2018/05/31 のログ
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
紅月/コウゲツ > ーーーざざん、ざざん…

うっかり溺れて数日ぶり、海の友人に無事な姿を見せようと再び入り江を訪れた紅鬼。
岩の上に正座で平謝りしている。

水面には、海の友人こと人魚。
3人は『もっと早く来い』だの『待ちくたびれた』だの、文句を言っている。
『まぁまぁ…』と一人がなだめようとしてくれてるのが救いである。

「いやぁ、ホント面目無い。
まさかテイムした海魔を喰いにデカイのが来るとは、さすがに想定外だったわ…」

もはや、苦笑するしかない。

紅月/コウゲツ > 『運が悪かったとは思うけれどね』『そうね、うん』『うん、珍しいわね』

あっ、そこ不運確定なんスか…
しょんぼりというか、ガックリというか…俯いて溜め息をつく。

「とにかく、そんな感じだったので…海底遺跡いく時は海出身の魔族さんに護衛頼む事にしました。
さすがに懲りたよ…溺れるってめっちゃ鼻痛いのね、ビックリしたわ」

ハハハ、と乾いた笑いを溢しつつ言って…溺れるという感覚がわからない人魚達は不思議そうに首を傾げている。

『まぁ、護衛がつくなら、ね?』『うんうん、少しは安心出来るかな』『ホントは、紅月みたいな子は海に入らない方がいいんだけどね』『そうねー』『仕方ないわよねー』

「…い、言われ放題。
あの~ぅ、紅も陸では、特に森山では闘えまするぞー?」

『そうかもしれないわね』『えぇ、陸ではね』『海ではダメダメだけどね』

「……………すみませんでした…」

女3人で姦しい。
乙女たちに舌戦で敵うわけがないのである。

紅月/コウゲツ > 『仕方ないから許してあげましょう』
クスクスと、人魚たちは笑う。
ようやっと弄るのに飽きてくれたらしい…正座から足を崩、す…あっ待って今触らないでああああああっ!

…妖精さんは、イタズラ好き、なのである。
砂浜に転がる私を残し、人魚たちはアッサリ帰ってゆく。

「…はーっ、やれやれ。
酷いめに遭ったよ本当に」

まるで漂着したかの如く砂浜に突っ伏したまま、ぼやいてみる。

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……なんだなんだ。洞窟があるって聞いたから来たのに」

その入り江に、ふらりと現れた男は当初から文句を口にした。
乗っていた小船を岸に止め、洞窟を見てため息一つ。

「外から見ただけでも分かる明らかな宝物の無さオーラ。
 がっかりだぜ……」

この地点に洞窟があると聞いた男はトレジャーハントに来たのだが。
現れた洞窟からはオーラを感じなかった。あるいはしっかりと探索をすれば何かしらの小物くらいは残ってるのかもしれないが。

「まぁ、噂になる程度には認知されている洞窟に宝なんて残ってるはずが無いか……ん?」

期待はずれだ、帰るか、とぼやきながら小船へと振り返ろうとすれば。
視界の端に人影のようなものが見えて。

「……おいおい漂流者か!? おーい! 大丈夫かー!?」

その人影らしき物へと声をかけながら近づいていく男。
もしも人間でなかったのならばそれはそれで安心。
人だったのならば、見つけてしまった以上助けねば気分が悪い、と。
男は器用に入り江の起伏を飛びながら駆ける。

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
紅月/コウゲツ > 「……、…ん、ぅ?
…えっ、声? なんだろ…?」

聞こえた声に、むくりと起き上がる。
場所が場所だけに、キョロキョロと周囲を見回す紅月は完全に油断しきってて…尖った耳も黒爪も、宝石質の角も出しっぱなし。
ひょっとしたら、いっそ洞窟よりも此方の方が御宝判定されるやもしれない。

「…あっ、人……
…えっ人? うわ、ちょ、なんでこんなトコに人間がいんの…?」

きょとーん…目をぱちくりさせて男の接近を波打ち際に座ったまま大人しく、首を傾げて眺めていようか。

セイン=ディバン > 砂浜に倒れている人影。もしも漂流者なら、急げば助けられるかもしれない。
そう思いながら走っていれば、相手がむくり、と起き上がったのが見え。

「っ!? ……なんだ、まだぜんぜん元気そうじゃねぇか……!」

その起き上がる様子や、周りを見る様子から心配など無用であったか? と思いつつ。
それでも声をかけてしまったから、一応近づく男。
だがその姿がハッキリ見えるほどの距離になれば。

