2019/04/21 のログ
ご案内:「セレネルの海」にボブさんが現れました。
■ボブ > (漁上がりの漁師から直接交渉で魚や貝を購入した男はあまり人が来なさそうな岩場の方で石組みでかまどを作り、
そのかまどを使って野趣溢れる海鮮バーベキューを一人で始めていて)
「へへっ、ちゃんとした店でしっかりとした味付けの物を食べるのも美味いが、こういった素材の味そのままで
焼いた物を食うっていうのも実に楽しくて、美味いんだよな」
(ジュクジュクっと魚の皮越しに脂が浮き上がり、チュプチュプっと弾け、
硬く閉じられていた貝の口が炙られて、パカッと開かれていく様を眺めながら、酒を一口飲み、ニヤニヤしている男)
ご案内:「セレネルの海」にミヤビさんが現れました。
■ミヤビ > 「一人で肴ですか? おいしそうですね」
岩場の向こうからいきなり顔を出す狐娘。海のあたりにも薬になる材料がないかと探していたところだったが、おいしそうな匂いにつられてボブの前に姿を現したのだ。
「……おいしそうですね」
大事なことなので二回言いました。
■ボブ > (酒に口を付けつつ、魚や貝に火が通るのを眺めていれば不意に声を掛けられ、そちらに顔を向ければ、
声を掛けてきたらしき狐耳の少女の姿を捉えるが…狐娘の視線は男ではなく、かまどの魚や貝に向けられているのに気付いて)
「お…おぉ……一人でも食いきれる量でもないし、どうだ?一緒に?」
(どう見ても「食べたいっ」という意図が見え見えの狐娘に対して、その意図に押されるようにお誘いをかける男)
■ミヤビ > 「いいんですか! ありがとうございます!」
いそいそと隣に座り、嬉しそうに食べ始めるミヤビ。
「あ、私も色々持ってきたのでどうぞ」
そういってミヤビがカバンから取り出したのはおにぎりであった。
「このあたりで塩の精製を試していたので、その塩を使ったおにぎりです」
海の薬の材料として、一番はやはり塩である。基本的な栄養素だからこそ、色々使えたりするのだ。
はい、とボブの手に強制的におにぎりを押し付けると、自分もおにぎりを片手に大きな魚を頭からバリバリと食べ始めた
■ボブ > (狐娘に押されるようにお誘いをかければ、凄い勢いで隣に座り、肴に食らいついていくのを横で眺めていて、
更に押し付けられるようにおにぎりを受け取れば)
「お、おぉ……シェンヤンとかそっち方面の料理だよな、これって。 ありがたくいただくよ。
それからこっちの方もいけるようだったら飲んでもらっても構わないからな」
(おにぎりを受け取り、礼を告げながらおにぎりに齧り付いた男は狐娘の前にコップを置き、
酒もいけるようだったら飲んでも構わないと言っていくか)
「そんじゃ、俺も……」
(おにぎりを片手に焼き上がった貝を火から下ろし、竹串で貝柱を穿り出せばハフハフッと美味そうに食べていった)
■ミヤビ > 焼いているのをがっつくように食べていく。基本的に魚は頭からバリバリ食べていた。
「これくらい物がいいと、刺身でもできそうですね」
そういって、まだ火を入れてない貝を手に取ると、上に放り投げて、腰に佩いた小太刀を抜き放つ。
しゅぱーん、と一線、貝殻を皿とした刺身に切り分けられた。
「お酒までありがとうございますー」
お酒のコップをうけとりながら、少女もまた、酒の瓶を自分のカバンから取り出す。
「これ、自家製の薬草酒です。甘くておいしいですよ」
とぷトプと、お礼としてボブのコップに酒を注いだ。
■ボブ > (魚に齧り付きながら、まだ火にかけていない貝に手を付け、見事に貝柱をスライスさせていく狐娘。
その腕に男は見た目通りの無邪気な娘ではないな…と内心で思いつつ)
「ふむ……確かにいけそうだが……」
(あまり生食の習慣のない物ゆえ、少し尻込みしてるような様子を見せつつも、指先で刺身を摘まみ、口に入れて)
「確かに元々持っている塩味だけで十分いけるな。
