2020/12/30 のログ
ご案内:「セレネルの海 岩場の洞窟 」にシトリーさんが現れました。
シトリー > 効果の高い薬草が採取できるものの満月の日のみ満潮時に満たされてしまう洞窟。
それほど深いわけではないが、外からの明かりはおぼろげになるわけではない最奥にて。
仰向けに倒れる男性の胸に頭をのせて重なるように倒れる男女の姿があり、顔を見ればひとりは探していた新人冒険者であることわかるだろう。

男のほうはすでに事切れているのは顔色と死斑が浮かんでいるのを見れば明らかで。
逆に女性のほうは肌色こそ透けるように薄いものの、まだ息があるのがわかるだろう。

しかし異様なのは二人とも裸であり、潮にでも流されたのか衣服が近くにあるようには見えず。
さらには男が死ぬ直前まで情事に及んでいたのを示すかのように、二人の体は一か所つながったままで。

ボブ > (いくつか枝分かれしている洞窟内を探索し、最奥と思われる場所へと向かっていた男の耳に吐息…というか呼吸音が届き、
少なくても生きている物が居る事は確証を得た男はその呼吸をしているのが探している新人冒険者か…、もしくは魔物か、
それを確かめようと足音を殺し、最奥が覗き見える曲がり角からショートスピアの刃だけを僅かに出し、
最奥の光景を刃に映していけば、そこには生まれたままの姿の男女が深く交わりあっているのが映り、
下に敷かれている男はピクリとも動きを見せない事まで確認できた)

「……こいつは上になっているのが魔に属している者か…もしくは魔に属する者によって思考を封じられているか…かな?
……とはいえ、ここで引き下がったら報告する情報も少ないし、覚悟を決めるか……」

(小さく口の中で自らの思考をまとめるように独り言を転がしていけば、曲がり角からバッと姿を現わし、
ショートスピアをしっかりと腰溜めで構える姿勢をしていけば)

「そこで何をしているっ!  きちんと理由を話せるなら話してみろっ!!」

(狭い洞窟内の壁に反響が響き渡るような大きな声で新人冒険者の身体の上に乗っかる女性に声を掛けていった)

シトリー > 男が声をかけるまで、上に重なっていた女性も意識がなかったようで。
大声が洞窟内に響き渡ればゆっくりと目を開き。

「けほ……なに、朝から五月蠅いな……」

けだるそうに手を岩について体を起こし。
ふと、下敷きにしていた男の目が開きっぱなしであることに気が付けばそっと掌で閉じてやり。

ゆっくり体を起こして接合を外せば横の岩場に座り込み。
体を隠す様子も見せずに片足を岩に乗せて抱きかかえながら相手を見やり。

「あーもしかしてこの子を探しに来たの?
 だったら一晩遅かったね、まぁ男としては悪くない死に方させてあげたからさ、あまり怒らないでよ」

先ほど生き返ったばかりなのか、首を軽く回しながら気だるげに槍を着くつける相手を白くよどんだ目で見つめ。

ボブ > (ショートスピアを構え、大声で恫喝をしていけば新人冒険者の身体の上に乗りかかっていた女性が
反応を見せていくが、まったくもって罪悪感を感じている様子どころが、むしろ死なせ方に感謝して欲しいとまで言い放つ様子を見て)

「お前が手を掛けて、半死半生にしてから貪りあげたのか?
それともお前が来た時には半死半生で手の施しようが無かったのか?
まずそれだけは答えろ」

(人間であれ、魔の者であれ、きちんと言い分は聞こうとする姿勢を見せる槍を構えた男。
そこらへんは一般的な人族の思考とは違うような変わり者といった様相を見せていたか)

シトリー > 「ん~難しい質問だなぁ……」

投げかけられる相手の質問には小さく首を傾げ。
横に倒れる亡骸に一瞬視線を向けて。

「私が彼と会ったときはまだ元気だったよ。
 ただここが満潮になるタイミングを把握してなかったんだろうね。
 のんきに私と海藻集めなんて始めちゃってさ、その時点で死が確定しちゃったんだよね」