「……? キミ……その姿……。
 あぁいや、それはまずいいか。大丈夫か?
 なんでこんな所で倒れてたんだ?」

明らかに、ヒトならざる者であると見えるその姿。
一瞬息を呑む男だったが、頭を振り、その疑問などを排除して相手に声をかける。
砂が付いちゃうぞ、と言いつつ手を伸ばし、相手を立ち上がらせようとする男。
そこには、恐怖も畏怖も嫌悪も無い。ただ、目の前の相手を心配する色だけが瞳に浮かんでいた。

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
紅月/コウゲツ > その紳士はぱっと見、己より歳上で…おそらく、三十路はいっていそうな。
……すがた…姿?

「…あっ、やば……っえ?
…あぁ、えーと、ハイ…大丈夫、ありがとうございます。
何で、と、言われましても……その、先程まで人魚のお姉様方に生足もみもみされまくるというセクハラ受けてまして…?」

何だか一瞬ギョッとした男…が、すっかり近付いてから色々出しっぱなしだと気付いた紅鬼。
けれども男の瞳の奥に害意が見えなければ、きょとりと不思議そうに首を傾げながら手を借り立ち上がる。

案の定砂を付けたまま、正直に先程まで起こっていた事を話すも…なんとまぁ突拍子もない。
とりあえず男から見える範囲では、無造作に転がった黒いロングブーツと女の編みタイツに包まれた生足、ひょっとしたら砂浜にエメラルドグリーンの澄んだ鱗を見付けるかもしれない。

「…えぇと、あの~私一応角とか生えちゃってるのですが。
怖いとか角もいでやれとか、拾って売り払ってやろうとかって…や、こんなトコ転がってた時点で怖いはないな、うん」

言ってて一人納得してしまったのか、困ったように苦笑しつつ。

セイン=ディバン > 「ふむ。ケガとかはなさそうだな? 意識もハッキリしてるみたいだし。
 ……人魚に、か。あいつら、イタズラ好きな個体とそうでない個体の差が激しいからな」

相手が立ち上がるを見れば、男はうんうん、と頷き。心配は要らないな? と確認する。
そうして相手の説明聞けば、苦笑しつつもその言葉を信じる。
なにせこの世界で様々な種族を見てきて、触れてきた。人魚と親しい、くらいでは別段驚きやしない。

「……あぁ、生えてるな。綺麗なツノが。
 ……うん? 恐がってほしかったり、ツノをもいで欲しいのか?」

相手の恐る恐るという様子の言葉に、男は率直に尋ね返す。
人間でないのは明らかだが、だからと言って男は萎縮などしていない。

「キミみたいな可愛い子をいじめる趣味は無い。だから、ツノももがない。
 まぁ、キミがいじめて欲しいならいじめるけど……。
 どうせいじめるなら、ベッドの上、ってのがオレの信条でね」

相手の物であろう。ブーツを拾い、相手に差し出しながら笑う男。
見える生足は、美しくもなまめかしく。
男の鼻の下、若干伸びる。

紅月/コウゲツ > 「あ、ハイ、そりゃあもう今は全く…、信じるんだ、人魚。
……あぁ、いや…うん、お兄さんとは普通に仲良くなれそうだねぇ」

ベッドの上とか聞こえたけれど、どうせ冗談だろうとクスクス笑ってはブーツを受け取る…この国において、踵がガーネットで補強されたブーツを普通に持ち逃げせず拾って渡してくるような人間なら、きっと大丈夫。

「…ありがとう。
私はコウゲツ、東の果てにては紅の月と書きまする。
うっかりこの地に来ちゃったので、冒険者をやっておりまする。
お兄さんは?」

足に注がれる視線に首を傾げつつ、簡単に自己紹介。
とりあえず名前をきいてみる。

セイン=ディバン > 「そりゃあ信じるさ。少なくとも、妖怪、謎の生命体、吸血鬼は見たことあるし。
 更に言えば俺の妻は魔王だ。人魚くらいどうってこたねぇだろ」

見たことはねぇけどな、と笑いつつ。相手にブーツを渡し。

「仲良く、か。そりゃあいい。仲が良いことにこしたことはねぇからな。
 へぇ……綺麗な名前だな。オレはセイン。セイン=ディバンだ。
 同じく冒険者。この国の生まれだけど、身分は捨てた。
 今はただの、冒険者のセイン、さ」

