2019/02/26 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にカインさんが現れました。
カイン > すっかり暗くなった船着き場。
船員達はとうに街に繰り出すか、あるいは自分の船に引きこもり、
酒盛りを始めているかどちらかの時間帯である。
そんな中、如何にも荒事稼業でございという風体の男が下船して港に足を踏み入れる。

「…もうこんな時間か。酒の誘惑に負けた俺が悪いんだが、
 これは宿が見つかるかどうか怪しいな」

これは大変そうだと腰に片手を当て、
背負い袋のひもを握り直して天を仰ぐ。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」に黒須さんが現れました。
黒須 > 「ったく、どうしたもんか…。」

(夜の街に溶け込むような服装をしていた男が道のど真ん中を歩いていた。
明らかに普通の人間とは思えないほどの高身長をしており、ニット帽を被りながら、上裸で革ジャンの黒ズボンでポケットに手を入れながら苛立ち気な顔をしていた。
久しぶりに酒場でいっぱい過ごそうかと思っていたのだが、この町での酒場には詳しくなく、行きつけに行ってもどこも満席であり、一滴も飲めなかった。)

「…んぁ?なんだ?
…めんどくせぇな…。」

(フッと目の前を見ると背負い袋を担いで天を仰ぐ男の姿を見た。
この町の人間かと思い、口癖を呟きながら近づいた。)

「なぁ、あんた。ここいらに良い酒場があるのを知らねぇか?」

(近づけばなおその姿がより鮮明になる。
首元にはドックタグをつけ、ぼさぼさとした長髪をし、鋭い三白眼をしていた。
その姿はまるで動物の様にも見えた)

カイン > 「おう?…また、珍しい風体の兄ちゃんだな。
 心当たりがあるにはあるが、今の時間帯だと大体埋まってるともうなあ。
 かくいう俺もその難民の一人でね、残念ながら当てがないって所さ」

ほんとに困ったもんでな、と苦笑いを隠しもせずに言い放ちながら顎を擦ってみせる。
そのまま視線を向けた先にあるのは、この街の誇る歓楽街である。

「あるとしたらあっちの方なんだが…まあ、まともに眠れる場所が少なくてなあ。
 文字通り身ぐるみはいでくるような店が山ほどある。
 お前さん、見た所軍人みたいだし詰め所に押しかけて見るってのはどうだい?」

時間凌ぐだけなら、可能ならば行けるだろうとどこかからかうように付け足して反応を眺め。

黒須 > 「やっぱり、この時間じゃねぇか…。
ったく…あぁ、めんどくせぇな…。」

(心底参ったと言わんばかりの様子でぼさぼさの髪を掻き、歪む顔を最低限抑えてはポケットから煙草一本とライターを取り出して蒸かす。)

「あんたもかよ。よりにもよって、馬鹿でけぇ男二匹がこれとは、笑い話にもならねぇな?
まぁ、一応師団員ではあるしな?そう言うお前も…用心棒だかそこら辺のやつに見えるがな?」

(相手の姿を見るに普通の男。
自分よりも背の低い姿であるが、しっかりと体つきは良さそうであり、それなりの仕事をしていると読めた)

「めんどくせぇが…まぁ、同じ災難な奴に出くわすのも…なんとやらだ。
しゃーねぇ、着いていくぞ?」

(相手も自分と同じとなればなんとなく見捨てる気になれず、とりあえずは途中まで付き合ってみるかと思った)

カイン > 「港町だからな、なんせ今船で馬鹿してる連中はこの時間じゃ宿が取れないってんで船に引きこもってやがる」

水夫なら別にそれでもいいのだろうが、
こちとらその護衛をやっていただけの身の上である。
これ以上ふらふらと覚束ない足場での生活は極力御免被りたかった。

「全くだ、だからといってここで騒ぎ起こした所で対していいことにはならんしな。
 …おやまあ、そんなお偉いさんが立ち往生とは運のない」

クックと喉を鳴らして言い返しながら、腰に手を当てて肩を揺らし。

「ほぉ?そりゃまた物好きな、可愛い女の子じゃないのがお互いアレだろうけど、
 知ってる酒場があるからとりあえずそっちにくか。
 俺はカイン、傭兵だ。お前さんはなんて名前だい?」

どこか楽しげに笑い飛ばしながらこっちだと指示しながら奥まった街の方向に歩き始めて自己紹介をし。

黒須 > 「なるほどな?ま、フラフラと出歩いて、ねぇねぇっと言うよりかは、泊まれる場所で泊った方が話ははえぇだろうしよ?」

(現状、目の前の男が宿を探しているように、どこへ行っても見つからないのであるならば、簡易的に眠れるところで寝た方が楽だと思った。)

