2015/10/31 のログ
フォン > (同じ船から降りた人たちの後をそのままついて行っていた男だったが…不意な気まぐれを起こしたのか…
途中で曲がり角を曲がると…小さな路地へと入り、その路地をそのまま突っ切っていくと、そこには…
胡散臭い笑みを顔に浮かべ、短刀やら曲刀などを手にした7人ほどの男たちがたむろしていて…)

『おうっ!兄ちゃん。ここを通りたかったら俺らに通行料を払いなっ!』

(男の出身の国でも良くありがちなゴロツキの姿を見ながらも、男の表情は飄々とした感じを残して)

「ああぁ~~、まだ両替に行ってないんで、この国のお金を持って無いんですよ…
もし良かったら両替所まで案内してもらえますか?」

(どのように考えても、ゴロツキに喧嘩を売っているようなふざけた男の態度にゴロツキ達は
武器を手にしたまま男へと歩み寄り…)

『別に金そのものじゃなくってもいいんだよぉ~』
『そうそう、その背中の荷物、全部置いていけばいいんだよ』

(ゴロツキ達がすっかり調子に乗っていくのを男は顔に笑みを浮かべたまま眺めていて……
さも、この状況を楽しんでいるかのようにも見えるか…)

フォン > (男が楽しそうな感じで顔に笑みを浮かべているのにカチンときたのか、ゴロツキの中でも
一番体格が良いゴロツキが男の胸倉を掴み、軽々と男の足を地面から浮かせていき)

『おいおいっ!冗談か何かだと思ってんのか?この国じゃあ、男だって安いが買い取って
くれる場所だったあんだぞっ!!』

(男を持ち上げたゴロツキが額に青筋を立てて、いきり立っていくのを男は眺めていくが…、
急に表情を驚いたかのように変えると…ゴロツキ達がゲラゲラと笑い始め)

『やっと気付いたぜ、このバカ…、自分がどのような立場に居るのかが…』
『本当に鈍いヤツだぜ…、ほらっ、さっさと金目の物を出しなっ!!』

(ゴロツキ達が勢いづいていく中、男はゴロツキ達の後ろの方を指差し……)

「ば……ばっ…バケモノっ……」

(男はそう口走りながら、口から小さく幻覚を呼び起こす為の口笛を吹き、ゴロツキ達の耳に届いていくと…
振り返ったゴロツキ達の目にはゴロツキ達のそれぞれが恐れるバケモノ……という代物がぞろぞろと
ゴロツキ達に歩み寄ってくる姿が見えるようにしていくと……)

『うわあぁぁぁ~~っ!!魔族だぁ~~っ!!』
『人食い巨人だっ!助けてくれぇぇ~~っ!!』
『す…スライムの中に解け掛けてる人間の身体がぁ~~~っ!!』

(ゴロツキ達がそれぞれの幻覚を見、絡んでいた男を放り出し、尻尾を巻いて逃げ出していくのを
男は見送っていって……)

「まぁ、初めて出会う人がああいう輩というのは良くある話か……」

(ごろつきに掴まれた首元の服の乱れを正しながら、何事も無かったかのように平然としているか)

フォン > (ゴロツキに掴まれて乱れた服の胸元を整えていくと、軽く一息吐いていくと、男は…)

「さて……そろそろあの不逞の輩どもが兵士にでも詰め寄って、こちらの方に取って返してくる頃か…」

(身なりを整え終えた男は、ゴロツキ達が逃げ去った道と逆の方に身体の正面を向けると歩みを
進めていき、余計な厄介事に巻き込まれるのを避けていくか……
……ただ、この港町の道筋を知らない男は再び迷い、似たようなゴロツキに巻き込まれ、
この日一日だけでゴロツキが衛兵に助けを求める事案が両手の指では足りないくらい起きた…と
されるが、その真相はこの男だけが知っている事……)

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からフォンさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にロゼッタさんが現れました。
ロゼッタ > (奴隷市場の喧騒を背に、船着き場に一人佇んで、暗い海を眺めていた。闇夜の向こうから船明かりが揺蕩ってくる絵面は、まるで地獄へ向かう幽霊船のよう。乗っている奴隷からすれば、まさにその通りなのだろうが――― 眩そうに目を細め、船が着くのを待った。大型の船が船着き場に添うと、中から屈強な男たちに連れられ、ぞろぞろと奴隷がおりてくる。)

ご苦労。首尾よく市場に入れろ。

(背筋を伸ばし、扇子で市場方向を指しつつ船乗りたちに指示を出す。―――と、船から泣きわめく声が上がった。まだ幼い少女が狂ったように叫び、なかなか船からおりようとしない。男たちに取り押さえられてはいるが、腕に噛みついたり暴れたり、手を煩わせている。その様子を少し離れた場所から見物し、小馬鹿にしたように鼻で笑い)

往生際の悪い奴隷が居るものだな。慰み者になる運命は変えられんというのに…

(銜え煙草をふかしながら、蔑みの目線を送り続ける。)

ロゼッタ > (男が3人かがりで少女を取り押さえようとするが、窮鼠猫を噛むとでも言うか、少女は全く大人しくならない。しびれを切らし、苛立ち紛れに舌打ちをすると、つかつか其方に歩み寄る。)

何をしている、脳筋の愚図共が!たかが奴隷一匹に手こずりおって……

(男たちが一斉にこちらを恨めしそうに睨むが気にせず、扇子を広げて宙を掻く。途端、細い鎌鼬となった風が少女の服の胸元を裂いて、膨らみかけの乳房が露わになった。少女は小さく悲鳴を上げるが、尚も反抗的な目で見据えてくる。再び舌打ちをして扇子で頭を小突き)

奴隷の分際でその目は何だ?殺されたいのか?

(少女の肩に煙草の火を押し付ける。鋭い悲鳴。口角を吊り上げ、煙草を押し付け続けた。)

ロゼッタ > 話が違うぞ。従順な者だけを仕入れたはずだったが… とんだC級品を掴まされたな。

(奴隷とはいえ商品である。あまり傷めてしまうと値が下がるので、火傷跡は一ヶ所に留めておく。しかし、この少女に買い手がつくかは疑問だった。他の奴隷に比べ血気盛んすぎる。―――まあ、市場のニーズは果てがない。諦めるのはまだ早いか。いい加減、少女の悲鳴が耳に痛くなってきたので、煙草を放り捨てて踵を返す。)

多少手荒でも構わん、5番倉庫に連れていけ。ただし顔に傷はつけるな。

(―――直後、鈍い殴打音が響いて、それっきり少女の声は聞こえなくなった。やれやれ。肩を落として船着場から離れる。さっさと仕事を済ませて帰ろうと、市場に向かうのだった。)

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からロゼッタさんが去りました。