ボブ > (事情を聞けば、生きていた時に遭遇していたという事実はしっかりと把握できれば、槍の柄を握る手にギュッと力が篭もって)

「それならば忠告くらいは出来たはずだ。
…それに満潮になって潮が満ちた時にもあんたはここにいたという事になる。
それは迂遠ながら罠に仕掛けたと言われても仕方ない所業だと思われるが……」

(良く良く見れば死斑が浮き上がった新人冒険者も目の前に居る女性も髪が濡れていて二人とも潮に飲み込まれたのは間違いない。
それで新人冒険者は溺死し、目の前の女性はこうして受け答えできているとなれば、警戒が続くのは当たり前の事で)

シトリー > 「どうして?
 私は死なないし、この程度の情報も知らずに街の外に出るような冒険者は遅かれ早かれ野垂れ時ぬのが関の山でしょ」

濡れた髪を手で耳にかき上げ。
まだ肌に残る水滴は丸く肌にはじかれていてそのきめ細かさを示し。

「まぁでも……罠にはめる意思がなかったかと聞かれればそれも答えるのは難しいかな?
 死にかけた人間の男は最後に種を残そうと本能が花開くから。
 逃げ場がないってこの人が理解してから楽しみにしてなかったかと言われればノーね」

ボブ > 「ああ……確かにその通りなんだが、注意するくらいの善意くらいは持っていて欲しいもんだな」

(まったく槍は下ろさず、それでも生きる者としての善意は持っていて欲しいと苦言を呈していくが……
罠に掛けていたという自覚が無かったかといえばそうでないいうあっけらかんとした言葉を発するのを聞けば
こめかみに血管が浮き上がるかのように怒りの表情を浮かべて)

「………死にかけた男が本能を花開くだって……
まるでカマキリみたいな女だな、受胎してから牡を喰らい尽くす毒婦と言ってもいいな。
これだけ罵詈雑言を言われているんだ、何か正当性を示せる言い分はあるのか?」

シトリー > 「カマキリかぁ、その場合食べられるのは私かもね」

怒りを隠す様子のない相手とは裏腹に。
まるでからかうようにクツクツと笑みを浮かべ。

「正当性?人間の貴方に証明するようなものはないよ?
 私は死に際のこの人とやってただけ、それ以上も以下もないし」

槍先を向ける相手を再び見返せば小さく首を傾げ。

「私を切り刻みたいなら止めはしないよ?
 私に戦う力なんてないし、好きなようにしてみる?」

ボブ > (目の前で死んだ新人冒険者の事を羽虫が死んだくらいの程度にしか感じていないであろう女性に
怒りを覚えつつも、感情に飲み込まれては判断を誤ると表情に怒りを出すだけで抑え続け)

「切り刻まんよ。 
こっちはその新人冒険者の身柄を引き取り、きちんと親族にその死を伝えるのが役目だ。
それさえ邪魔しなければ見逃すさ……それを邪魔するなら容赦はしないがな」

(視線をチラリと新人冒険者の遺体に向け、改めて女性の目を向け、警戒を怠らず、構えをそのまま取り続ける)

シトリー > 「ふ~ん、そっか。
 まぁ探しに来たのが目的ならそうだよね」

切り刻まないと言われればどこかつまらなさそうに肩をすくめ。

「あぁそうだ。
 帰るっていうならこれ、持って帰ってあげてよ」

何かを思いだしたように言えば死体の頭もとにある石を退け。
その下に埋まっていたネックレスと思わしきそれを相手に差し出し。

「なんでも親の形見だとか言ってたから、大事なものだと思うし」

ボブ > 「ああ、流す血は少ない方がいい。
これまでたくさん血を流させてきた俺だから思う勝手な決め事だがな」

(身柄の確保が目的と聞き、残念そうに肩を竦める女性。
戦わずに済むのがいいと思いつつ、戦う力が無いと嘯いていたが実は戦うのが好きだったのかと
間違った推測を頭に浮かべていく男)