おうっ、一人占めしててもしょうがねぇだろ、いけるんだったら飲めばいいしさ」
(酒を勧めていけば、逆に男も酒を勧められて、その注がれた酒を軽く眺めていけば)
「ほぉ~?漬け込んだ薬草の味が甘いって事か、珍しいな」
(興味ありげに注がれた薬草酒を眺めた後、クイッと注がれた薬草酒を空にしていけば、
確かに後味は甘いが、カーッとかなり酒精が強い酒に漬け込まれていたようでガツンと来る飲み口の酒で)
「おおぉぉ~~、これはなかなか面白い酒だ。 遠慮無く飲ませてもらうぜ」
(薬草酒をかなり気に入った様子の男は瓶から薬草酒を続けざまに飲みあげていくが、
どうやらこの酒に漬け込まれた薬草は強精作用があったらしく、座っている男の股間の辺りに徐々に熱が篭ってきてて)
■ミヤビ > 「うふふ、どんどんどうぞー」
強精効果があるとはわかていても、自分の薬を褒められてうれしくてどんどん注いでしまう。
いくつかの貝をスライスし、食べさせながらお酌をし、そうして自分も、ボブさんのくれるお酒を飲み干し……
「うへへへ~♪」
ミヤビは無事酔いつぶれた。砂浜の上で、仰向けにだらしなく寝そべっている。もともと酒には強くないようであり、楽しく飲んでいたらつぶれてしまったようだ。
ほっそりとした肢体を惜しげもなくさらしながら寝そべるミヤビ。その胸の突起や股間の突起がうっすらとレオタードに透けていた。
■ボブ > (珍しい味わいの薬草酒を気に入り、どんどんコップを空にしていく男。
その間にも二人で魚や貝を食べ続け、酒が入った狐娘は酔い潰れたように仰向けで寝息を立てていて
その狐娘を見ている男の心の中…いや、身体の奥底から湧き上がるような熱量を感じていて)
「おい……おい……寝てんのか?」
(男は狐娘の肩の辺りに手を掛け、軽く身体を揺さぶるようにしていくが、その動きによって薄布のみによって
覆われた乳房が揺れ動いていくのを見つめていけば、男はゴクッと生唾を飲み込み、仰向けで寝ている狐娘の上に
覆い被さるように跨っていけば、寝息を立てている唇を奪い、黒の薄衣に覆われた胸を揉み始めていくか)
■ミヤビ > 飲み干した酒の中に、一つだけ、薬草酒と違うものが混じっていた。ピンク色の液体だったそれは、媚薬のひとつであり、その効果は絶大。男が飲めば女を孕ませるまで止まらないというある種の劇薬であった。そんなものを飲めば、当然ボブも気づいてなくても収まらず。
「んっ♡ んあぁ♡」
ボブにもまれ、唇を奪われるも、艶めかしいと息を吐くだけで、特に抵抗をすることもない。そのまま胸をもまれ続けると、徐々に乳首がアはっきりと浮き上がり、その乳首を擦られれば……
「あっ♡ あっ♡ ああっ♡」
無意識でいるにもかかわらず絶頂し、股間を濡らした。
■ボブ > (はぁはぁはぁ……荒々しく息を吐きながら狐娘の唇を奪い続け、胸を揉みあげていく男。
飲んでいた酒の強精作用だけでなく、媚薬までも飲み干していたとはまったく知らず、
ただただ目の前の狐娘の女体だけにしか目に入らず、狐娘の服の留め具を指先で探り、それを見つければ
留め具を外し、狐娘を生まれたままの姿にしていけば、男も自分の着衣をまどろっこしいとばかりに脱ぎ捨てていって)
「はぁはぁはぁ……なんでこんなに興奮すんだよ……淫魔の女の子相手にした時でもこんなに熱くならなかったぜ」
(完全に雄の本能を強引に引き出されている男は狐娘の両脚を強引に開かせ、湯気が上がっているんじゃないかと
思うくらいに濡れあげている秘裂にすでに先走り汁を鈴口からタラタラと流している亀頭を押し当てていけば
エラが張った長い逸物を根元まで貫きあげていった)
