2019/02/27 のログ
カイン > 「酒に酔えるってのは幸せなもんだ、下手に酔えないとそれはそれで楽しみが減る。
 俺なんかおかげで安酒を無駄に飲む羽目になるからな」

安酒のほうが酔えるのが困りものだと苦笑いする程度には酒に対して男も抵抗力がある。
わざと酔うために悪酔いのための酒に手を出さざる得ないような状態なのが実情なのだからロクでもない。

「ン、そう、だな。貧民地区は俺も嫌いじゃない。
 確かに治安は悪いし悪意の坩堝だが、それはあくまで生きるためのものだ。
 妙な活力というか騒々しさがある、凄く人間らしい場所だと思うしな。
 ――でもここは違う。人間が人間を陥れるための、あるいは絡め取って籠絡するための、そういう気配のする場所だ。
 そういうを十八番にしてる魔族の連中がいてな、それを思い出してあんまり好きになれんのよ。
 ま、普通はそんな危ない目に合う場所に近づかんから感じんだろうけどさ」

殴って解決しないのは苦手だと苦笑いしながら告げる内容は、
それも男の経験からくるものである。それだけに説明が難しいと少し困り顔だった。
だからといって自分が魔族でござい、と騎士に宣伝して回る気にもならずにある程度オブラートに包んだ言い方になるのだが。

「ハッハッハ、そりゃご馳走様。
 その調子だとあんまり好意を意識して言ったりしてないだろ?
 ちゃんと折を見てプレゼントと一緒に口に出してやるのが長続きのコツ、らしいぜ」

自分だってそういう相手がいるわけではないので、聞きかじりになるのはご愛嬌。
とはいえ聞いてる対象が貰う側である女性…詰まりは娼婦のお姉さま型である。多少の信憑性はあるだろうと笑い飛ばし。

「んじゃ、表通りにある店を酒飲みながらでも教えるさ。
 帰りによっていくといい、おっと。ここなら大丈夫…かね」

そう言いながら少し歩いた所で酒場の看板を見つけて中を覗けばあまり客数の居ない店内が見て取れる。
どうする?と視線を向けて問い。

黒須 > 「確かに、酔っ払えば気持ちも浮いて楽しいだろうけどよ?
時には、ダメにしちまうからな…俺はあんまりなろうとはしないな?」

(いつものこの姿、酒に酔えばすぐさま本心を出すようになり、一瞬でわかるほどのダメ男となるのは自分でも知っているために、酔うことを気にしながら楽しむこと心がけていた。)

「ま、あそこは欲望に素直な所ではあるな。
酒、金、クスリ、女…人間の気持ちをそのままに出している所と言えば、まぁ、まだ救いはあるだろうよ?
けれども、ハイブラゼールはその上位に値すると俺は思うぞ?
より一層、自分が楽しむ場が広がる。そうなりゃ、貧民地区以上に欲望を解放するだろうしよ?
ま、解放しすぎた人間は…すでに魔族だろうけどな…。」

(金が無く、暴力と策略で生き残る貧民地区は人の欲がわかりやすいように溢れる所でもあった。
相手の話から察するに、魔族と何らかのイザコザを起こしたのだろうと言うことは分かっていた。
されど、普段から気にしているのであるならば、何ら問題は無いと自己解決した。)

「…先人のアドバイスか?そうなりゃ、素直に聞いておいてやるさね。
どうにも、口から物事を言うのは苦手な立場でよ、そう言うのは中々に言えねぇんだよ…。」

(咥えてる消えかけた煙草を取っては握りつぶして灰にし、そのまま風に乗せて捨てていく。)

「ん、客足も少ねぇな…良いんじゃねぇか?」

(その後ろから覗くように見ると、席はちらほらと空いているのがよくわかる。
味も気になる所であるが、まぁ、飲めるなら多少の違いはないと思い、入ろうとする)

カイン > 「ま、気が向いたときに思いっきり酒をかっくらって大騒ぎ擦るくらいは偶に許されるだろうさ。
 その気になるときがくるかどうかが問題だが」

クックと喉を鳴らして言い返しながらも相手の言葉には肩を揺らし。

「魔性って意味じゃ人間も魔族もそこばっかりは大差がないからな。
 まあ人間のほうが自制が聞くが、この辺りはそのへんの自制を取っ払う感じがな」

面倒臭いとげんなりした様子でいいなたら肩をすくめて言いながら、
首を横に振ってから言い返し。

「先人というよりは…そうだな、貰う側のお嬢様型の気持ちさ。
 程度の差はあれ女性ってのはそういうのをされて、嫌な気持ちはしないもんさ。
 口で示すのが苦手ってんなら尚の事態度で示してやらんと、不安にさせるんじゃないかい?」