「んなの、ただただ面倒なことになるだけだろ?俺はそんなの御免だからな?
うるせぇ、平民地区の酒場通りでしか飲まねぇから、たまたま入れなかっただけだ。」

(それを運が悪いっと言うだと自分では気づかず、誤魔化しているつもりでしゃべった。
喉を鳴らして笑う相手にケっと不満げな顔になり、一度溜まった煙を吐きだす。)

「んな所は重要じゃねぇな。お前は泊る場所、俺は酒が飲める場所を見つけりゃそれで万事解決だろうよ?
それに、他のメスなんざ隣に置いて歩くわけねぇしな?合っても人助けぐらいだ。」

(他の女には興味がないっと言わんばかりの言い方をし、共に歩いている姿を見かけるのであるならば、それは人助けをする時だけだと言い張る。)

「黒須・狼。元貧民地区最強と言われていた金貸し屋。
今はただの師団員だ。」

カイン > 「そういうこったな、何より航海の余りの酒が全部飲めるんだ。
 そりゃ酒飲みにしてみりゃむしろ宿探しするより全部飲み干したがるのは、良く分かる。
 かく言う俺もご相伴に預かってたわけだしな」

船によるが、つんである酒は二度の航海には耐えられないケースが多い。
なにせ揺らせば酸化する酒を抱えて揺れる理由しかない海上を航行するのである。
かと言って捨てるのも勿体無いとなれば、まあ飲むしかない。

「ハッハッハ、俺はどちらかと言うと貧民地区のほうが性に合うんだがな。
 ここのハイブラゼールだけは、どうにも性に合わん。
 あそこは――何というか魔族の国みたいな空気を感じる」

気配とでも言えばいいのか、と困ったもんだと言いながら首を軽くひねり。

「おや、既婚者だったか。そりゃ失礼、細君に見つかったら何を言われるかわかったもんじゃないからな。
 そのご厚意は有り難く受け取っとくよ。お礼に何か土産物のある場所でも教えようか?」

そういうやつは山程見てきたと喉を鳴らして言い返しながら、
軽く手を叩いて笑ってみせる。そうして道を行けばハイブラゼールと呼ばれる区画に入ったのだろう、派手な店の立ち並ぶ区画である。
最も、その大半が賭場と連れ込み宿となれば碌でもないという感想しか湧いてこないのだが。

「さて、酒が飲める場所、酒飲める場所…と。
 下手な店は踏むと怖いからな、今日はおまえさんが居るからか変な絡まれ方もしないのは助かるね」

そう言って一瞥すると自分より上背のある相手の姿が見て取れる。
横目に見るだけで大層な威圧感。自身も含めて気質には到底見えない二人組である。
普段はやかましい客寄せたちも流石に警戒してるのか余り近づいてこない。

黒須 > 「そいつは良いな?最近は酒が弱くなっちまったが…まぁ、飲みてぇ気持ちはあるしよ。」

(今に至るまでは、酒は全て水の様でもあった。
どんなに強くとも、腹いっぱいになるまで飲み干すこともでき、酔うことも全くなく、平気な顔をして冷静に仕事に取り組んでいたこともあった。)

「そうかぁ?貧民地区っつても…なんだ?噂以上に治安が悪いだの、生活が厳しいだのって言われているが…慣れればそんなに苦はなかったな。
俺に取っちゃ、場所によりけりだが…あそこはかなり良い所だと思うぞ
?」

(一度寄ったことがあったが、確かに娯楽塗れの所と言う印象はあった。
けれども、不穏な気持ちも怪しい空気も感じず、なんとなくと楽しめることが出来た。
貧民地区では最強と言われたがために、変な不良からも絡まれることもなく、生まれて育った環境の為に、慣れてしまった。)

「既婚者じゃねぇが…まぁ、相手が居るって所だ。
あいつは俺が他の奴と歩いてもなんも言わねぇが、俺はそんなことしねぇしよ…。
それに、あれ以上の女…俺は知らねぇ…。」

(完全なるベタ惚れと言わんばかりの喋り方。
顔は変わらずの睨み顔ではあるが、その口調からは素直な恋心が乗っていた。)

「そうさな…たまには何か渡すのも悪くねぇ。余裕ありゃ知りてぇな?
…そうさな、傭兵と師団員となりゃ、下手に喧嘩を売るようなめんどくせぇ奴は居ねぇだろうしよ?」

(こちらも横目でカインを見た。
服の為細身な印象しかないが、その中にある鍛えられた筋肉の感覚や少しの雰囲気から察するに、かなり腕はいい方だと予測はできている。
一般人なら、普通には寄ってこないだろうと思い、軽く片眉を上げては街並みを眺める)