2018/09/28 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > 鼻歌交じりに風呂敷をぶら下げながら歩いてくる。
■ぼたん > 「きょ、うの、ばんごはん~」どこに腰掛けようかなぁ、と独り言ちながら、闇の海に浮かぶ船たちを眺める。
■ぼたん > 結局船着き場の先端まで行きついてしまう。
「…ここでいいかな」
もやいが結びつけてある、自分の膝くらいの高さの丸太に腰掛ける。膝の上に風呂敷を乗せたまま、しばらく波の音に聞き入る
■ぼたん > 時間が時間なのと、季節的にもうすら寒くなってきている。酔っ払いや船員などの気配はなかった。
(誰もいない=危険はない)
すっかり油断してぼーっと空と海が交わるあたりを眺める…
■ぼたん > 風呂敷に入れていた竹筒は暖かい。同じく風呂敷に入っていた笹で包んだおにぎりも、ほのかにぬくもりが移っている。
「ああ…贅沢だねえ…」
手のひらから伝わってくる暖かさに目を細めて、おにぎりを一口
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にリルさんが現れました。
■リル > (波止場を歩いてくる、仕事帰りの少年。
そうすると、船着き場のあたりに腰掛けている女性を見つける)
「こんばんはー。 あ。なんかあったかい香りしますね?」
(これは、米かな?食事に詳しいのではなくエルフだから
植物に詳しいからこそわかる、甘い香り)
■ぼたん > 「むぐ!?」
すっかり油断していたところに声をかけられて、危うく吹き出しそうになりながらぎょっとして振り返る。
確認できたのはどう見ても小さな少年で、ちょっとほっとする
「おやまあ…変なところ見つかっちまったね」
くすりと笑って
「こんばんは。ちょいと、遅い晩ご飯をいただいてたのさ」手に持ったおにぎりをひらひら
■リル > 「うわわっ!? 大丈夫ですか!? あ、挨拶したほうが警戒されないかなあって……」
駆け寄るのもどうなのだろう。その場で、手を振って「敵意なしのゼスチャー」
「ふんふん……。お米を握った携行食ですかー。いいですねえ。
お米は甘いし、お塩だけでもちゃんと美味しそうだ」
真っ白な輝きが振られるのを見ると、ふにゃっと笑顔。
「あー。僕以外いないから驚いちゃったんですかね……?
他の水夫さんとか、みんなかえっちゃったし……」
■ぼたん > 少年の申し訳なさそうな様子に、ばつの悪そうに笑って
「一仕事終わって、ちょいとぼーっとしてたのさ。坊やのせいじゃないよ」
もうひとつ、笹に包まれたままのおにぎりを示して
「おにぎり、知らないんだねえ…食べてみるかい?割と自信作だよ」
気だるげな笑みを浮かべながら、少年の方へ差し出す
■リル > 「あ、あは。それはわかりますねえ。ぼーっとしちゃうの……」
自分も先程仕事を終えた時、安堵の吐息とともに、呆としたものだ。
「ふんふん。おにぎり。なんだか歴史ありそうですねっ。名前がストレートっ。
わ。いいんですか? そ、それでは、お言葉に甘えます」
仕事上がりという少年は、栄養がほしいという顔で、差し出された笹の包を手に取り
する、と解くと、その白さと香りに目を輝かせた。
■ぼたん > 目を輝かせる少年に目を細め、膝に頬杖をついて眺める。
「逃げやしないから、ゆっくりお食べよ。あったかいお茶もあるよ」
竹筒も少年の方へと差し出す。緑茶の香りは、この辺でも少し珍しいかもしれない
■リル > 「はいっ!いただきますっ!」
目を輝かせ、宣言とともにおにぎりにかぶりつく。
ああ。シンプルだけど、混ざりがなくってとっても美味しい。
こんなにいい味、白パンかそれ以上じゃないかな?
