。正確に子宮口を狙うような小器用さもない故、時には子宮口を擦るようにして上下左右にズレる事もあった。
ステージでひと際大きな歓声が上がった。
決着がついたのだろう。
アナウンスが聞こえて来る。)
『ただいまのショーの、勝者は―――』
(そうだ。彼女はあの女闘士を知っている。よく知っている。
彼女にとってある意味で最も馴染み深く、そして生涯直接にで見る事はないであろう貌を持つ者。
快楽と悦楽に蕩けた脳も、それでも憶えている。
忘れようものか。
そう、彼女の名は、)
『奴隷、シビィ!!』
(アナウンスが鳴り響いた。
その女闘士の名は、シビィ。
勝気で向こう見ずで、そして腕の立つ女奴隷。
勝者が、歩いて来る。来た時と同じように、淫らに交わる雌雄の脇を通り抜ける度に。
彼女がどんな貌で、その雌雄を見ているのか。
見ていたのか。
それは恐らく、今犯される雌こそがよく知っているだろう。)
『っ、そろそろダすぞっ!』
(雄が醜い呻きと共に、腰の動きを一掃激しくした。
女闘士がすれ違って行く。)
『しっかり、孕めよっ、てめぇのっ、母親みてぇになあぁっ!!』
(その瞬間、雄の白濁が、びゅるびゅると彼女のナカに吐き出された。)
■シビィ > (獣のように犯され貪られる己の肉体。
女を喜ばせるような技術は男には内容だが、逆にそれが女ではなくただの雌になった自分にとっては、男に征服されているようで背徳感に興奮を覚え、突き上げられるたびに電撃が走るような刺激が脳を支配して。
もはや男に与えられる刺激を堪能するしか働かない頭の片隅に闘技場からのアナウンスが聞こえ。
そのあとに聞こえる歓声を耳にして、つい今まで自分がそこで戦っていたのを思い出す。
闘技場で負けた雌奴隷は高い確率で男の慰み物になる、幼少期から闘技場で過ごしてきた自分はその光景を何度も見てきて、そのたびに自分はこんな目に合わないようにと祈りながら己を鍛え、そして戦ってきた。
しかし同時に、男に犯され、孕まされる雌を見るたびに子供のころから不思議な興奮、いつか自分も犯され孕まされるのだろうということを想像して熱を高めていたのも事実であった。
常に闘技場で勝つために戦ってきたのもそんな自分に流され落ちないためという自制心を維持するためであった。)
「は、あ!……だめ、中は……ひぁぁぁぁ!」
(相手の男根が自分の中ではねて子宮に直接注がれてしまえば、悲鳴ににた嬌声をあげて背中をえびぞりに反らせて絶頂を迎え。
すでに初潮を終えて子を産める身体になっているため、呪いの効果によって確実に受精してしまうであろう。
そもそも、死亡率が高い奴隷剣闘士の数が維持できているのは彼女たち敗北した牝奴隷が負けるたびに奴隷の子を産むためであった。
自分自身もそういった奴隷の子であるし、兄弟も多い、ただしどれも父親は違うし、そもそもほとんどがここまでに過酷な環境によって死んでしまっていた。)
■クロウ > (性欲も、そしてその倒錯も。本来誰しも持っているものだ。
程度に違いはあるだろうが、誰もが生殖欲求を持っていて当然だし、そして倒錯したどこか変態的な嗜好を胸に秘めているのも別に自然な事だ。
本来人は、それを理性で御す。
だからこの世は性犯罪者で溢れかえる事はないのだし、正常な性癖などという概念もまた存在しうるのだ。
そうした判断を人は、正気、と呼ぶのである。
例え胸にどんなものを秘めていようと、ヒトの評価とは、人格とは、その正気の沙汰によって決定し、認識されるものだ。
だが、確かに存在するのだ。理性によって切り捨てられた選択肢。押さえつけられた願望。
正気と対を為すもの。
そう、狂気というものが、誰の心の内にでも。
いつしか、雄と交わる雌たる女奴隷の横には、闘技場の勝者たる女奴隷ではなく、一人の男が立っていた。
フードを目深に被り、表情はうかがい知れない。
