2022/10/19 のログ
■ルヴィエラ > 「似合うとも。 風情は、求めるなら誰にだって与えられる物だからね。」
(だから――求めれば良いのだ、と。
微笑んで、そして、娘が強請った言葉へ応える様に、其の場へと屈み込めば
凭れ掛かろうとする娘の身を、己が膝の上へと招こうか
勿論――お姫様抱っこの様に、或いは幼子を、あやす時の様に。)
「……愛い子だ、リュシー。 甘えられる様になって来たね。」
(良い事だ、と。 告げ方は、軽口めいているけれど。
其の背を支え、抱きながら、叶うなら、其の目元に唇を触れさせ
そしてもう片方の掌を、静かに、娘の下胎へと添えようか
円を描き、緩やかに揺らし、娘の掌と共に重ねながら
じわりと、掌の温度を、其処に伝わせて、"父"たる存在を教えよう
娘も、そして――もう一つの命も、共に、愛でる様に、慈しむ)。
■リュシー > いやあ……どうかなあ、――――… ぉ、と。
(背後から腕が伸びる、そこへ身をゆだねるまでは想定の範囲。
けれど、屈んだ彼の膝の上へ抱き込まれる、までは想像していなかったから、
ほんの少し、びっくり、と言いたげに目を瞬かせた。
けれど心地良いから、左手の指先は相変わらず、彼の長い髪を玩ぶまま。
ゆるく瞼を伏せて、まるで幼子にかえったような心地で、
目許へ降らされる口づけにくふ、と喉を鳴らし)
………だって、仕方ないよ。
ぼくが、ていうより、……この子が、甘えたがってるんだ。
(サンダルを指先に引っかけた右手が、彼の掌の上から、
己の下腹へ軽く重ねられる。
あたたかくて、穏やかで、けれどそれでいてひどく甘やかな――――
もぞ、と頭をずらし、彼の胸元へ半ば、顔を埋めるようにして。
彼の鼓動を、父であり、創造主であり、同時に『 』でもある、
そんな男の鼓動に、深く包まれようとしながら)
ねぇ、………やっぱり、娘、だった方が嬉しい?
たとえば、ぼくそっくりの息子とかだったら、どうする?
(微睡むような表情で、そんな問いかけを投げてみる。)
■ルヴィエラ > 「……おや、私のお墨付きでは足りないかね?」
(御前ならば似合うとも、なんて、告げては見るのだが
己が腕は、今はまるで揺り籠めいて
砂浜に座り込みながら、ゆら、ゆら、と軽く上体を揺らせば
尚の事其れらしく、娘を、甘やかそうとするのだろう
己が胸元に顔を埋めた娘の、其の耳元へと唇を滑らせ
触れ合わせる肌の面積を増やして遣りながら。)
「……娘が産まれる事が多い、と言うだけでね。
例え其れが息子であっても、何も変わりはしない…私の子なのだからね。
それに…御前に似た子であれば、きっと。 ……甘やかし甲斐が在りそう、だろう?」
(掌に伝う、娘の温度。 そして其の奥で感じ取る――命の、気配。
まだ小さな命ながら、母親に似て甘えたがりなのだとしたら
其れは其れで愛い物だ。 ……そう、囁き掛け、鼓膜を揺らし。
其れから、下胎へと重ねた掌より――体温とは違う穏やかな熱が、染みて行く筈だ
穏やかな魔力の浸透、甘露の様な、甘い、甘い、何よりの"栄養"
無論、其れだけでは、お菓子を食むような物では在ろうけれど)。
■リュシー > ――――…… たり、……
(己ではどうしたって、風情やらムードやらとは無縁に思えて、
それは決して、彼のことばを信じない、ということではないのだけれど。
あやすように揺らされて、こどものように懐いてみせるくせに、
――――――胸元へ触れたくちびるが、半ば無意識にほかのものまで欲しがるのを、
まるで見透かしたかのよう。
じわりと、ゆるやかに、染み渡るように伝わる―――温度。
思わず身震いしてしまう、もっと、とねだりたくなってしまう、
そんな気持ちだってきっとお見通しの彼を、そっと睨みあげて)
――――……やっぱり、足りないよ。
寝た子を起こす、って、こういうことだと思う…、
(左手に絡めていた銀糸を、己の口許へもっていく。
ちゅ、とくちづけて、毛先を食む、それも幼子のような悪戯だけれど。)
……きっと、娘だよ。
ぼくと同じくらい、わがままで、食いしん坊な娘。
―――――― だから、足りない。
………ねぇ、やっぱり、…… 朝まで、そばに居て?
(それだけでは足りない、けれど、この場ではそこまでしか言えない。
それ以上のおねだりを、己が声に出して告げられるのは、
――――――ふたりきりになれる、閨のなかだけだ。)
■ルヴィエラ > (そんな事は無い、と、言葉に出来て居れば、きっと告げた筈だ
縁が無かったのは其れまで、この先は判らぬだろう、と
けれど、今はきっと――そんな言葉よりももっと
確かで、満たされるものを、何よりも望みたいのだろう
髪糸に口付けた唇から、微かに覗く舌先に目を細め
其れから、答えの様に、再び。 今度は娘の額に、そして、唇に
唇を重ね、触れさせ、静かに頷き返す。)
「――――……歓迎しよう、愛しい我が子を。
幸いながら、食いしん坊な子には慣れて居るので、ねぇ?
……さて、では…、……もう少ししたら、戻るとしよう。
朝まで…、……甘やかしてあげねば、ね。」
(――今は、其れで十分。
千の言葉よりも唯、甘えたい、其の望みが何より伝わる物だ
――娘が、夜風に満足する頃、二人分の姿は、闇に融けて消える
其の後の事は、きっと、他の誰にも、判らない筈だ――)。
ご案内:「セレネルの海」からリュシーさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」からルヴィエラさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にクラックウッドさんが現れました。
■クラックウッド > 少し冷える海の空
凍りきった北の極致と南の極致に比べ、海が凍っていなければ船は進めるというもの。
本格的な冬も度が過ぎれば、船にかかる飛沫が凍り付くとも言われているが
今はまだ海は現役のままであるように、雲一つない天気とお日様が空を照らしている。
そんな昼の空の元、一つの海賊船
しかし、とある商船の旗を掲げながら海を横断する中
船内の甲板では海水をくみ上げ、ごしごしと衣類を洗う船員に交じり、割烹着姿の低身長な獣人娘が椅子に段差に腰を下ろし
衣服をちくちくと針と糸で縫いながら穏やかな顔をしている。
「今日は穏やかな海じゃのう。」
ちくちく ぬいぬい と喧嘩した船員のシャツか
糸で綺麗に縫い上げられていく綻び達。
街中の家の前で晩御飯の支度に野菜の皮を向いている老婦人のような空気で
見事に再生させていくだろう衣類達。
プチンと歯で糸を切ったなら、シャツを広げて よし、とうなずく割烹着姿は
此処は何の船だっただろうか、と思わせるかもしれない。
「ほれ、暴れん坊 綺麗になったぞ。」
そう言って、洗い物をしながら上半身裸だった船員の一人にポイと渡せば
着こむ姿に、今度は混じって洗濯板でごしごしと擦りあげるだろうか。