「ん、ぐ…………おいしいー……。 わ。え。え。茶葉!? 全然見たこと無いのにー
えへへ。なんだか贅沢ですねっ」
笑顔で竹筒を受け取る。竹の青さと、緑茶の深さを口で味わってから、ごくん。
「はぁう。 なんだか本当に贅沢してます」
気の抜けた仕事上がり。そして極上の食事。天にいま昇ってる顔だ
■ぼたん > 「ありがと…そこまで言われると照れちまうねえ」
たれ気味の目を細めてうっそりと笑う。いつだって、作ったものを食べてくれる人の笑顔が自分の一番のご褒美だ。
「坊や、ここら辺の子かい?こんな時間に出歩いて大丈夫なのかい」膝に頬杖をついたまま、すこし首をかしげる
■リル > 「いえ……こんな美味しいご飯にであえて、すっごくうれしい……東方かなあ……?」
一応のエルフとして持っている植生の知識も、ここまで範囲が広がるとちょっとおぼろだ。
でも、そんなことよりも「すっごく美味しい」。
お腹を壊さないための弱い酒を飲み続けるような、そういう文化よりも、お茶のほうが好きだ。
「あ。えっと、住まいは王都なんですが、冒険者ですので」
下に向かって何かを突くような動作をして。
「槍使いなんで、ちょっと悪さをするのをやっつけてましたっ」
にしし。と、自分の手柄を誇る子供そのもの。
■ぼたん > 「あらー、まあ」
ぱちぱちと瞬いて
「冒険者って、もう働いてるのかい?えらいねえ」
にしし、と笑う顔がほほえましい。さらに笑みを深めながら
「ちょいと悪さ、ねえ…どんな奴だったんだい?」
■リル > 「やっぱり、親元でたらちゃんとしないとですしっ」
褒められると、ちょっと調子にのったような、ちょっと胸を張っちゃう。
「んーとですね。半魚人の一種、みたいな……?
話を聞いてくれないからーって依頼されましたねえ。
実際、こっちに近づかない、戦闘になるとすぐ逃げたのもいたので、聞いてくれるのもいるんでしょうねえ」
(リュックの側面につけている袋から金属棒を2つ取り出し、1アクションで槍に)
■ぼたん > えらい、えらい、ところころ笑う。
目の前に槍が現れると目を丸くして
「あらー…すごいねえ」
改めて少年を見つめる。自分はいつごろから一人で生きてきたろうか…
「ホントに冒険者やってんだねえ…いくつくらいからだい?」
■リル > 「えへへっ。親から盗んだ技ですけどねー、これ」
ころころ笑われると、なんだかあったかい気持ちになる。
親とも違う、お姉さんとも違う。なんだろう、不思議だ……。
「え? いくつ、だろ……純血エルフって殆ど年齢かぞえないから………
はじめてから、10年は、経ってないはずです……!
経ってたらもっともっとすごくなってるので……!
あ、う。えーと。外見が、人間さんの10歳ちょいなので、それくらいからです!」
狂う狂う時間感覚。
■ぼたん > 「おや、親御さんも冒険者なのかい…血筋なんだねえ」
気だるげな笑みを浮かべるが、少年の告白に目を白黒して
「おやまあ…人間の子かと思ってたよ」
改めてみると、人の子としては整いすぎている気がする。
「悪いねえ、坊やなんて呼んで、気を悪くしなかったかい?」
済まなそうに、「彼」の瞳をのぞき込む。「純潔エルフって、なんだか…すごいんだろ?」割とこちらへ来てから他種族と交わっておらず、知識がかなり曖昧だ。
■リル > 「え?いえ。親は小物細工師やってます。だからさっきの槍のくっつく細工、ですっ」
親が冒険者をやったらあっというまに追い抜かれそうで怖い。
「え? いえいえいえ。坊やでいいんですよ。エルフの中じゃ、ほんとに子供だし……
…………外見相応に呼ばれたほうが落ち着きます」
そういう少年は、とても照れていた。普段言わないことを言っちゃった。みたいに。
そして覗き込まれる真紅。夜の色の瞳に、赤い月が浮かぶようだと思った。
すこし、ドキリとした。
「ん……すごいかも、ですが……結構へっぽこですよ?
