2019/06/26 のログ
ご案内:「セレネルの海」にフェイリアさんが現れました。
フェイリア > 小さく響く波音の中に、更に小さく砂の上を歩く足音が重なる。見れば華奢な影が波打ち際を歩いていた。見かけは少年とも少女とも取れるのだが…年齢的にはそうでもない彼女――フェイリアは波に向かって左手を翳す。
すると、フェイリアの周囲数メートルに渡って波の動きがピタリと止んだのだ。これが彼女の能力なのだが、彼女にとって今のこの行動は誰に見せる訳でもない、自分の暇つぶしを兼ねた鍛錬であった。

「――暇だな…」

フェイリアは誰も居ない海に向かって呟いた。少し先にある岩場に歩を進めると、ちょこんと腰掛けぼーっと波を見つめ始めた。