だが彼女は、その瞳がまるで深い深い海の底よりも尚昏い昏い蒼である事を知っていた。
彼女の中には、未だ雄の精が解き放たれている。
まるで時間が引き延ばされたように、彼女の感覚は時の流れをスローモーションのようにとらえている。長い射精もまた、そのうちの一つ。
どろどろと、子宮口が穢される感触。肉のわずかな擦れ。精液がどろりと流れる感触。
本来ならば一瞬のうちに過ぎ去り、観測しきれないであろうそれら些末な感覚も、今の彼女にはじっくりと確かめる事ができた。
遠くから聞こえる歓声も、どこか遠く、鈍く、ゆっくりとしていた。)
「孕むだろうな。」
(男の声が、大気を震わせる事なく彼女の脳裏に響いた。
その言葉だけは、彼女の精神と同じ時間流の中にあるように、正常な速度で彼女に届く。)
「これで貴様も奴隷の母だ。」
(声は続ける。
彼女の中で、精液が流れる感触が彼女を蝕む。
そう、その液体が彼女を孕ますのだ。
中にうじゃうじゃと犇めく夥しい量の悍ましき精蟲が、彼女の卵子を犯すのである。)
「これからも、その腕で強い雄を選別し、孕まされ、その快楽に溺れて産み落とし、そして選別に戻る。
それが貴様の人生だ。
なに、産んだ子など気にする事はあるまいさ。放置していても育つ者は育つ。死ぬ者は死ぬ。
貴様や、貴様の兄弟姉妹のように。」
(紡がれる言葉。快楽に蕩けている筈の頭に、しかし何故かその意味はしっかりと伝わる。
とそこで、彼女の中に初めての感覚が走った。あるいは、予感か。
雌の本能が、それを察知した。
今、彼女の卵子に喰らい付いている精蟲のうちの一匹が、卵子の表面を喰い破った、という。
受精の瞬間である。)
■シビィ > 「う……ぁ……」
(精液が子宮の中を満たし、そして中を泳いで目的を果たそうと自分の卵子に群がっていく光景が、まるで映像でも見ているかのように脳内に浮かんでくる感覚。
そんな感覚に支配されていれば不思議と周りの音や動きがゆっくりにとらえられることに気が付く、それが脳が見せる幻覚なのか、それとも何らかの魔術によるものなのか知ることはできなかったが、横に立つフードの男に気づくことはできた。
フードを深くかぶり顔を窺いしることはできなかったが、それでも自分がその男の事を知っている事だけはなんとなく理解できた。
男の自分の人生を示唆するような言葉だけが正常身耳に届き、理解することができることがわかると、その男に対して腕をゆっくりと伸ばして、熱に溺れながらもその男を見上げて)
「それで……いい、私は……所詮奴隷だから、選べるだけ……まし」
(巷の多くの奴隷は男を選ぶこともできずに、男に使われ、ただ孕むだけ。
悪ければそのまま死んでしまうのだろう、そんな中で奴隷剣闘士である自分は戦いで挑戦者を殺すこともできる、自分を犯し自分を孕ませられるのは自分より強い男だけである。
そのことは自身にとって強い生きる希望になっていて、伸ばした手がかなえば相手の服を掴み)
「だから……産むなら……あんたの子が」
(男が現れた時に自身にはなんとなくわかっていた、自分に打ち勝ち権利を得たのは今自分を犯しているような男ではなく、横に立っている男であることを。
もちろんこれから闘技場や戦場で戦えば、有無を言わさず犯され孕むこともあるだろう、しかし今日の勝者はこの男である、それならばせめて勝者の物となりたいという願望があった)
■クロウ > (彼女にとっての狂気が、或いはこの時正気に変わったのかも知れない。
犯され孕む事を拒絶するのではなく、その悦びを受け入れて、その上で自らのこれまでの在り様と折り合わせる事。
彼女の手が、男の服にかかる。
明瞭に紡がれる言葉に対して男は、笑っていた。
フードの隠れたその貌の、彼女からは確かに見える口元だけがゆるりと弧を描いて笑みを形作っている。
ふと彼女には、そのフードの陰の向こうが見えた気がした。
