2015/11/15 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にツバキさんが現れました。
■ツバキ > 船着場に何隻か目の船が辿り着く。
この国が目的である者達が下船する姿を眺める少女の姿、ある人物を目にすれば出迎えるように近付いた。
「長旅ご苦労様だね?
これだけの為にこんな船にずっと乗るなんて本当に大変そう」
にっこりと笑顔で出迎える少女に対し、その相手は無表情だ。
その言葉に何の返答もしないまま、手を差し出す。
「あいっかわらずだね?もう…はい、これ」
はふーっと溜息をつくと、手にしていた結構な厚さの紙束を取り出す。
それを手渡せば、その相手は無言のまま紙束を仕舞いこみ、そのまま船へと戻っていった。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にナルラさんが現れました。
■ツバキ > その後姿を見送るように、ひらひらっと手を振る少女。
相手の姿が船内へと消えれば笑顔は変わらないも、向けられた瞳はどこか冷めたような蔑むような、そんな感じになった。
「………あんな風にだけはなりたくないよね、本当に」
ぼそっと呟く。
船はしばらく留まっており、時間が経てば再び別の港へと向かい出航していった。
その船の姿が見えなくなるまで眺め…消えれば、そこでやっと肩の力を抜く。
■ナルラ > 知人のそのやり取りを遠目で見ていた男が一人、知人の要件が終わるまで、茶でも飲んで待っていた。
船の出稿が終われば、席を立ち、ゆっくりと彼女の方へと歩いて行った
「要件は終わったかツバキ」
そう彼女へと声をかける
■ツバキ > 遠目で見ていたとはいえ、人間のそれとは僅かに異なる気配。
少女が気付かない訳ではないのだけど…近付いてこない事で、他人との別件か何かかと思い気にしていなかった。
が、こちらの用件が終わった途端に近付く気配、近付く前にくるりとそちらに振り返った。
「久しぶり…ってほどじゃないよね、ナルラ?
てっきり別の用事なのかなって思ってたんだけど、用があったのって私?」
浮かべたままの笑顔、ただ、その瞳に込められた感情は普通のものに戻っていた。
■ナルラ > 「相変わらず警戒心は強いようだな、人外と何かあったのか?」
苦笑を浮かべながら、酒場の方を指をさす
軽く歩きながら話でもしようという合図である。
「ああ、お前のように腕が立ち潜入が得意な者でなければ頼めない要件があってな」
そう言いながら、ハンドサインを送る、周りに誰か見ているものはいないかと
気配を探るなら、彼とまったく同じ気配を持つものが3名ほどいるくらいだろうか。
「近々戦が起こる……まあ、敵国の調査に、要人暗殺。 ピリピリした緊張した場所で、それを行う。スリルが多くて楽しめると思うんだがな?」
■ツバキ > 「ん?それはもう、私の国にとっては人間と魔族みたいな関係だから仕方ないかな?
まぁ、ここに来てそれが逆に足を引っ張っちゃってるところもあるんだけどね…困ったものだよ」
人間と人外、もしかしたら打ち解けてる関係を持つ存在もあるかもしれないけど、少なくとも自分にとっては敵だった。
そんな感覚でこの国に来たものだから、なかなかの苦労である。
困った感を出すかのように肩を竦めるも、なにか話し合いたいらしい合図を受ければ良いよーって感じに頷いた。
もう用事は終わってるんだから、断る理由もない。
「………ふーん、あれかな?人間と魔族の間でまたなんか一悶着?」
同じ様に気配を探ってはしまうも、感じるのは全く同じ気配。
影分身みたいなものかな…とか思っていた。
話を聞いてみれば、予想してものと大体はあってる感じだった。
「敵国ってほどじゃないけど、私も他国の人間よ?
そんな人間に頼んじゃって良いのかな?