相手の自己紹介に、男も名を名乗り。そうしたかと思えば、相手の右手を手に取り、その甲へと軽く口づけする。

「東の果ての国の存在にあうのは初めてかな。
 よろしく、美しい紅のお月様」

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」から紅月/コウゲツさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海/小さな入江」に紅月/コウゲツさんが現れました。
紅月/コウゲツ > あっ、この人間本当に大丈夫なヤツだ。
声色も空気もまったくブレなければ淀まない。
じっと見詰めるように見ていた目を細め、嫁が魔王と聞けばクスクスと笑う。

「そりゃあまた…うん、それじゃあ今日また希少種記録が増えるよ、私は鬼神と精霊の混血だもの。
しかも最近来たばかりのマレビト…異界の者だしさ」

ふわりと笑んで、今度こそ正しく自己紹介を。

「せいん、セインか…うん!宜しく、セイン!
…って、わっ、う、うう美しいって…っ!
西の人って、どうしてこう…!!」

楽しげな笑顔を浮かべていた女は、手をとられ口付けられれば面白い程にアワアワと慌て出すだろう。
ボッ、と、頬を染めて…受け取ったブーツをポロリと取り落とし、口許を隠して余所見をしつつに。

セイン=ディバン > 微笑みながら言う相手の言葉に、男は目を見開く。
さすがにその言葉はスルーできなかったらしい。

「鬼神……詳しくは知らないが、要するに超越者級の鬼、デーモンってことか?
 それに精霊との混血で、異界の存在? こりゃあとんでもない出会いだな」

さすがにそんな存在とは初めて出会った、と。目を丸くしながら正直に驚きを伝える男。
そうして、男は相手の手の甲に口付けしたわけだが。

「ははは、よろしく。随分ウブな反応だな?
 もしかして、コウゲツちゃんはまだ西の暮らしに慣れてないのか?
 こっちの国のやつらは、ナンパなやつだとコレくらい朝飯前だぞ?」

慣れておかないと、疲れるだけだぜ、といいながらブーツを再度拾い、今度は砂浜に立てる男。
そのまま口の部分を広げれば相手を見上げ。

「ほら、固定しておいてやるから履いちゃいなよ。
 それとも……オレのキスにめろめろになっちゃった?」

くすくすと、意地悪く笑いながらそう言う男。
今は相手の反応をうかがっている最中。もしもいけそうなら……。
そう、手が出せそうだと思えば、すぐにでも手を出すだろう。この男はそういう男だ。

紅月/コウゲツ > 「うん、大体合ってる…かな?
家系的には邪神から土地神になったモノ、だけど…こっちで初めてよ、オーガと混同しなかった人。
母が大地の精、ばあ様が業火の精だけど…やっぱり人喰いの血が入っちゃうとね、デーモン側かな」

気を許すと決めた以上、全く隠す気がないらしい…とんでもない単語がポロポロ出てくる。

さてその後、すっかり湯気が出そうな紅月は、というと。

「見聞広める為に国を出たけど、近い文化圏から攻めてたからなー。
…あ、朝飯前、これが朝飯前……うぅ」

困惑、唖然…そんな表情でうーうー唸っていたかと思えば。
親切にもブーツを支えてくれる男の姿にあせあせと。

「ああっ、殿方にそんな…っいや、ありがとう、ございます。
…め、めろめろ、って!
んもう…か、からかわないで下さいましなぁ……」

此処は祖国ではない、もしかしたら本当にこれも普通なのかも…っ、普通って何だっけ。
…女の内心は、顔に出ている以上に大混乱である。
何だか恐縮してしまっては尖り耳もへにょりと下がり、恐る恐るブーツに右足をおさめて…次は左という所。

狙われてるとは露知らず、とりあえず無心でブーツをはこうとしている紅月。
毒牙にかけようと思えば、経験値から考えてもアッサリと手込めに出来てしまえそうではある。

セイン=ディバン > 「ん~。ちょい待ちちょい待ち。こっちの国的に考え直す。
 悪い神様だったのが、土地の守護神になって、ってことか?
 うん? あぁ、まぁ。勉強したから。オーガはそっちで言えば人食い鬼、っていう固有名詞になるだろ? 確か。
 単なる鬼とは、角があって人を襲うものにあらず。そも死者の魂のことである、だっけか?
 そういう意味なら、悪魔種とかのデーモンに近いだろうさ」