魔法とか、そっちはすごいです。あと、手先が器用です。
でも、体は弱いですね!抜群に!!」
あはは。と、照れ隠しをするように笑ってみせる。
■ぼたん > 「小物細工師…」うーんと目を細め、先ほどの流れるような動作とイメージを重ねようとする。
照れ隠しで笑う『彼』にくすくすと笑って
「悪いね…魔法が使えるってえだけで、十分すごいよ。体弱いって、病気でもしがちなのかい?」
気づけば、結構風が冷えている。不安になって『彼』を手招きする。
■リル > クスクス笑う眼の前の女性。一緒にふふふと笑って。
自分の照れ隠しを微笑ましく思われているとは思っていない。
やはり、外見に精神がものすごく引っ張られている。
「いえ。笑顔のないお話は、お仕事くらいでいいですから。
魔法、はー。僕はあんまり得意じゃないですが、すごい人は本当にすごいですねえ。
体は……病気もそうですし……怪我とか、治癒しないと大事ですね
……?」
手招きされるままに、槍をしまい。『彼女』のそばへと近づいていく。
■ぼたん > 「おや、仕事じゃ笑わないのかい?勿体ないねえ…」
素直に近づいてきた『彼』も微笑ましく思う。自分が巻いてきた、芥子色のストールを回しかけて「アタシは風邪ひかないから、おうちまでそれ、巻いてお帰り」
■リル > 「んー。ムードメーカーいないと、ですねえ」
互いに物を、情報をわけあった『彼女』をどうして疑おうか。だからこそ、素直に近づいた。
ストールをかけられて、言葉をかけられて、丸い瞳がもっともっと丸くなる。
「えっ……! ぁ……!(こういうとき、断るということが失礼ということも、当然知っている)」
きゅ、と、ストールを小さな手で握って。
「あ、あのっ!ありがとうございます! 王都にきたら、大きな鳥の像がある建物にきてください!
その時、貴女に……きっと似合うものを作っておきますから!」
言葉、行い、全てが暖かかった。本当に幼い日に母に包まれたような、そんな錯覚すら覚えた。
だから。だから自分は――。
「あの。 お名前を、教えていただけますか?」
■ぼたん > 気だるげな表情であはは、と笑って
「大したモンじゃないから、気にしなくっていいよ。家で商売やってるから、お惣菜のにおいがしちまうかもしれない」
腰掛けていた木の杭から、ゆっくり立ち上がる。もうそろそろ帰って、明日の仕込みをしなければ。
「アタシは『ぼたん』ってえ名前だよ』
『彼』の頭をなでようとして「…」伸ばした手で頬に触れる
「やっぱり大分冷えちまってるねえ…気を付けてお帰りよ」
■リル > 「そんな……。そんなかおりがしたら…………あったかいです」
「ぼたん、さん……。 僕は、『リル』っていいます」
頭を撫でられる……? いや、頬に触れられると、「ぁ……」と小さな声を漏らして。
「は、はい…………。 あの。お店してると、来るの大変かもしれませんが……がんばります、から。
それと………はい。気をつけて、ちゃんと帰りますね」
ただこの荒れた時勢に冒険者をやっていれば、荒むことばかり。
それなのになぜだろう。泣きたくなるほど温かいものに包まれるなんて。
せめて。なんのトラブルもなく、帰り着かなければ。
■ぼたん > うっそりと目を細めて笑みをこぼし
「『リル』、ね」
『彼』の頬から手を離すと、ひらっと振って
「アタシも明日の仕込みがあるから、帰るね。
たのしかったよ。ありがと。」
まっすぐ帰るんだよ。と少し首をかしげながら言うと、再び笑みこぼして、街の方へと歩いていく
■リル > こちらの瞳は、もしかすると潤んでいたかも知れない。
「はい!リル、ですっ」
温かさが離れる。ずっとはない。だから大切で。
「はいっ。お仕事頑張って下さい! ……僕も楽しかったし、美味しかったし、嬉しかったです。ありがとうございますっ」
綺麗に礼をして。
「はい。気をつけて帰ります。ありがとうございます。 また。」
再会を勝手に誓って。ストールをきゅっと握った。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からリルさんが去りました。