2015/10/15 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にクラウさんが現れました。
■クラウ > おいおい、喧嘩売ってくれてた大した威勢はどこに行っちゃったのよ?殺してやる、なんて言ってなかったかい兄ちゃん。(酒場が立ち並ぶ道の裏側、陽気な音楽と磯の香りが微かに漂う路地裏にこれまた陽気な声が響き渡る。しかし、声の主を取り巻く環境は異常だった。暗がりの中、倒れ伏す人影は二つ。そして、虚空に釣り上げられた影が一つ)確かこの街の常識を教えてやる、とか言ってたよな。どんな常識を教えてくれるんだい?(街灯の影から伸びた黒い杭のような物。それが、虚空に人影を繋ぎ止めているものの正体だ。釣り上げられた相手に対する男の声音は相変わらず陽気だが、瞳は文字の通りに爛々と赤く輝き、牙を向いて笑っている。傍目にも、怒っているのが丸分かりだ)
■クラウ > 全く、折角の酒が台無しじゃねえか。どうしてくれる、なあ?(あくまで表面的はにこやかに、しかし明確な怒気を持って発せられた言葉とともに視線が向く石畳の先に転がっているのは酒瓶の残骸と何かの染み。どうやら、それを壊されて頭にこの行為に及んでいるらしい。見れば倒れ伏した人影にも、黒い何かが縛り付いて動きを封じている。そこまで派手な事をやっているというのに、一片の音すら無いのは正しく不気味の一言。視線を釣り上げた男へ戻せば、未だ言葉を発することすら出来ない様子に苛立ちが募る。腕を振るえば、音もなく1m程伸びる影の槍)…ん?おう、っと、いけねえな(だがそこで、再び腕をふるって高さを戻す。どうやら路地を形作る倉庫の天井を超えた高さになっていたらしい)見つかったら面倒…あー、そもそもこの状況が面倒だな(憂さ晴らしのつもりが、恐怖が色々振り切ったのか泣きも叫びもしない若者達。本物の魔族を前にして、ただのチンピラ達には無理もない事だろうが、等のご本人は不満の様。ガックリと肩を落とし)
■クラウ > お?何だ、言いたいことがあるなら言ってみろ。聞いてやるぞ(改めて視線を上げた所で外が見えて多少は元気が戻ってきたのかか細い声を出し始めた釣り上げられた若者に視線を向け、期待の眼差し。此処でもう少し強がりでもすれば嬲って楽しむか、等と後ろ暗い思いが飛来する。が、)うおお!?(相手の反応はそれを遥かに上回る、いや下回る物だった。恥も何もなく大声で助けてだの許してだの鼻水と涙を滂沱と流す様子に、さしものドス黒い感情も思わず気圧される。余りの情けなさと、そして何より喧しさにだ)…ッ!判った判った、何処へとでも行ってしまえ!(しかもそれが他の縛られた若者達に伝播するのだから堪らない。思わず片手で耳を塞ぎ、片手を振るって束縛を解けば大きな音を立てて落ちる若者の体。それがほうほうの体で逃げ出す様子を見送り、げんなりとした表情で壁に寄りかかって腕を組む)ああ…ああいうのが殺す価値もないっていうんだな、初めて知ったぞ。(未だ爛々と赤く輝くままの瞳を少々情けなさ気に細めて、首を横に振るう。未だキーンと耳の奥に響く音は、一よりはるかに聴力の良い男にしてみれば拷問以外の何物でもない)
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイルミさんが現れました。
■イルミ > はぁ……これからどうしたらいいかなぁ……(王都近くからはるばるここまで、ここで暮らしているという妙な貴族の運勢を占った。そこまではよかったのだけど、そこでもらった報酬というのが)…………お酒、あんまり飲めないんだけど(マントの内側に隠していた一本の葡萄酒だった。どうやらかなり高級なものらしいのだけど、取り出してみてラベルとにらめっこしても、これをどうやって金に変えればいいのかさっぱり見当がつかない)はぁ…………あれ?(ひとつ溜め息をして、顔を上げると、懐かしい匂いがした。そう、故郷のことを思い出すような、魔族の匂い)
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイルミさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイルミさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイルミさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイルミさんが現れました。
■クラウ > それにしても、ついてねえ事。景気づけに飲み直すかねえ…やれやれ、ああいうの見ちまうと酒も不味くなる。(ガリガリ髪の毛を引っ掻き回し、不機嫌そうな顔で路地から出るべく歩き出す所で覚えのある気配を感じる。人の物ではない、独特の気配だ。興が向いたのか、異形そのものである瞳の色を元に戻しながら気配の方へと歩き寄れば、一人出歩く女性の姿を見つけ、気配を消し近寄れば後ろから肩を叩こうと手を伸ばす)嬢ちゃん、こんな所で何をしているんだい?ご同輩がよ
■クラウ > …ふむ。大丈夫かねあのお嬢ちゃん。(話しかけたものの、反応無く通り過ぎた少女の様子を見送って、先ほどの男達を嬲っていた時の熱もすっかり冷めて呆け顔。倉庫の入り口の立ち並ぶ区画と言っても、やはりこの時間では人らしい人の気配など有りはしない。手近な木箱に腰掛けて、視線を周囲に彷徨わせてみれば先ほどの騒動の場所からは少し離れた場所に出たらしい事に気がつく。酒を飲み直すにも少し遠い距離と気がついて視線を空に向けてみれば、真丸な月が見えて肩を竦め)ああ、なんというか今日は本当についてねえなあ…。
■クラウ > 仕方ない、少し歩くが外まで言って飲み直すか…今日は厄日に違いねえ。厄を落とすとなると、やっぱり酒だ酒。(飲み直すのが一番なのは間違いない、と言い切りながら首を鳴らして立ち上がればそのまま人々の喧騒の方へと去ってゆく)
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からクラウさんが去りました。