2021/05/03 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──静けさ漂う、人気のない夜の倉庫街。
立ち並ぶ倉庫の間の路地を、腰に明かりの灯ったランタンを下げながらざしざしと
歩いているのは特徴的な銀色のジャケットを羽織った金髪の男。
「──くーぁぁぁ……」
男は歩を進めながら、誰も見ていないのを良いことに盛大に欠伸をかます。
……いや、この男の場合見てても構わずやるのだが。
現在、男は倉庫街の警備の依頼を受けてこの場におり、辺りに怪しい人物などがいないかどうか
警邏している最中である。
とはいえ、今の所不審なモノや人影が見つかることもなく、男は暇であった。
「ンン……何事もないのは良いことではあるのだが……うぅむ、屯所に戻って寝てようかなもう」
などとため息混じりにボヤキを漏らし。退屈そうな面を下げたまま、ダラダラとやる気なさそうに巡回を続けてゆく。
■エレイ > そうして警邏を続けていれば、一つの倉庫の近くを蠢く影らしきものが視界に入って足を止め。
目を細めつつ、おもむろにそちらの方へと近づいてゆけば、そこにいるのであろう誰かを
照らそうとカンテラを掲げながら、誰何の声を上げた。
「──おいィ、そこに誰かいるんですかねぇ?」
■エレイ > カンテラで照らされた先に居たのは、明らかに堅気ではなさそうな男3人。
自分たちの存在が知られたとなるや、彼らはそれぞれ用意していたのであろう凶器を手にし、
男に敵意を向けてくる。
1対3の状況で、男はフ、と笑った。
「……おとなしく事情聴取に応じてくれる気はないようだったな。まああこういう展開のほうが
手っ取り早くて助かるべ。というわけでお前ら神妙にお縄を頂戴すべきそうすべき」
どこか楽しげに言いながら、男はざし、と一歩踏み出す。そんな男を叩き伏せんと、
凶器を振り上げ殺到する盗人たち──。
──翌日、ダイラスの憲兵詰所の前で、3人組の男が一纏めに縄で縛られた状態で発見されたというのは、また別の話。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からエレイさんが去りました。