■ミヤビ > 少女の肢体はある意味淫魔より凶悪なものであった。見た目はローティーンにも見える小柄でほっそりとした肢体であるが、幾人もの相手と交尾を重ね、幾度も出産を繰り返した性的な意味で磨き上げられたものであり、未熟さ、幼さと、妖艶さ、艶を感じさせる魔性のものであった。乳房を揉めば、少女の薄い胸にもかかわらず、母性を感じさせるという男を惑わすものでしかない。
当然そんな肢体を好きなように楽しめば、すぐに我慢などできず、最後まで味わいたくなるのは当然であった。
金具などないが、引っ張るといくらでも伸びるレオタードは無残にも脱がされ、二人とも生まれたままの姿となると……
「おひぃいいいいい!?!?」
少女の小柄な肢体では、とてもボブさんの巨大な肉棒を受け止めきれず、しかし一気に突き込まれれば、処女のように狭くても使い込まれているその秘所はすべてを受け止め、子宮口を一気に突破した肉棒は少女の薄い腹を持ち上げた。
さすがにそこまでされれば少女も目を覚まし……
「あ、え、にゃ、にゃんれぇ? にゃんれ交尾してりゅんれすぅ?」
ろれつの回らない舌でそうボブに尋ねるのであった。
■ボブ > (狐娘の着衣を剥がし、その裸体を逸物で串刺しにした男はただただ薬によって性のケダモノと化して
獣欲のまま腰を前後に突き動かし、口はツンッと尖りあげている乳首を咥え込み、ジュルッジュルッ…っと
激しく啜り上げていけば、狐娘が目を覚まし、なぜこのような事になってるのか問いかけられるが)
「はぁはぁは……分からんっ!! ただ男と女がいる…それならこうなっても不思議はないって事だろ」
(男自身だって何でこんなにヤりたくなっているのかは分からない…
でもいきり勃った逸物…そして濡れそぼった膣…それらが揃っているならヤらない選択肢はないと
薬によって歪められた思考で男は腰を突き動かし、硬くなった乳首をしゃぶりあげていった)
■ミヤビ > 「やぁ♡ やらぁ♡♡ おっ♡ おほぉ♡」
交尾しているという事実だけを理解し、必死にボブさんを拒むべく、その体を両手で押し返そうとする。最も力差は歴然としており、全く持って無駄な動作であり、その潤んだ瞳と必死な様子が男の劣情を掻き立てるだけであった。
一方体は、ミヤビ自身の意思に反し、赤ちゃんを作りたい、孕みたいと訴え、肉棒を強く締め付けていた。ぎちぎちと射精を促す秘所、巧みに動き刺激する腰、一つ一つがすべて、ボブさんから精を搾り取ろうとしていた。
■ボブ > 「はぁはぁ……大丈夫さ……何も怖くないさ…。 ただただ身を委ねればいい」
(男の身体を押し返そうとしている狐娘の手を男の手が捉えていく
……ただその捉え方が指の股に指を差し入れる恋人繋ぎといった感じの甘い捉え方で狐娘の手を狐娘の顔の横に押し付けていって)
「ほ……ほ、本当にいい持ち物をしてんな、お前は……。
このまま何発…いや、何十発でも出せそうだと勘違いさせるくらいにいいオマンコをしてやがるっ」
(荒々しく腰を前後に振っていく男……膣内に収まっている逸物が膣壁を擦り付けながら、
膣壁の締め付けや膣襞の絡み付きに感じ上げ、ビクッ…ビクッ……と不規則に痙攣をしていき、
いつ膣内で暴発してもおかしくない予兆を膣壁に伝えていくか)
■ミヤビ > 「やだっ♡ ださないでぇ♡ やだっ♡ ああああああああ♡」
恋人つなぎをさせられ、地面に追い付けられたせいで、本当に一切抵抗はできなくなった。
それでも射精の気配を感じ、いやいやと首は振るが、腰は搾り取ろうとする種乞いダンスの真っ最中であり、一致をしていなかった。
そのまま絶頂し、秘所がきゅーっと肉棒を締め付けた。
■ボブ > (恋人繋ぎで狐娘の抵抗を封じた男の腰は激しく膣奥を突き上げていく……
その合間合間に狐娘からの中出し拒否の訴えの声が耳には届いているが、性欲を強引に引きずり出された男の耳には
その訴えは右から左へと流されてしまうものであって)
「出すぞ……出すぞ………っくっっ!!」
(射精の予告をいれ、腰を突き上げていく男。
