2015/11/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にオーベさんが現れました。
オーベ > (海上は交易を行う帆船から軍船、様々な船の往来があり、船着場も様々な人種が行き交う。人目を憚るではないが、目深にフードを被り、倉庫街そばにある荷物の管理を行う粗末な建物の扉を軽くノックすれば、ひょっこりと日焼けした東方人が来訪者を確認するように顔を覗かせた………「―――殿、か」男の口にする言葉は懐かしい故国の言葉に安堵の顔を浮かべながら、こくり、と一度だけ頷いた)品物を受け取りに来たのだが…よろしいか?(懐から金貨袋を取り出し男開いたドアの隙間から渡す。「…少し待たれよ」と金貨袋を受け取った男はいったん、部屋に戻り、しばし間を置いて、別の革袋をドアの隙間から差し出す。ふむ、とその革袋を受け取れば、革袋の中から琥珀色の小さな鉱石を取り出し、陽に翳す)………確かに。ああ、それと悪いんだが頼まれてくれ、―――様にこちらを(と、薬品の入った袋を手渡す。3日に1度、陽の沈んだ後に服用するようお伝えしてくれ、と付け足せば、男は黙ってこっくりと頷いた)
オーベ > (受け取った革袋を懐にしまいながら、―――様の御加減はどうか?と故国の言葉で尋ねる。男はしばし考えたあと、数度、顔を横に振る…それを見れば、消沈した面持ちで、そうか…と頷く。それでは、と顔を上げ如何ほど保ちそうか、と尋ねればはっきりとは判らぬが今しばらくは、と男の声が返ってきた。は、と短く息を吐けばドアの向こうの男も消沈しているのか二人の間に沈黙が流れた)―――それでは、俺は行くよ。また何かあれば…(それだけ告げれば、フードをかぶり直し建物を離れ歩き始める。―――賑わう港町の船着場に燦々と光がさす。故国で病臥に伏せる師の事をぼんやりと考えれば、様々な思い出が蘇ってくる…自分に筆頭宮廷魔術師の位を譲り、後進育成の為、野に下ったが、自分が国を出た後、再び出仕していたと知ったのはかなり前の事で、偉丈夫であった師が病に倒れたと聞いたのはここ半年の事であった…偶然、この港街を訪れていた際に、故郷の船乗りが自分を見かけ、話を聞いたのだが、それ以来、故郷では材料の手に入りづらい薬を調合し定期的に港街に訪れる彼に渡すが、一向に効き目はないらしい)
オーベ > どうも…責任を感じてしまうなあ…(ふ、と短く息を吐けば、港湾で働く者たちや船乗りたち向けの屋台が立ち並んだ一角まで歩いてきたようで。傍にあった串焼きを商う屋台で、串焼きを一本、買い求めれば齧りながら宿の方へ歩き始めた)…師匠が死に掛けているというのに、遠い異国で串焼きを食ってる弟子を不肖の弟子と言わず、なんという…(力なくへらり、と笑いながら一口、串焼きを齧れば、あっ旨い…と自然と口に出てしまう。屋台が立ち並ぶ通りから一本、狭い通りに入れば、倉庫か何かの軒先に積み上げられた木箱にひょいと腰を下ろし、直射日光を避けるようにしながら黙って串焼きを頬張る。すると、何処からともなく、野良猫が物欲しげにしながら集まりだし、足元でじい、と此方を見上げて)………昔の俺みたいな(そのまま食べかけの串焼きから肉やら野菜やらを外してやれば、途端に野良猫たちは飛びつき、その様子を昔を思い出しながら眺める)