彼女がそれを認識した瞬間、彼女の精神が軋み、悲鳴を上げる。
ナニカが見えた。しかしそれは、ナニカだ。
ナニカとは何だ。ナニカ?ナニカ。ナニカ。なにかなにかなにかになにかにかいないかにかいないうかい
世界は暗転した。
彼女の目の前で、雄が笑っていた。フードは、つけていない。
周囲を見回せば、そこは闘技場ではない。
薄暗くじめじめしたそこは、地下室でもないだろう。
少なくとも彼女は、そんな場所を知らない。
彼女の鼻をつくのは、強い潮の薫り。
耳に入るのは、波の音。床は一定のリズムで揺れている。
そこはどうやら、船上であった。その、一室である。
しかしそこには何もなく、ただ板張りの床と壁がむき出しになった不思議な空間。
そんな場所に、彼女は全裸で座り込んでいた。
数メートル先には、男が立っている。
先ほど自ら、「子を産みたい」と請うた男だ。
フードの奥に見えたと思ったナニカはしかし、今は海賊風の男の貌である。)
「私の子が、産みたい、と?」
(男は……否、ソレは薄く笑いながら、改めて少女に問いかけた。)
■シビィ > (自身の視線がフードの男の顔をとらえる、しかしその表情を見た瞬間、心は何かを否定する、見てはいけない物見て、脳は精神を守るために記憶を書いz何使用とするだろう、しかし男から発せられる狂気はそれ以上だったのかも知れない、許容量を超えた瞬間、シャットアウトするように再度暗転する世界。
次に目覚めた時にはもう犯されてはいなかった、とっさに自分が裸であることに気付くと同時に股を確認するも男に犯された後は見当たらず。
どこか安心したように息を吐き出すも目の前に男が居ることに気が付けばそちらに視線をやって見上げる、どうやら今度はしっかりと確認できるようだ)
「……私に勝ったのはあんただ、別の場所なら問わず、闘技場での後なら……勝った男のほうがましだ」
(奴隷とはいえ、勝つことの多い自分には剣闘士であるプライドがあった。
先ほどまでの記憶ははっきりと残っている、もはやどこまでが現実でどこまでが幻なのかはっきりしない状態だったが、相手に問われればそれに答え)
■クロウ > (現実と現実は地続きだ。
彼女が体験した事はそのどれもが等しく現実である。だから、そう。
あの拷問も、あの雄との交尾も決して幻ではない。
なかった事にも、決してならない。)
「よかろう。孕ませてやる。
―――しかし、それならば先に貴様の腹に入っているそれをどうするかだな。」
(男は愉快そうに言葉を返した。
彼女が己の身体をつい今しがた確かめた時には、それは多分なかった。
否、あったのかも知れない。
ただ、知覚できなかっただけなのやも知れない。
或いは、男がそう口にした瞬間。彼女がそれを想起した瞬間、世界がそのように生まれたのやも知れない。
男は指さす。彼女の下腹部を。)
「あの男の子供を。」
(狂気は決して彼女を逃がさない。
彼女は一時でもあの男に身を任せ、孕む事を夢想したのだから。
その狂気は、決して彼女を逃がしはしない。
そこには宿っている。あの男と彼女の子供が。生命が。
別段間違ってはいない。あの男は間違いなくあの現実において彼女に勝利した雄なのだから。
彼女の下腹部は、臨月を間近に控えたようなふくらみを見せていた。
他の身体部位も、それに合わせるように変化しているかも知れない。)
■シビィ > 「え?……いやぁ!」
(男に言われれば再び視線を落とし自身の下腹部を確認すれば、そこには先ほど確認した時には見られなかった臨月のような腹。
そしてそれを確認した瞬間感じる胎内に宿る赤子の活動と子供が生まれるときにあると聞いいていた陣痛を感じて。
呆然とした表情で腹を見ていて。)
「どうし、て……ふ……っ、う……し、すぐに……産む……から」