ニヤッと笑って意地悪く言い返しながらも、相手の了承を得れば席に着く。
とりあえず酒を頼みながら宿を聞けば一室あるらしいということに軽くうなずき。

「とりあえずこっちの目標はこれで何とかなりそうだな、ありがとよ。
 というわけでほい、こいつは奢りだ」

上機嫌に笑って言い返しながらやってきたエールの入ったジョッキが二杯。一杯を相手に差し出して柄を握りながらニヤリと笑い。

黒須 > 「…ま、飲んでバカ騒ぎを起こすぐらいなら構わねぇとは思うがな。
けれども、その後にめんどくせぇことしでかして、その上記憶もなかったつったら、そいつは無しだな…。」

(変わらずに睨み顔のままタンタンと続けた。
決してつまらないと言うわけでなく、ただ単に表情変化が下手ということのだけである。)

「どうだろうな?タナール砦で守備の任務をしていたが、たまには理性の持った魔族ぐらいは居たな。
俺らが予想する以上に、冷静なやつもいる。」

(一度だけ杯を交わしたこともあったがため、全部の魔族が最悪の存在と言うわけでもなく、中には最悪な奴が居ると思っている。)

「ま、そうだろうな。
言葉よりも行動で示すのが俺の流儀だしな。
そこら辺は気を付けるだろうよ。」

(相手のにやけている顔を見れば、まるで図星を刺されたかのような気分になる。
けれども、咳について運ばれたエールを見れば、まぁ良いかで収められた。)

「ん、わりぃな?
また今度、うちの近くのいい店を紹介してやるよ」

カイン > 「ま、確かにそいつはそうだな。
 弱み握られたりしたら笑い話にもなりゃしない」

違いないと笑い飛ばしておどけた様子で少しだけ肩を揺らして見せる。
が、続いた言葉には苦笑いが浮かび。

「理性はあるさ、ただその理性の使い方が性根がネジ曲がってる事が多いだけでな。
 多分お前さんよりは長生きしてるんでね、そのへんの連中との付き合いもある分色々知ってるけど。
 何というか…まあ欲望に忠実な連中が多いんだよな。良くも悪くも、いや悪くしか大体ないな。
 そのへんの価値基準がこの国、というか人間とは相容れないから殴り合いになるしかない」

ままならんなと言いながらも相手の言葉にクックと喉を鳴らして目を細め。

「そうかい、そんじゃあとりあえず帰って嫁さんに元気な面見せてやるところからだな?ああ、楽しみにしてる。
 んじゃあ……お前さんがいいところ見せられるように祈って、乾杯といくかい」

楽しげに笑うのを隠しもせずに、そのままジョッキを掲げて相手の方に向けて見せる。

黒須 > 「正直、礼儀だとか作法だとかいう、そう言うめんどくせぇのは嫌いだからよ…。
真正面からやりてぇことやって、大きくずっこけるか、楽しんで終わるかのどっちかになりゃ構わねぇとは思っているさ。
どうであれ、簡単に人間をくたばらせないようにするのが俺ら仕事でもあるしな?」

(人間と魔族の国の境界となるタナールでの護衛任務に努めているため、目的上侵入を防ぐのがこちらの仕事。
それに従ってそれ相応の対応をするためにも、日々任務に就くときにはしっかりと役目をはたしている。)

「祈りの言葉、どうも…。
ま、元気なうちは俺も死なねぇしよ?とりあえず、乾杯だ…。」

(楽し気に笑う相手に対し、軽くフッと笑いながらもジョッキを掲げ、カインの持つジョッキに軽くぶつけては、綺麗なガラスの当たる音を響かせ、酒を楽しむことにした。)

カイン > 「たしかに面倒だが、お前さんの立場だとそうもイッてられんだろ?
 はっはっは、まあ頑張ってくれ。そうすりゃ俺も多少は楽ができる。
 あ、そのかわり仕事が亡くならない程度にな?」

全部持っていかれるのは困るんだと喉を鳴らして言い返す。
相手の言葉にはゆっくりとうなずいて返し。

「おう、カンパーイってな。
 そういえば――」

声を上げてジョッキを軽く打った後酒に一気に酒を喉に流し込む。
そのまま続けて他愛のない話題を切り出して、
暫しの間談笑に花を咲かせて居たのかは酒場のマスターくらいしか知らぬことである。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からカインさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」から黒須さんが去りました。