「……これはっ……」

(女性が遺体の傍にあった石をどけ、その石の下からネックレスを取り出して差し出してくるのを受け取れば)

「あんた……悪ぶるのがクセかい?
探しに来る人間が居ると思ってなかったらここまで気を回す事は出来ないだろう。
とりあえずありがとうとは言っておくよ。
俺はボブ……こういった場所にめったに出てくる事はないから二度と会わないとは思うが、
故人の大事な物を守ってくれた相手に対する礼儀だ、名乗っておくよ」

(受け取ったネックレスをしっかりとしまい込みつつ、自らの名を名乗り、会釈程度とはいえ頭を下げていく)

シトリー > 「まぁなんかこれだけは何とかってうるさいからさ。
 誰も来なかったらそのままにしとくつもりだったよ」

相手が来たから渡したのだとあくまで気まぐれであることを主張し。

「私はシトリー。
 死ねないだけで害のない色情狂の魔族だよ、よろしくねボブ」

相手にネックレスを渡し。
名前を聞けばこちらも自らの名前を名乗り返し。

ボブ > 「そういった事を気に掛けておく事がお人よしの証明だと思うがね」

(そう言いつつ、男はこれまで警戒するように女性を凝視していたが、ふいっと女性の方から顔を背ける)

「シトリー……あんたも魔族だったら服とかも魔力で構成できたり、呼び寄せたりできんだろ。
さっきまでは警戒してたから意識の外に外していたが、さすがに今となってはあんたの姿は刺激が強過ぎる」

(顔を背け、人差し指で頬を掻きながら衣服を纏ってくれと頼んでいく男)

シトリー > 「え?う~んまぁできなくはないけど面倒だしなぁ」

そもそも自分は肉体が不死である以外に大した能力はなく。
服を自由自在に作るよ言うより、屋敷にいるホムンクルスを呼び出して持ってきてもらうことになるだろうが。
相手の前でそれをして説明するのも手間だと感じ。

方や視線を逸らせる相手を見ればいたずらっ子のように笑みを浮かべ。

「別に見たかったら好きなだけ見てもいいんだよ?
 あんたもそんなに初心というわけじゃないでしょ?」

そういいながらわざとらしく足を開いて割れ目を見せつけ。

ボブ > (着衣を面倒だと言い、むしろこちらに見せ付けるように足を開き、全て見せ付けているであろう気配を察し、
顔を背けたままでいる男)

「初心って訳じゃねぇんだよ。
さすがに遺体の傍で盛れるほど常識は捨ててないってだけの事だ」

(男はこう告げていく……裏を返せば目の前の女性は魅力的で状況が状況であれば手を出して
何ら問題ないというくらいいい女である事は男も認識しているという証し)

シトリー > 「ふ~ん、人間ってのはよくわからないなぁ。
 状況さえ許せば戦場でも女を襲う狂気も持ち合わせてるくせに、こういうときは常識を持ち出すんだね」

相手の言葉に不思議そうに首を傾げ。
こちらを見もしない相手に少し不満そうにしながらも足を組んで閉じ。

「じゃあなんにせよこの子を片付けてやらないと始まらないってことなんでしょ?
 もし、私とやりたくなったらここにおいでよ。
 しばらくは水没することもないし、この子が残した最後の種を私も処理しないといけないからしばらくここにいるし」

ボブ > 「まぁ、確かに戦場ではそういった風潮が無かったとは言わねぇよ。
俺だってしなかったとは言えないが、戦場での高揚した気分とはまた今は違うからな」

(戦場では狂気に染められていた事も否めないが、それを今、持ってこられても現状困ってしまうわけで)

