2019/02/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にジードさんが現れました。
ジード > 昼間の喧騒が嘘だったかのように人の気配が消えた船着き場。
薄明かりに照らされたまばらな人影が通るだけになった路地に、露天が広げられていた。
色とりどりの薬やアクセサリーが歯抜けに並べられている店先は、
その店がそこそこ程度に繁盛した形跡を残している。

「――それなりに受けは悪くは無いんだが。
 売れる薬はどうにも原価が高いんだよな。今日はこの辺が切り上げどきかね」

渋い顔でぼやきながらのセリフを漏らしながら、
店主らしき男は困り顔で肩を揺らした。トータルで見ると今一のようだ。
気を取り直してとばかりに人のまばらな通りに目をやるが、
客になりそうな一足はイマイチ見かけない。

ジード > 「もうちょっと船乗り向けの商品でも揃えらればいいんだろうけど、
 船乗りに受けるものってなんだろう?
 酒とかその手のかなあ―薬酒はないな」

作るだけならば勿論作れるが、薬としてどんな効果を求められるかわかったものではない。
栄養剤たぐいならまだマシで媚薬など売ろうものなら下手をすればしょっぴかれかねない。
危ない橋すぎるなと首を横に振り、船の停泊する港に視線を向ける。
荷揚げ荷降ろしが終わった人足が思い思いに散っていくのを見。

「ま、慣れないことはするべきじゃないか」

そう、結論付けて息を吐く。何とも難儀な話だ。

ジード > 「そろそろ切り上げどきか。
 食事する場所だけはしっかり用意しておかないとな」

声を漏らしながら立ち上がり荷物を片付けて、街の方へと消えていくのだった。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からジードさんが去りました。