2019/11/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 静けさ漂う、人気のない夜の倉庫街。
立ち並ぶ倉庫の間の路地を、腰に明かりの灯ったランタンを下げながらざしざしと
歩いているのは特徴的な銀色のジャケットを羽織った金髪の男。
「──くーぁぁぁ……」
男は歩を進めながら、誰も見ていないのを良いことに盛大に欠伸をかます。
……いや、この男の場合見てても構わずやるのだが。
男は倉庫街の警備の依頼を受けてこの場におり、今は怪しい人物などがいないかどうか
警邏している最中である。
とはいえ、今の所不審な何かが見つかることもなく、男は暇であった。
「ンン……何もないのは良いことではあるが……うぅむ、屯所に戻って寝てようかなもう」
などとため息混じりにボヤキを漏らし。退屈そうな面を下げたまま、ダラダラとやる気なさそうに巡回を続けてゆく。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にルナールさんが現れました。
■ルナール > 商売の為に訪れた湾岸都市の船着き場。
時刻は既に深夜と呼んで差し支えない時刻となり、商談の後でのささやかな飲酒を交えての雑談ですっかりと帰るのが遅くなってしまった時間帯。
片手に持ったランタンの灯りを頼りに路地を抜けて移動している真っ最中。
「困ったわね…この時間じゃ、宿なんてもう空いてないわよね……」
はぁ、と小さなため息を吐き出しながらも大きな通りを目指して歩いていた。
安宿も期待できそうにないかなと、足早に歩く音が夜間の船着き場に響く。
仮に巡回している警備兵が居るなら、その足音にもすぐに気が付くだろう。
ランタンの灯りもあって、闇夜にぼんやりと浮かび上がる姿は一見すれば娼婦にも見える向こう側が透けた淫靡な装い。
今回は特に、商談という事もあって挑発的に相手を誘うように身体の全面部分の布地は薄っすらと透けており。
薄明りでも、胸の谷間部分や腹部から下肢にかけて向こう側がはっきりと見えている。
■エレイ > 「──む」
そろそろ本当にサボってやろうか、と思い始めた所で不意に耳に届いた足音に、男はピクリと反応する。
足早で、かつ忍ぶ様子のない単独の足音。倉庫を狙う泥棒の類ではなさそうだ。
加えて靴音の感じから考えておそらく女性。
珍しいこともあるもんだ、なんて思いながら、彼女が通る路地の脇道からすい、と
その行く手を遮るような形で踏み出して。
「──おおっと。こいつは失礼……コンバンハ、こんな時間にお一人ですかな?」
さも偶然出くわしたかのように軽く驚いたような反応をしてから、へらりと笑みを浮かべると
体ごと向き直って挨拶。それからジロジロとその姿を無遠慮に眺め回しつつ問いかけて。
■ルナール > 別の路地から、行く手を遮る様にして現れた人影―――不審者? いや、違った。
相手の風体と言葉から察するに、ギルドに雇われた警備兵の類だろうと直ぐに理解した。
「本日到着した、アンドレア号に乗船していた商業ギルドの者です。
商談が長引いてしまいまして…ご心配でしたら調べていただいて構いません。」
無遠慮に向けられた視線に、今の己の風体を思い出し面倒な事にならなければ良いがと考える一方で。
さっさと終わらせたいと言う意識も強く、抵抗する意思は無い証明として立ち止まると胸の谷間から商業ギルド所属の証である金属プレートを彼に見せた。
時間帯の関係で己の方が恐らくは不審者に間違われているのだろうと、揉め事にならないように無抵抗の意思として。
両手を頭の後ろで組んで、自らが帯刀しておらず抵抗はしないと行動で意思表示をした。
しかし、服装が服装なだけに今回は自分自身の頭の中が商売モードだったせいもあって。
現在の己の衣類にまで意識は回しておらず、色々と無防備に身体のラインが見えてしまうもはご愛敬という所か。
「一応は大丈夫だと思いますが…詳しく調べられたいなら、屯所に行きますか?」
此処にはまだ今回の商売相手の船が停泊しており、揉め事は出来るだけ避けたい。
軽薄そうだが、今の所は真面目に警邏の仕事をしている彼へと首を傾げながら問いかけた。
■エレイ > 「ほう商人サンであるか。俺はしがないいち冒険者なんだが今はギルド経由の
依頼で倉庫街の警備とかしてる最中なのだが……ふむ」
商業ギルドの者、という返答に軽く意外そうにしつつこちらも軽く己の素性を明かし。
提示されたプレートを眺めるのもそこそこに、豊満な胸の膨らみに露骨に視線を注いでみたり。
無抵抗を示すためのそのポーズが、扇状的なその肢体を強調するかのようで思わず表情が緩む。
「──そうだなキミが不審者とは俺個人は思っていないのだが一応仕事はせねばならん立場だからな。
ちくとボディチェックとかをさせてもらうのでご協力お願いできますかねぇ?」
そこへ彼女の方から投げかけられた提案にふむ、と少し思案した後にへ、と笑顔でそう告げて。
了承されれば、彼女の手をごく自然に取り、屯所の方へと案内するべく歩き出そうと。
■ルナール > 抵抗は無いし、こちらからは相手の身分の確認を求める事はしなかった。
表情を緩ませる相手に、こちらは多少は面倒だなと小さなため息を吐き出す程度で終わった。
「分かりました。では、屯所にエスコートしてくださるならお任せ致します。」
恐らくは逃げられないように…いや、どちらかといえば不埒な考えで手を取って案内される。
屯所の場所は何となくは覚えているが、流石にこの薄明りでは道に迷ってしまう。
時刻は深夜、こちらは案内されるがままに身を任せた。
■エレイ > 聞こえてきた小さな溜息から、こちらの助平心は見抜かれているのだろうことはわかった。
まあそもそも、男の方は全くその辺を隠す気がないので当然といえば当然であり、
男も気にした様子もなかった。
「OK。んじゃあ行くとしまひょ」
へっへ、と楽しげな笑みを漏らしながら彼女の手を取る。
ふとその瞬間、男の彼女をみる目が、スケベなものから何か意外なものでも見た、といった風情の表情になったのが伝わっただろうか。
しかしすぐに元の笑みに戻れば、そのまま彼女を連れて屯所へと──。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からルナールさんが去りました。