2018/06/03 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 潮風が気持ちいい。森に朝露が香るように、海にも朝の潮の匂いがあるような気がして。すぅ、胸いっぱいに空気を吸い込むと船着き場の長い海岸線に沿った広い石畳をゆっくりと歩き出す。

「んーっ……!
港街の朝って気持ちいいなあ。
ふふっ。ウミネコも鳴いてるよ。……おはよ!」

背筋反らして組んだ両手を頭の上へ。そのまま軽く身体を左右に傾けた後、聞こえてくる鳴き声。目線の向こう、大きな灯台の上をぐるぐるまわる夏羽の鳥へと戯れに朝の挨拶をして。のんびりと朝を楽しんでいる。

タピオカ > からっとよく晴れた日だ。完全なる夏日のきつい日差しとは違う、暑い日々を予感させる青い空。旅をするにはいい天気。宿のお部屋で本を読むにもいい天気。
お出かけするにもいい天気。今日はお出かけの日にしよう。まるで魔法の自動生成ダンジョンみたいな広いハイブラゼールの中を探検するに費やす。
きっと一日じゃ足りないだろう、それぐらい深い娯楽の森を歩けば良い休日になる。

「朝ごはんはどこで食べようかな。……あ、ちょうど果物屋さんがある!」

歩道脇に果物を盛りだくさん載せた手押しの屋台を見かける。脇に立てかけられている、造花で飾られた木板の看板は帆船の形だ。
遊び歩く前の栄養補給とばかりに店主の恰幅のいい日焼けしたお姉さんに声をかけるとイチジクの実をいくつか買う。
それを頬張って朝食として。そのままご機嫌な足取りで、港湾都市のどこかへ歩いてく――

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイーリスさんが現れました。
イーリス > 夜の帳が下りて久しい時間でも、船着き場周辺は賑やかで、陽気さと喧騒、時に淫猥な空気に包まれている。

久々に陸へと上がった船員たちを酒場に残し、倉庫街が並び、
船へと続く桟橋へ向かう通りを歩く男と思しき細身の人影は、
“浴びるように”酒を呑んだものの、よほど酒には強いのか、その気配さえなく、
否、幾分揺蕩うような悠然とした足取りで歩んでいた………のは数分前。

「………運がいいな。私でなかったら、今頃、この辺りは血の海だった」

聊か剣呑な呟きを落とし、足元で蹲る人影を怜悧な琥珀の眸が見下ろしていた。
肩が触れたとかどうだとか、この辺りではよくある因縁めいた声をかけられたから、“丁寧に”対応しての現状である。
足元に屈する男はうめき声をあげてはいたが、蹲ったまま立ち上がる気配はない。
絡んできたときから、かなりの酩酊ぶりだったから、軽く往なしただけでも立ち上がるには少々時間がかかるかもしれなかった。

とはいえ、それを見下ろす眼差しは冷たいまま、当然手を差し伸べるわけもない。
短く息を吐き、ふとあたりを用心深く見渡す。
この男が一人とは限らないし、仲間でも居れば面倒に巻き込まれる前にここを離れるのが賢明だろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にカルニーツォさんが現れました。
カルニーツォ > 「あららら、コンラッドさん、こんなところにいらしたんですか?急にいなくなったので心配したんですよ?」

立ち去ろうとする女の背後から間延びした声が聞こえてくる。振り向けばまるで闇の中から抜け出てきたかのような真っ黒な衣装に身を包んだ長身の男の姿が見えるであろう。

「いやぁ、すっかりやられてしまっていますねぇ。もう少し腕に自信をお持ちかと思っていたんですがねぇ?」

横にいる女を気にした様子もなくうずくまったままの男のそばにしゃがみ込むとため息をつきながら様子をうかがう。しばし脈をとったり傷の様子を見ると小さくため息をついてしゃがんだまま女に声をかける。

「えーと、連れの者があなたに失礼をしたようですね。まぁ、命に別状はないようですし、あなたに非があるというわけではないのですが....」

ゆっくりと立ち上がりながらマントの下から鎖のついた香炉を取り出し、小さく呪文をつぶやく。

「一応こんなお方でも私にとっては大事なお得意様でしてね。このままあなたを放っておくと今後の商売に響く可能性があるのですよ」

ゆっくりと香炉を振り子のように振りながら女に近づいていけば香炉からは薄紫の甘い香りの煙が立ち上り、周囲に広がっていく。

「本当に申し訳ないのですが、この方程度に痛い目にあっていただけませんかねぇ?」

ニコニコと笑みを浮かべ、のんびりとした口調で語りかけながらさらに間合いを詰めていく。