2022/01/28 のログ
エレイ > その晩は特に何事もなく過ぎて──
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 下町の料理屋」にゼナさんが現れました。
ゼナ > 「はふぅ~、ごちそうさまでした」

冒険者や人足など荒くれ客の姿も見受けられる雑然とした料理屋の喧騒の片隅。
混みあった店の小さめのテーブルを一人で占領し、それが迷惑と思えぬくらいに積み重ねられた多量の料理皿を前にして、周囲の目を引かぬよう小さく手を合わせて食後の定型句を呟く一人の女性客がいた。
ちょっぴりくたびれた白シャツの上から大きく襟ぐりの開いたスクエアネックのチュニックセーターを羽織り、だぼっとしたシルエットのスロップスで下半身を包んだパンツスタイルなれど、大きく育った胸のボリュームやズボン越しにもむっちりとした丸みの伺える尻周りを見れば女である事は一目瞭然といった娘であった。

手際よく空皿を下げていく女給の様子を見るとは無しに目にしつつ、食後の満足感を楽しむ様にちびちびやるのは『ここの名物料理を食べるなら、是非こっちも一緒に注文してください!!』という女給の勧めに押し切られる形で注文する事となったエール。
元々酒を苦手とする戦士娘なので、ジョッキの端に唇を付けるその様子を見れば余程に料理がおいしかったのだろうと分かるだろう。

存外に飲みやすいエールなので、これならばそこまで悪酔いすることあるまい
―――なんて考える戦士娘の小麦の頬は真っ赤っか。
「ふぅ…ちょっとここは暑いですね」とか言いつつシャツのボタンを3つも外してセーターと共に胸元をぱたぱたする様子は、傍から見れば既にいい感じに出来上がっていた。

ご案内:「港湾都市ダイラス 下町の料理屋」に竜胆さんが現れました。
竜胆 > ダイラス、其処は、トゥルネソル商会の本店のある地域であり、所謂一つの、実家という物がある。
 新年のパーティを、マグメールの竜の巣で行った後、両親が帰ると言うので、仕事のあるリスの変わりに送ってきた竜胆。
 そして、そのままダイラスの店舗で珍しい魔導書などが見当たるだろうか、と歩いていた所。
 家の近く、とてもおいしいと評判の店が見えて、そう言えば、食事が未だだった、と思い立ち、その店のドアを開ける。

「―――あらま、お義姉様。」

 それはとても目立つ。
 荒海を渡る荒くれ者だって、其処迄食べているのは居ないぐらいの皿の量。
 テーブルいっぱいに乗っかっている皿を眺め、そして、その前に座る褐色の女冒険者。
 後ろ姿ではあるが、見てわからない通りもない、何故なら彼女の身に纏う鎧は姉の鱗。
 彼女が持っている大剣は、トゥルネソルが作り上げた武器。
 そして、薄れてきてはいるものの、姉のマーキングの匂い。
 総合した結果、思い当たる人物は一人しかいない。

 姉の嫁、という言語にするとちょっと不思議な響きだが、伴侶である女性。
 ゼナ・トゥルネソル。
 グリム君は、家に居たのを思い出して、今日は彼が必要な冒険では無かったのね、と。
 そんな風に思いながら、するする、と滑るように近づいていく。

「お義姉様、此方、宜しいですか?」

 問いかけながらも、ちゃっかり隣の席に腰を掛ける少女。
 手袋に包まれた手を持ち上げて、追加での食事を注文する。
 流石に少食だから、彼女の1/3程度の分量です、乙女ですから。

ゼナ > 呂律が回らなくなっていたり、足取りがおぼつかなかったりといった酔っ払いらしい酔っ払いではないにせよ、事実、ゼナはすでに酔っていた。
最愛の竜娘のいる王都から離れた港街にいるのは今が冒険者仕事を終えた帰り道だから。
それは、屋敷にいる時には毎日どころか日に2度も3度も爛れたセックスに沈溺しているどすけべ娘が半月近くの長期に渡って人目を盗んでのオナニーくらいでしか肉欲を果たせずにいるという事であり、むっちりむちむちといやらしい身体の奥底ではもう相当にムラついていた。

ここ数日は日常のちょっとした所作などからもそれが伺い知れる程になっていて、本人的にもこれくらいのタイミングが一番危ないのだと一応理解はしていた。
だからこそ、ここから王都の屋敷に戻るまでの間、いつも以上に理性的にしっかりとモラルある行動を心がけねばと意識を引き締めているのだけれども、その理性が今、美味しい食事とエールのアルコール分でゆるゆるになっているという非常に危険な状況にあった。