「いや、さすがにこれはすぐに親族の元へと連れて帰らないと遺体が傷んじまうから、早々戻ってこれないよ。
何かの運命の悪戯で再び会えたら……末期の精を搾り取るという訳ではないんだったら相手させてもらうよ」

(海水に濡れ、更には死斑が浮き上がっている遺体。
それは長い間放置できないし、更には報告で時間を食うだろうから今回はこの場で別れようと告げる男。
そしてまた顔を会わせる時があったなら、この新米冒険者の様に死に掛けにさせられないように予防線は張っておく男)

シトリー > 「あは、それくらいは分かってるよ」

寒くなってきたこの時期とはいえ、人間の遺体を長時間放置すればどうなるかくらいは理解していて。
相手の困ったような言葉には思わず苦笑を浮かべ。

「まぁだから別に気にしないで、気が向いたら来てくれたらいいよ。
 私は人と同じような時間感覚で生きてないから、暇になったらいなくなるだろうし、そうじゃなかったらここにいるかもしれない。
 そういうものだよ」

相手が去るというならそれを止めるつもりもないし戻ってくるのを待つつもりもない。
ただこの横穴は水没さえしていなければちょっとした隠れ家にするにはちょうどいいためしばらくここにいると言いたかっただけのようで。

ボブ > 「理解してくれて助かるよ」

(遺体運びに手間取ると告げた事に関して分かってくれたのに感謝しつつ、遺体の身体に毛布を巻きつけ、運搬の準備を始め)

「まぁ、確かに生きていく時間のスケールは違いすぎるよな。
もしかしたら魔族からの視点から思い浮かぶ意見を聞きに来るかもしれないからその時はよろしく頼むよ」

(手に持っていたショートスピア、そして腰に帯びていたショートソードを外し、
地面に置いた上でシトリーに歩み寄り、右手を差し出し握手を求めていく)

シトリー > 「えぇ、そんなので良ければいつでもどうぞ」

そういって差し出されてた手を見れば軽く肩をすくめて立ち上がり。
差し出された手を握り返し。

「ほら、行くなら早く行った方がいいよ。
 この辺あまり凶悪な魔物はいないけど、匂いにつられて出てくるかもしれないし」

そういえば自分は再び岩に腰かけて相手が運ぶさまを見送るだろう。

ボブ > 「ああ、その忠告受け取っておくよ」

(毛布に巻いた遺体にロープを掛け、背中に背負うように担ぎ上げながら、シトリーに礼を告げていく)

「まぁ、あんたとは結構話が通じそうだ。
仕事が忙しくない時にでも顔を出そうと思うから顔と名前は覚えておいてくれよな。
そん時は命が無事な程度にそっちの趣味にもつき合わせてもらうよ」

(かなり物騒な初対面からある程度親しみを相手に持つようになった男はごくごく普通の対応を見せ、
自ら色情狂と自称する彼女に対して、そっちの方もお付き合いすると約束をしてみせながら、遺体を運び出す為に立ち去っていった)

ご案内:「セレネルの海 岩場の洞窟 」からボブさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海 岩場の洞窟 」からシトリーさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にアークさんが現れました。
アーク > 夜の砂浜。
波は寄せては返り、その度に響く幾重にも重なった波音。
そして、夜の湿った冷たい海風が波を散らし、砂浜を撫でるようにながれていく。

月明かりが穏やかに照らす白い砂浜に小さな漂着物の他に大きな異物が一つ。
それは大きな樽。
流れ突いてからしばらくたつが、大きく動くことのないそれ、波や風の音とは違う小さな音が中から漏れてくる。

「くぅ・・・ くぅ… んーー ふぁ… ふぇっ…ふぇっくし!」
砂浜に打ち上げられた樽はそのくしゃみの拍子にがゴンと倒れ横倒しになり中からは子供の慌てた声が響く。
「わ、わ、ぷぎゅ…」