(幻だと思っていたことが現実となっていて、しかもたとえ真実であったとしても先ほど犯されたばかりだというのにすでに出産を迎えようとする身体に変化していることに驚くも、男に犯されたのが事実だったのだろうと考え、すでに育った子をどうするわけにもいかず、相手に言い放てば何度も手助けをした助産のさいに見たように相手に股を見せるように仰向けになり、早くなってくる陣痛と出産に備える。)
「くっ……う、は……っ」
(もともと呪いによって妊娠のプロセスは短い身体である、触った時に精液を感じなかったのはおそらく気絶してから時間がたっていたからだろうと考えることにして、どんどん早く、強くなってくる陣痛に合わせて呼吸を繰り返して。
次第に赤子がその股から姿を現して生み落せば大きな泣き声が響くだろう)
■クロウ > (男はその様を、ただ見つめているだけであった。
この世に存在する痛みの中にあって、最も強い痛みとまで言われる痛み。
陣痛。
覚悟も、心構えもないままにそれを迎える彼女の心中はいかほどのものか。
現も幻も、全て等しく同じ事。
破水の様を、男は愉し気に見つめていた。
やがて、生命誕生の産声があがる。
膣口を目いっぱい、これでもかと言う程に押し広げながらこの世に生まれ落ちたその存在。
この得体の知れない空間で、得体の知れないモノの前で行われた初産。
得体の知れない妊娠。得体の知れない出産。)
「大したものだな。強い雄の胤を受ける為に、すぐに産む、などという言葉が出るとは。恐れ入る。」
(声が今度は大気を震わせ、彼女に届く。
いつの間に近寄ったものか、男は彼女のすぐ前に立っていた。これでもかと言う程に開かれた脚の間だ。
そして、ゆっくりと彼女の今産み落とした生命を抱き上げる。
その抱き方は、妙にこなれていて。
そのまま男は彼女を見下ろして、問いかける。)
「さてそれで……これはどうするのかな?」
(彼女が命を分け与えた子供。烈火のごとく泣き喚くその小さな命を、両の腕で抱きながら。
母から愛情どことか興味すら払われる事のなかった少女へ、問いかけた。)
■シビィ > (男の嘲笑にも似た言葉を聞きながら出産を終え、荒れた呼吸を整えるように肩で呼吸をする。
たしかに普通であれば孕まされるために産むなどということはしないだろう、しかし、なぜか自身の脳内にはその解決策しか思い浮かばなかったのだ、もしかすればそれはここまでの幻で植え込まれた志向か、もしくは少女の深層心理にある強い男の子を孕みたいという願望が表に出たせいかもしれない)
「はぁ……あんたに任せるよ……困るなら、私を買ってる貴族に届ければいい」
(そもそも母の愛など受け継がず、ただ道具のように孕まされていく雌たちを見て育ったためか、自身も自分の子に対する母性が薄く、聞かれた言葉にこたえる。
普段であれば、貴族の雇われが拾いに来るのだがどうやらここでは来ないであろう。
そして、これも呪いのせいか、出産を終えた身体は見る間に元の体型に戻っていく、すぐに戦えて、男に抱かれても大丈夫なように、奴隷にただ飯は食わせられない貴族の悪趣味な呪いであった)
■クロウ > 「ふむ。―――ではそうするとしようか。」
(しばし考えるようにして首を傾げながら赤子を見つめていたが、こくりと、小さく一つ頷いて彼女の言葉の通りにする事としたようで。
彼女の肉体が出産を終えて、元の状態に戻って行く。
その様を男はまた見つめて。)
「便利なものだ。ブリキの人形のようだ。」
(それは彼女の肉体への言葉だったのか。それとも、もっと別の何かに対する言葉であったのか。
男は彼女に背を向けて、また数歩彼女から離れてゆく。)
「奴隷と言うのもそれぞれだな。ヒトというのは、本当に面白い。」
(彼女の視界で、その背が揺れる。
否、背だけではない。視界すべてが、波とは全く別の歪みを得ている。
ゆらゆらゆらゆらうねうねうねうね。
男が、そんな中で彼女を振り返った。)
「―――さようなら、お嬢さん。」
(世界が暗転した。