逸物が…腰がしびれるような感覚を覚えれば、絶頂し、キツく逸物を締め上げてくる膣壁の刺激により、
男は一切の我慢をやめ、亀頭を子宮口へと押し付ければ、薬草酒によって精巣の活動も活発になったらしく、
尋常じゃない量のザーメンを一噴射……二噴射……三噴射と一回の射精で三回分のザーメンを狐娘の腹へと吐き出していった)
■ミヤビ > 「おほおおおおおお」
精を受け止めながら少女は再度受精絶頂をする。
その腹に浮かぶのは立派な淫紋。それが射精とともにまた一画増え、
無事受胎したことを外に知らせていた。
「あっ♡♡ あっ♡♡」
すべてを子宮に出し切られて、子宮をポッコリ、お腹をポッコリ膨らませている。そんな状態でミヤビは茫然としていた。
■ボブ > (ビクンッビクンッビクンッと逸物が痙攣し、しかと狐娘の胎内に射精を繰り返し浴びせ掛けていくが、
薬草酒の強精作用……更には媚薬も服用している男の身体の熱はまったく治まる様子は無く、
深く貫きあげた逸物はまったく衰える事無く、熱く硬いままであって)
「はぁはぁはぁはぁ……まだ……まだまだデキそうだ……。
オマンコの方も凄いが、今日の俺の方も凄く溜まっているらしい……」
(飲み物に異常があったと知らない男は勝手に今日はムラムラする日に当たっていたのかと勝手に解釈しつつ、
ザーメンで満ちた膣内を更に掻き乱すように逸物をゆっくりと動かし始める。
先ほどまでのただただ性欲に支配されたケダモノのような動きから、人らしい女性を感じ上げさせるような女慣れした腰使いをし始めていく。
一度射精した事により、少しは媚薬の効果が薄まったようで人らしい性交の動きを見せていくか)
■ミヤビ > 「おっ♡ おっ♡」
そのままなされるがまま、何度も何度も犯されるミヤビ。
体力は徐々に消耗し、なされるがままに何度も中に出され、腹には一人、新しい命を宿ってしまっていた。
腹に数回、自分の欲望を吐き出せば、自分の状況がまずいとボブさんも気づくだろう。
そうしたら……
■ボブ > (一度射精するたびに徐々に男の頭の中に冷静な男の思考が戻ってくる…
…だが早い段階では媚薬の薬効が強く、肉欲に男の思考が奪われ、ただただ狐娘の胎内に精を吐き出しあげ続けていったが、
何度目かの射精をし、腰の動きを止め、息を整えている最中、男は自分がどれだけの事をやらかしたのか気付いて)
「わ…わりぃっ……すまない。 どうしてか、身体の欲望の方に頭が乗っ取られた様にシちまった」
(冷静さを何とか取り戻した男は謝りつつも、腰を引き、狐娘の膣内から逸物を抜き出していけば
どれだけの射精を繰り返したのだろうか、ポッカリと開いた狐娘の膣口から大量の白濁汁が零れだしてくる。
…それだけ射精をしたのにも係わらず、膣内から抜き出した男の逸物はまだ天を指すかのように上向き、
これから性交を始める段階といった感じに衰える様子をまったく見せていなかった。)
■ミヤビ > 「……いいんですよ。事故はしょうがないです」
優しいボブさんが、無理やりなんてするわけがない。そう信じていたミヤビは、謝られてそう答える。きっと何か、悪いものがついたのか、なんにしろボブさんの精ではないのだろう。三さん泣き叫んだ割には、そう答え、ボブはきっと意外だと思うだろう。
「謝る以外に、いうことがありませんか?」
そう、ちょっといたずらっぽく微笑むミヤビ。当然、言いたいことといえばもっとやりたい、だろう。それを言ったら仕方ないですね、と愛の言葉をねだりながら、結局体を許してくれるのだろう。
■ボブ > (無理やり襲い掛かってしまった事に関して謝罪の言葉を洩らしていく男、その男に対して許す様子を見せる狐娘。
その姿に男は思いっきり言葉で詰られると思っていたのに、その覚悟の気持ちが弛んでいって)
「本当にすまないと思って……え?他に言う事…?」
(狐娘の言葉に何を言っているんだろうと戸惑いをみせていく男…