相手の言葉に、自身なりに学んだことを口にする男。その辺り、鬼、人食い鬼、鬼人、鬼神の区別というのはマグメールの人間にはぱっとは分かりにくいであろう。

「はははははは、じゃあ良い経験になったかな?
 もっと大胆なヤツだと、いきなりハグとか、口同士でのキスから挨拶するやつもいるぜぇ?」

相手の焦る姿は実に可愛らしく、そんなことを語って聞かせてしまう。
無論、そんなスケベな男はそうそう居もしないだろうが、いないわけでもないのは事実だ。

「殿方、だなんて。さすがに東の国の人は堅苦しいな?
 せっかくの綺麗な足、砂で汚すなんて俺が見ていられないだけさ。
 ははは、ごめんごめん。可愛い子はついついからかいたくなるんだ」

相手の言葉に、男は微笑みながらブーツを抑えている。
そうして、相手の困ったような様子に、男は内心計算をしているのだ。
これは、もう少し押して反応を見るべきか? と。
無事に相手がブーツを履いたのならば、男は相手の姿を見て、うん、と頷くだろう。

「さてさて、キミ、ここから帰る当てあるのか?
 一応俺は小船でここまで来たんだが……良ければ、乗っていく?」

くい、と親指で乗ってきた船を指差す男。
ここから陸地までは、入り江伝いに行けば小船でも移動は可能だが。
徒歩、および泳ぎでは少し疲れるかもしれない距離はある。
男はこの提案を交渉材料として、この可愛らしい女性に手を出す気なのだ。
なんと卑劣なことか。

紅月/コウゲツ > 「ん、そうそう。
土地の守護…私の家系は豊かな山と里を守っててね?
住んでもいいし実りの加護もあげるけど、たまにご飯頂戴ね、って。
うんうん、そんな感じ…死者の魂の中でも『よくないモノ』をメインに鬼と呼ばれやすいかな…普通見えないモノだから、隠れると書いて隠(オヌ)とも言う。
…ちゃんと僧侶を守ったり神殿の警護してるイイコもいるのにねぇ。
紅も守り手側…この国でも協力者から血を貰うか、極悪人しか喰ってないよ」

男の言葉に、付け足す形でイメージに肉付けしていく。

「だ、抱き締めるくらいならまだ、ギリギリ許せるけど…夫婦でもないのに接吻が挨拶とか、わけわかんない」

ブンブンと首を振って混乱を隠しもしない。
気を付けよう、という呟きすらしてすっかり信じてしまっている。

「い、色男はこれだから…否、紅が慣れぬのがいかんのか?
うぅ、ホントにわかんないこの国…奔放すぎる」

無事にブーツを履き終え、小舟へ誘われれば首を傾げる。

「うん、人間基準だと道じゃないけどね。
そこらの岩を跳んで来るか、天然洞を…って、お船乗せてくれるの!?
わぁあ嬉しい…!乗るっ!」

子供のように瞳をキラキラと輝かせて男を見る紅鬼。
悪い大人の心算に気付く様子は微塵もない。

セイン=ディバン > 「へぇ……そりゃあいいなぁ。オレの生まれた……クソみてぇな、捨て去った故郷は……まぁ、寒村だった。
 土地も、人も、心も。貧しかった。……ま、今じゃもう関係ねぇけどな。
 ……ふむふむ。勉強になるなぁ。……うん?
 極悪人を喰うのはともかく、血を貰う? 吸血鬼みたいにか?」

相手の言葉に、男はよみがえった過去を再度頭から追い出し、勉強モードに入る。
そこで、気になった点をついつい尋ねてしまう。知的好奇心は強いタイプなのだ。

「はは、そういうのもいる、ってことさ。なにもそれがスタンダードじゃない」

頭を振る相手に、男は苦笑を隠さない。実際、そういう大胆な触れ合いをする人間は……大抵は痛い目を見る。例外なく、だ。

「色男? 誰が? 俺が? カハハハハハハハハハッ!
 そいつぁ面白い冗談だ! オレみたいなオッサンを捕まえて色男、か!
 う~ん……奔放、っていうか。今この国は色々と問題が多くてな。
 その影響で、ちっと欲望に素直すぎるやつが多いのは確かだ」

色男とは、珍しい形容だな、と。男は声上げて笑ってしまう。
そんなこと、そうそう言われたことはない。
男は相手の呟きに、まるで説明のように言うが……欲望に素直すぎるのはこの男もだ。