まぁ、そんな事をする必要な場所ってんだから…面白そうな人には会えるかもしれないけどね」
もしかしたら、条件次第では敵に寝返るかもよ?なんて付け加えてみる。
この国にもなかなかに面白そうな感じの人達を見付けているから。
■ナルラ > 「まあ、亞人も多いからな、魔族とも人間とも違う者……その見分けをするのも大変そうだな」
天馬の上である程度、身の上話はしている、だがその目は非常に価値があるものだとは判っていた。
「近いが遠いかもしれんな、あくまでも不穏な空気……だ、相手は魔族の国ではない、まあ魔族も多いようだがそれはこの国も同じだからな」
自分の護衛の人数と同じ人数だと判れば、特殊なものは他にはいないと理解する。
「だからこそだ、酷いことを言うかもしれんが、この国のものでも無い者が捕まったとしても、こちらの国は存ぜぬで通せるからな」
そう言いながら、金貨の詰まった袋を差し出す
「前金だ、中に歯に被せるタイプの念話機という魔道具がある、連絡はソレでとってもらえればいい。成功報酬としては、私の友人として潜入できる場所を提供しよう」
敵に寝返るなら、その時はその時である、戦にとって大事なのは初動の情報である。
■ツバキ > 「それはもう、一応は判別出来るように練習はしたいんだけど…」
さすがに、その判別を出来るようになりたいから付き合ってくれ。
そう言える人外の知り合いなんて居る訳もない。
今のところはこれで我慢しておくしかないかもしれない、面倒だけど。
「人間側同士の戦争?魔族の事もあるってのに、ここの人達ってのはえらく余裕あるのね?」
とは言いつつも、実際はそこまで余裕のある状況ではなかったはず。
それは知っているも教える必要もない、だから思った風な事をそのままで言う。
「あぁうん、確か前にそんな手法を聞かされた事があったな…
本当、小賢しいったらありゃしない」
とはいえ、効率的な手段ってのはなんとなく分かる、ような気がする。
戦術とか戦略とか諸々、考える人って本当に色々考えるものだねって思った。
差し出される袋を受け取ると、なにこれ?って感じで中を見る。
そういえば、この国ってこれがお金だったっけ?とか何とか。
実はこの少女、この国にきて金銭を一切使ってないのだが…それは知る由もない。
「この国にはそんなものもあるのね?
ふんふんなるほど…」
念話が出来る道具、なんだかとっても便利そうだ。
使わせて貰って、それ次第では戻る時に持ち帰るのも良いかもしれないとか考えているが…さすがにそれは口に出さない。
それよりも…この男性の友人との立場は非常に使えそう、そちらの条件の方が魅力的だった。
少しばかり思案をする間、すぐには決めてしまうのは早計か。
なので、今のところはこう答える事にした。
「そうね…うん、少し考えさせて?