目の前の狐娘の視線が男の股間…いきり勃つ逸物へと向かっていて、悪戯っぽく笑みを浮かべているのを悟れば)
「今度は俺の意思で君を抱きたい……なんだかよく分からないものに支配された状態じゃなくって」
(狐娘の傍に寄り添うようにし、軽く狐娘の頬を手のひらで撫でながら話しかけ、ゆっくりと唇を奪おうとしていく)
■ミヤビ > 「いいですよ」
その答えとしてキスをし、そのまま体を許すミヤビ。
一杯、愛してくださいね。そういってボブに体を許す。
ゆっくり唇を奪われれば、巧みに奪い返し
そんな風に今度こそ愛しながら、二人で快感をむさぼるのであった。
■ボブ > (狐娘の事を欲しい…抱きたいと口に出していけば、
柔らかな笑みと共に了承の返事を返してくれて、その唇に自らの唇を重ねていく男。
そして今度はお互いの身体を触れ合い、感じさせ合い、二人で快感の高みへと上っていく共同作業をしあげていく。
どれだけの間、二人のあくなき快感への追及がなされたのだろうか……、
海から帰る二人の口からはくしゃみが何度も発せられていた……とか)
ご案内:「セレネルの海」からミヤビさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」からボブさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 赤い絨毯、シミひとつ無いテーブルクロス、そこに並べられた庶民では目にすることさえないであろう、贅を凝らした料理の数々。
BGMはとある楽団の生演奏で、本来はこの演奏一つ聞くだけでも、平民一か月分の稼ぎがぶっ飛ぶ。
貴族、豪商、王族――様々な意味で、"雲の上のお方々"が、それらを当然として、談笑に花を咲かせている。
内容は教養と示唆に富み、交わされる会話は有意義で、下々の茶飲み話とは会話のレベルからして段違い。
此処は、とある貴族所有の豪華客船。
選ばれた者のみが搭乗できる、正に船上の楽園――
「……はぁ」
そんな楽園で、男は一人溜め息をついた。
つきたくもなるってもんである。此処は船上の楽園、別名――違法取引市場なのだから。
彼等の交わす会話は、"教養と示唆"に富んでいるから解り難いが、要は隠語と比喩を使った密売の駆け引きなのである。
「ああ、嫌だ嫌だ。翻訳できるだけでも胃がキリキリするっての……」
麻薬、違法な奴隷売買、その他販売が禁止されている効果を持つマジックアイテム。
それらの売買を、船上という邪魔の入らない所で取引する。
それが、このパーティの裏の顔。
尤も、裏の顔だけあって、それを知らずにただのパーティだと思っている連中も、ちらほら居るようだが。
「まあ、でも仕事はしないとな……鼠が居るかは解らないが、居たら捕まえるのが猫の仕事だ」
男の仕事は、船員に紛れて、その中に紛れるスパイを摘発する事。
まあ、その他様々な理由でもめた場合のトラブル解消でもあるが、とにかくいざとなった時のトラブルシューターである。
酒を注いだり、料理を補充したりしつつ、さりげなく男は周囲の状況に気を配る。
■クレス・ローベルク > そもそも、男はこんな伏魔殿などに行きたくはなかった。
本来の仕事は、ただの"豪華客船で行われるパーティの護衛"だったのだ。
そんな仕事が何故闘技場から回ってきたのかは最初解らなかったが、しかし船に乗って三十分ほどで理解した。
――要は、剣闘士という名声仕事の人間が、権力者達に取っては扱いやすかっただけの事。
「(変な噂を流されると仕事が出来なくなるし、そもそも闘技場から回ってきた時点で、職場がそもそもグルですよ、と)」
船に乗った時点で、そもそも負け。
流石に闘技場運営全体が腐敗しているわけではないだろうが、お偉いさんの内誰か一人にでも睨まれれば、失職の危機はリアルなものになる。
そして、何も言わずともそこに考えが至る程度に賢しい剣闘士。正に自分が適任である。