「――――り、竜胆ちゃんっ!? どうしてこんな所に??」

そんなちょっと強引に誘えばむちむち戦士娘と一夜のエロ体験が出来るだろうチャンスに誰よりも先んじて声を掛けたのは、周囲で他者を牽制しつつタイミングを伺っていた男達ではなくゼナと同性である女、しかも戦士娘にも劣らぬ肉感的な体躯と美貌の持ち主だった。
普段は屋敷に引きこもっている事の多い義妹との意外な場所での出会いに驚きつつ、しかし、気心の知れた家族との予想外に早い邂逅は非常に喜ばしい物だった。
驚きの表情を酒精の助けもあって普段以上に親しげな笑顔へと変じて隣り合う席を勧める直前、ゼナの蒼瞳が一瞬ちらりと彼女の下肢―――ドレスの奥に隠れたリスのモノ以上に立派な逸物に向けられた事に義妹は気付くだろうか。
芳醇な魔力を内包した精を求める淫魔の血がたまりにたまった淫気によってそのような普段とは異なる所作を無意識のままに誘発させているのだ。

「もちろん構いませんよ。ふふっ、返事を聞く前に座っちゃってるじゃないですか」

仲の良い義姉の笑顔を見せつつ己のすぐ隣に腰掛けた彼女がふわりと香らせる嗅ぎなれた体臭に、ホットパンツの奥でひゅくんっと膣を収縮させる。
そこからは早くもじわりと甘酸っぱい蜜の感触が感じられた。

竜胆 > 荒くれ者共が声を掛ける前でよかったと思う、彼女は、強力な戦士、竜殺しさえ行えるような女傑だ。
 そんな彼女が食事を平らげる姿、大量の食事を摂っている姿が、女という色気を隔し、女傑という雰囲気を思わせたのだろう。
 ただし、彼女が酒を口にし、胸元を開けるまでは。
 彼女の肉体は、男性が生唾を飲むぐらいに悩ましく、健康的な肢体だ。
 ゼナ自身、美女であるからして、そんな彼女がほんのりと肌を赤らめて居れば、色香は物凄い物になる。
 それに気が付いた男性が、声を掛ける前に腰を掛けられたのは、彼女と深い関係―――、家族だから、なのである。
 その気安さを武器に、有無を言わさずに隣に腰を下ろす、一応、少女はこのダイラスの大商人の娘のうち一人。
 顔が知られていると言う事もあり、男たちは、素直に引き下がる、声を掛けないのは、単に、竜胆の姿。
 人竜である少女は、竜であることに誇りを持ち、姉や妹のように姿を隠さず、翼を、尻尾を曝け出しているのだ。
 だから、声を掛けようとする男は、減るのだ。威圧的な雰囲気を醸し出しているのもそれを助長している。

「先日まで、マグメールの方の竜の巣で、新年パーティをしていましたの。
 お父様と、お母様が、此方にお戻りになると言うので、着いてきましたの。
 で、この辺の本屋や、ハイブラゼールなどで、魔導書でも探しての、帰り掛けですわ。」

 なんで此処に、と言う質問に関しては、此方が実家ですもの、居ていけませんか?と、揶揄う様に笑い、金色の竜眼で、じぃ、と義姉を見やる。
 だから、彼女の視線の動きには気が付いて。でも、今は少しだけ、知らんふり。
 楚々とした様子で、椅子に腰を下ろして、運ばれてきた竜胆の分をぱくり、ぱくり、と小さな唇に運んでいく。
 小さな口のはずなのに、どんどん食事が消えていくのは、手の動きが早いから。
 ちろり、と横目で彼女の、ほんのりと紅くなっているゼナの顔を、盗み見るように、眺めて。

「だって、私と、お義姉様の仲でしょう?
 まあ、礼儀として、声は掛けますけど。」

 実際、彼女は、自分から座らなければ、隣に来て下さい、と言っていたと思う。
 久しぶりに出会う、義理の姉に、尻尾は嬉しそうにゆら、ゆらりと揺れている。
 すました表情であっても、其れなりに、竜胆なりに喜びは感じている、と。

「折角ですし、宿をとる積りならば、帰りましょう?」

 彼女は、ゼナは、もう、トゥルネソルだ。
 だから、帰ると言うならば場所は一つ、ダイラスの本店のある、トゥルネソルの実家。
 無論、リスの部屋もあるし、竜胆の部屋もある。
 此処で、お金を払って、宿に泊まるのと比べて、何倍も良い環境を無料で、と。
 そっと手を伸ばして、手を握りふりをし、太ももを触れて見せる。
 声に出して誘わずに、視線で。

 ウインクも併せて、帰りましょう?と。