2022/10/17 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場 とある倉庫の一室」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > とある倉庫の一室。
そこを塒にしている麻薬カルテルがある。
今も辛うじて存在する。構成員は全員、痺れ薬を呑んで倒れているが。
彼らは神経毒入りの酒をわざわざ購入し、そして自ら回し飲みし、倒れた。

勿論、彼らはそれを望んでいた訳ではない。
それを主導した人間は、別にいる。

「こーんにちはーっと!あ、今は喋れないんだっけ。ゴメンゴメンーっと」

快活に笑いながら、謝りながら。
男は、彼らの手首の腱を切っていく。
最小の出血で、しかしそれで彼らの手首は完全に機能しなくなった。

「いやー、困るんだよね。ダイラスで麻薬なんか捌かれちゃあさ。
闘技場の売上にも関わるし、街の治安も悪くなるし、良い事なんもない」

彼らはそれに対して、何か言おうとしているようだが、しかし痺れ薬の効果は抜群で、その全ては呻き声に変換されている。
男も、自分の発言に、さして返事を期待しているわけではないのか、一方的に捲し立てている。

「まあ、そんな訳でさ――悪いけど、俺の実家の点数稼ぎついでに、サクッと壊滅してよ。手首は、ヒーラーに頼めば治してもらえるだろうからさ」

尤も、それだけのお金を君らが持ってれば、だけど。
興味なさげにそう言いつつ、男は倉庫の中にある椅子に座る。
既に、冒険者ギルドや国には通報してある。
後は、彼らに話をして、それから帰るだけであった。

クレス・ローベルク > 社会的地位というのは、便利だ。
ちょいと頭を下げれば、毒入りの酒を酒屋に売ってもらう事など容易いのだから。
あちらも、顔を隠したり、買い出しの人員や店を変えたりと工夫をしていた様だが、その程度の小細工を見破れない男ではない。

「とはいえ、国や冒険者ギルドが大きく動いたら、地下に潜られかねないからね……」

故に、単独での壊滅を選んだ。
リスクはあったが、結果良ければすべてよし。

「しかし、学院でも生徒に毒を盛って、此処でも毒を持って……
何っていうか、俺って結構姑息だよな……」

別に、試合以外での戦いにモラルを求めている訳ではないが。
改めて考えると、ちょっと凹んでしまう事実ではあった。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場 とある倉庫の一室」からクレス・ローベルクさんが去りました。