「へぇ、すごいな。そんなに身体能力が高いのか。
 まぁ、借りただけの情けない船だけど。人二人を運ぶくらいならできるだろう。
 そうかそうか、乗るか。じゃあ……ここで交渉だ。
 タダで乗せてあげるわけにはいかない。お互い冒険者、報酬は必要、だろ?」

提案に乗る相手に対し、男は指を突きつけて笑いながら言う。
先に代価を要求しない辺り、随分卑劣さが板についている。

紅月/コウゲツ > 「寒村かぁ…それじゃあセイン、凄く頑張ったんだね。
そういうのは故郷にもあったけど…ふふっ、口減らしに捨てられた子しょっちゅう拾って持ち帰っては父上に叱られてたなぁ、懐かしい。
……ん?…うんそう、血をわけて貰う。
紅は鬼の血が薄まってる分、定期的に餓えを防ぐくらいでも生きるくらいなら何とかやってけるんだ。
吸生とか戦場で血を浴びて来るんでもイケるけど…そっちは物騒だから、直接頼んで分けてもらってるの」

何とも言えない表情のセインに、穏やかな目を向ける…何であれ努力する人間は好ましい。
紅月は家系と種族が物騒なだけで、当人あくまで平和主義…妥協案がそれという事らしい。
よく学ぶ人間も好ましい…問われれば嬉々として、隠すことなく答えていく。

「な、なぁんだ…脅かさないでよ心臓に悪い……
普段男の姿をとってるんだけど、今訂正してくれなかったらもう絶体町では女にならない所だったよ」

胸に手をあててホッと一安心。

「…へ? 冗談…じゃ、なかったんだけど、な?
ん…国に、問題。
……ねぇセイン、ずっと不思議だった事があるんだけどさ…たとえば、国に忠誠を誓ってそうな人や、敬虔な信徒の前では訊けないハナシ。
…きいてみて、いいかなぁ?」

何だか爆笑されてしまった…うぅん、いぶし銀というか、年月を重ねたからこそ出る色気ってあると思うんだけど。
このお兄さんは、そうは思わぬらしい。
男の、この国の説明を聞き…ちょっとだけ、チャンスな気がした。
運が良ければ前々から不思議だった事への鍵が、聞けるやも。

「ふふっ、健脚も自慢だけど…純粋に怪力でもあるよ?
うん乗る!
ん…交渉?報酬…金子のこと?
それとも宝石?なにかの素材って意味なら、紅の髪はレアっちゃレアかな。
後は…加護を与えるとか、道具に能力を付加するとか?」

交渉を言い渡されれば、きょとりと。
ん~…と、しばし考えて、報酬になりそうなものを挙げていく。

セイン=ディバン > 「別に……必死で逃げ出して、自分じゃない何かになろうとしただけさ。
 ははは、優しいんだな? 人助けをするなんて。
 ……ふむ。なるほどな。だが、普通の食事はできるのか?
 その、普通の肉や野菜、魚だけで生活することは?」

この話は辞めよう、とばかりに。男は苦笑しながら手を振る。
そのまま、ついつい質問を重ねてしまう男。相手が悪意の無い存在だからこそ。
知りたい。もっと深く知って……自分の夢への糧にしたいと思ったのだ。

「へぇ? 男の姿にもなれるのか?
 そいつはすごいな! 戦闘能力も変化する?」

更に相手が漏らした一言をしっかりと聞けば、更に質問攻め。
さすがに辟易されるのではないだろうか?

「冗談じゃないなら、嬉しいね。光栄だ。
 キミみたいにオリエンタルな魅力持つ美人に色男と言われるとはな。
 ……ふむ? そりゃあ構わないけど。そうだなぁ……」

相手がどうやら本気だったとしれば、男は少し照れるようにしながら笑うが。
相手から尋ねられれば、男は考え込むようなそぶりを見せるが。
そこで、何か思いついたかのように、相手にニカッ、と笑顔を見せる。

「怪力も、か。そりゃあ羨ましいなぁ。
 ……魅力的な提案だが。金には困ってない。
 キミの美しい髪を売り飛ばすなんて冗談じゃない。そういうのは嫌いだ。
 マジックアイテムは本当に魅力的だが……それより欲しいものがある。
 ……コウゲツちゃん。オレと一発セックスしないか?」

そもそもこの場所から余裕で帰れる相手に、船に乗せるということだけで交渉するのはムリがある。
なので男はそう提案してから、ずい、と顔を近づけて小声で言う。
もしも抱かれてくれたら、君の欲しい情報をなんでもあげよう、と。