「ああ、もう金要らないから帰らせてくれねえかな……くれねえだろうな……」
ジュースやカクテルが入ったグラスを、盆に乗せながら、そっと呟く。
万が一露見したら、自分もヤバイよなあ、と溜め息をつきながら。
ご案内:「セレネルの海」にエキドナさんが現れました。
■エキドナ > 華やかな船上パーティの裏側で行われている非合法取引。
そんな黒く淀んだ気配を漂わせる場に、この女の姿あり。
豊満なボディラインをくっきりと浮かび上がらせる、セクシーなドレスを着こんだ女は、どこかの金持ちの愛人とか、そこらへんにしか見えなかったかもしれない。
もちろん、顔を知っていれば富裕地区にあるセックスクラブのオーナーであることは容易に気付くことができるだろうが。
しかしこの女も今は立派なパーティの参加者であり、本日は奴隷の買い取りのために船へ訪れていたところ。
彼女に買われた奴隷はかなりまともな扱いをされるのだが、それはまた別の話、今は怪しい取引を行う下衆な客の一人に過ぎず。
「ンフフ、可愛い子手に入っちゃった~♥」
どこかの王族の娘だとかいう、上物の奴隷をかなりの額で手に入れたらしい女はほくほく顔で。
とりあえずの目的は達成できたため、後は適当に船旅を楽しむなり、他に面白いアイテムがあれば手に入れたりするなり、といったところ。
と、手に持っていたグラスが空になったため、給仕はどこかと視線を巡らせたところ、目についた一人の男。
スタッフ、にしてはガタイの良く見えるその男は、なんだかわかりやすいくらい、この状況に気乗りしていません、て感じのため息を漏らしていた。
そんな彼にほんのり興味を抱けば、褐色の豊かな谷間を見せつけるように近づきながら、声を掛けよう。
「お兄さん、お酒、もらえる?」
■クレス・ローベルク > 正直な話。最初は、彼女の存在を、そこまで気に留めては居なかった。
"客"ではあるが、それ以上ではない。確かに妖艶な見た目は目を引くが、逆に言えばそれだけ。
強いて言うなら人外らしき気配があるのが気に掛かるが、それだけでマークするには理由が薄い。
故に、あちらから話しかけられた時、特に男は何も考えずそちらを見て……
「おっ……」
でかい。おっぱいが。最初に思ったのはそんな事だった。
正直、こんな現場で心がささくれだっていたのもあり、精神的にも性的にも、少し元気が出てしまった。
尤も、今の時点ではわざとそうしているとは思っていないので、ラッキー程度にしか思っていない。
「はい。フロイライン。こちらを」
カクテルのグラスを、適度に恭しく、失礼でない程度の笑みで差し出す。
良く見れば不自然な筋肉の発達具合などを差し引けば、良くできた給仕として瑕疵のない応対であるが――
■エキドナ > 彼の思考は尤も。
パーティ会場にいる女たちもまた、目の前の女に負けず劣らずな見目麗しさや、ボディラインを見せつけている。
パーティは多くの金持ちたちにとっての商売の場であると同時に、連れ添う妻や愛人、娘といった女を見せびらかす…
そういった側面もまた含まれていたりするもの。
まぁ、この女を誘い連れてきた金持ちの男は、とっくに部屋のベッドで失神しているのだろうけど。
「ンフ、ご丁寧にありがとー」
声を掛けられれば先ほどまでの暗い表情から一変して、きちんと給仕として応対してみせる男。
その露骨な視線も受けてにんまりと笑う女は、見た目の割りにはずいぶんチャラい様子。
グラスを受け取れば、両腕を寄せて谷間をより深く強調させてみようか。
「なーんかお兄さん、やるせない感じだよねぇ。
こゆとこ初めて?」
他の給仕は無機質なくらい真面目に仕事しているのがほとんどな中、彼だけは妙に人間臭い所作を見せていた。
だからというわけではないが、女が興味を示したのは本当。
彼の態度の理由を、率直なまでにまっすぐ聞いてみよう。