決まったら貴方のところにじかに伝えに行くから」
■ナルラ > 「まあ、練習台には付き合うぞ、その変わり今度手合わせに付き合ってくれ」
彼女からすれば己もまた人外の範疇
その訓練に付き合う代わりに、己の鍛錬にも付き合え
ある意味ギブアンドテイクである。
「余裕か、そう感じているものは多いかもしれんが
水面下では色々と大変だぞ、大きい国になればなるほど闇の部分は深いからな……だからこそ、我のように小賢しい手法を使うものもいるからな」
そう言いながら渡す袋、どちらかと言えば魔道具の方に興味があるようで。
「ああ、私の開発したものだ、流通しているものではない、
ツバキに渡すのが有用だと思うから、渡しているだけだからな
心が決まったら連絡をくれ、戦の匂い……それも強いものを感じるからな、できれば早くな」
そう言って船の券も渡しておく、その戦の舞台となる国へ向かう船の券である。
戦争状態になれば自由に行き来はできないだろう、その事を考えての配慮でもある。
■ツバキ > 「そういう事なら?出来るなら、他の種族?とかの人達も数を揃えてくれるととっても助かるかなーって思うよ。
手合わせかぁ…あんまり加減とか得意じゃないけど、それで良いなら?」
どれ程の種類の種族が居るのか正直分からないのだけど、判別可能になればかなり便利ではある。
あんまり揃え過ぎられても何か色々と苦労しそうなのだけど、それは相手の種類次第。
男性の訓練がどんなものなのか分からないけど、とりあえず、自分が出来る程度ならって感じだ。
「あ、やっぱり?どこの国でも大変なものは大変なのね、ご苦労様だわ?」
うん、そうだろうなとは思ったのだけど、やっぱり知ってたか。
王族なのだから、考えてみれば関わってて当然な気がしないでもなかった。
「そっか、自作品なのか…それは残念。
まぁ、あんまり遅くはならないんじゃないかな…どうせ暇だし」
つまり大量生産とかしてないって訳で、持ち帰ってもそれでは無意味だな、と考えた。
どうせこれ単品で持ち帰ったところで、魔法の知識なんてそこまで無いだろう自国じゃどうしようもない。
そして、暇ならばさっさと答えを出せるじゃないか、とか言われそうな発言。
これに関しては実のところ気分も含まれていたが、それは秘密である。
渡される船の券も受け取ると、はふーっと袋やら手元やらに集まった品々に視線を落とし、わざとらくし溜息。
そしてこう呟いた。
「なんだかんだでさ、私が受けるってもう決まっちゃってる動きじゃない?これ?」
■ナルラ > 「ああ、手配はしておこう……まあ、手加減無しで来てもらおうか、そのほうが私も気が楽だ。」
そう言いながら約束を取り付けておく、
彼女の体術にも興味があったし、それに約束を重ねておくのはある意味保険である。
「まあ、そういう場所で成り上がる気であるからな、苦労というほどでもない」
そう言いながら含み笑いをする
「外堀を埋めていくのは常套手段であろ? このような面白そうなこと、乗らないとは思っていないからな」
そう言いながらひらっと手を振る、短い時間であったがある程度彼女の性格を読んでいるようではいる。
■ツバキ > 「それじゃ、そっちはお任せするとして…加減無しだね、そっちも分かったよ」
上手くいけば、これでより出来る事が増える、というのもある。
何をやっても簡単に覚えれてしまっていた少女、上手くいかない事が見付かる、それはそれで楽しみの一つだ。
加減しなくても良い、それを聞ければある意味安心であった。
「ふーん、上の立場ってのは苦労を苦労と思わない程に大変なのね?」
色々とやる事が多そう、そう思えばやはりそういう立場はご免だと思う。
それでも、その立場はその立場で何か魅力があるのだろう、それは人それぞれである。
「まぁ、否定はしないけど、ね」
それに、普段は別に自分自身を隠すつもりもないのだし、分かって当然だとは思ってはいる。
だからといってそれを気にして自分を隠すのは面倒だ。
…もちろん、さすがに隠すべきところは隠すのだが。
さて、と日の傾きを見て目を細める。
「それじゃ、私はそろそろ行ってみたいところがあるから…今日はここまでね。
さっき言った通り、すぐにまた連絡に行くと思うよ」
横を歩いているだろう男性へと顔を向け、小首を傾げるようにしながら変わらぬ笑顔を向ける。
とたたっと小走りに駆け出し、ぱたぱたと手を振って。
■ナルラ > 「ああ、良い返事を待っている」
たぶん彼女の返事は予想できる、美味しい餌を目の前に食いつかないのは彼女の性ではないだろう。
彼女はまだ大きな壁にぶつかっていないようにも見える、今回の彼女への依頼がはたして、その壁になるのか。
手を降って見送れば、そのまま男は別方向へと歩み出す
そのまま人混みに紛れ、忍びの者と王族のやりとりが、なかったように、街はいつもの賑わいを見せていた。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からツバキさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からナルラさんが去りました。