気付けば、彼女は闘技場にいた。
眼下には、たった今張り倒した挑戦者の姿。
そう、今は拳闘大会の真っただ中。悪趣味な催しの、真っ最中であった。
彼女は憶えている。それまでにあった全ての事を。
拷問も。凌辱も。出産も。
ただぽっかりと、何かだけを思い出せない。
何だっただろう。
拷問の時も、凌辱の時も、出産の時も。
誰か、同じ人物がいた気がするが、しかし思い出せない。というか、本当にいたのだったか、そんな人物。
そんな事を考えていると、再び次なる男が襲い掛かって来る。
気を引き締めねば、負け犯される。これはそういう催しだ。
自分自身の脚で、場内へとやって来て、今まで戦っていた記憶もまた、彼女には確かにあった。)
■シビィ > (自身の身体を差して玩具に例える相手の言葉を聴いて、道具のように使われる自分たちのことを考えればまさにその通りだと思い、赤子を抱いて背を向けて自分から離れていく相手を見て。
しかし、背を向けたままの相手の背中がゆがんで見えれば眼を瞬かせて、それが相手の身体だけでなく視界全体であることがわかれば頭を抑えて軽くふり、体を起こそうとするもののただ地面に転がるだけ。
そんな状態で相手から言葉を投げかけられると驚いたように相手の顔をみて)
「え……あ……い、ぁ……どうし……」
(この後男の子を孕まされるのだろうとばかり考えていたところに投げかけられた別れの言葉に不思議そうに聞くも答えが帰ってくる前に再び意識を失い。
ふと気がつけば闘技場の歓声の真っ只中にいることに気がつき、さらには回りには殺気立った男と倒されて地面に伸びる男たち。
いま拳闘の真っ只中にいる事実、それはまるで今まで見てきたものがすべて夢であったかのように感じられて。
しかし、それでも夢や幻というには現実味を帯びすぎているような気がするが、そこで出会った人物だけが思い出せないことが夢であったのだろうと納得することにして。
そんなことを考えているうちに殴りかかってくる挑戦者の男、それを軽くいなし、肘を使い梃子で腕をへし折って地面に転がしながらこの闘技が事実であり、夢を見る前にやっているものであることを確認すればとりあえず今はこの戦いに集中することにする、少なくとも弱い男の闘技場でやられるわけにはいかないという信念だけは変わらないのだから)
■クロウ > (やがて彼女は、その日も拳闘を勝ち抜いた。
不思議とその日は、それまで受けた疲労を感じず戦い抜く事が出来たのだ。
控室に戻った時、ふと闘技場の男が声をかけてきた。)
『ああ、シビィ。今日もてぇした戦いっぷりだったぜ。』
(愛想よく笑いながら、男は告げる。
そして誰かに呼ばれて、その場を後にしようとしたその時。
男は彼女の方を振り返って言葉をなげ、去って行った。)
『こないだ産まれた、てめぇの娘。順調に育ってるってよ。』
(―――そんな言葉を残して。)
■シビィ > (戦いを終えて控え室に戻った時にいた世話役の男、その男に去り際に生まれた子供のことを言われれると驚いたように去りゆく男の背中を見送り)
「やっぱり……夢じゃなかった……のかな」
(夢じゃなかったにしても、どうしても引っかかる何か、拷問され犯され子供を産んだ、そのあとは体に全く残っていないのの事実であるとするならば、記憶の片隅に残るが思い出せない男の姿。
しばらく頭を悩ませるも考えても仕方ないだろうと立ち直る、もしかしたらまた会うこともあるかもしれない。
どちらにせよ、娘が育っているといわれたところで実感もわかず、会いに行こうとも思わずに、戦いで汚れた身体を洗いに行くのであった)
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクロウさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からシビィさんが去りました。