紅月/コウゲツ > 「単に子供好きなだけだよ、お陰で大所帯…何人子育てしたかもう覚えてないやぁ。
ん~…普通の食事も排泄もすれば、自分でスイーツ作ったり、何なら魔獣もシチューとか香草焼きとかにするし。
…普通の、だけ……そういうのは、種族によると思うけど。
私は…まさにソレしたくて、ちょっと頑張りすぎちゃってさ……何度か生死の境をお散歩したの。
ホント、地精霊の血のお陰で大地から生命力を吸って…首の皮一枚だったわよ」

相手が少し苦しげに見えれば、それ以上触れず。
質問が来ればやはり嬉々と…答えたかったのだが、もう困ったように笑うしかなくて。
「なんならセイン、オヤツくれる?」なんて冗談を言ってみたり。

「ふふっ、男女のそれは戦闘力据え置きね、体の使い心地は少し違うけど…戦闘力で言うなら、性別じゃなく封具の方。
…セインって生物学者か異形マニアだったりする?すっごい掘るねぇ?
面白いからいいけどさー?」

しゃらりと腕を前に出すとブレスレットを見せて。
クスクスと、こんなに興味を持たれるなんて不思議…思わず学者かと訊いてみる。

「…セインだってそうやって私をおだてるくせに。
うん、ん…んんっ?…な、なぁああっ!?
せ、セッ…その、なんで報酬が、行為をする事に?
情報は欲しい、けど……紅の体如きに、そっそんなに、欲しがられるような価値があるとは…っ」

思わず自分の身体を抱いて。
恥ずかしさから耳の先まで赤くなりつつに。

セイン=ディバン > 「あや。そうなのか。じゃあ育児に関しちゃオレより先輩だ。
 あぁ、オレも魔物とかを料理にするのは得意だが……スイーツか。
 作ったことないなぁ……今度挑戦してみようかな。
 ふむ……完全無欠の存在、ってわけじゃないのか」

相手の説明に、ふむふむ、と頷きながらそれを記憶する男。
人間は勿論だが、たとえ超越者などでも、この世界に生きる場合はルールに縛られるのは珍しくもないのだ。
そこでオヤツをくれるか、なんて言われれば。男は苦笑し。

「あぁ、いいぜ? キャンディでいいかな?
 なるほどなぁ……フ~、グ? なんだいそれは?
 あ~、いや。その、まぁなんていうか。
 人類と、亜人とかが共存できる世界を目指してるんでね。つい……」

転送呪文で、自宅から包みに入った飴を取り出し、相手に差し出す男。
重ね重ねの質問に答えてくれる相手に感謝しつつも、逆に問われれば。
恥ずかしそうにしながら、男は自分の夢を語った。

「おだてちゃいないさ。俺は女性に対してお世辞なんて言わないからな。
 ……ふん? なんで、と来たか。
 そりゃあ簡単。俺がキミとそういうことをしたいんだ。
 キミの魅力には、それだけの価値がある。どうだい?」

提案に対し、凄まじい反応を返す相手に、男はくすくすと笑うものの、次の瞬間には表情を引き締め。
真っ直ぐ、正直な気持ちを伝える。
当然、相手が拒めば無理強いはしないつもりではあるが。

紅月/コウゲツ > 「ふふっ、育児始めに年齢は関係ないものねぇ?
土地神っていう生き物として考えるなら、領域から出なければ完全無欠かもね…けど、領域の外は他人のお宅だからね、暴れちゃダメよね」

世界が違えばルールも違う…他所で生きるなら他所のルールに縛られる。
無理を通せば世界が歪むのだから、常識や良心があれば誰も無茶はしない…はず。

「…ぷっ!やぁねぇオヤツってそっちじゃないわよ、血のこと!いや飴くん貰うけどっ!
食べる?紅茶のスコーンで良ければ今朝焼いたのあるぞー?」

虚空に手を突っ込んで、歪みの中から密閉容器を取り出す…中にはミニサイズのスコーンがコロコロと。
キャンディと交換こと言わんばかり、男の掌に容器ごと置いて。

「封具は…分かりやすく言うなら枷かしら。
能力低下の呪を練りにねってブッ込んである封印アイテムと思ってくれれば。
私のは自分の手作りだけど…これがあれば、暴走のリスクは減るからね」

全くの初耳といったような顔をした男に、ブレスレットの説明を。
次いで、男の夢を聞けば、嬉しげに笑い。

「……、…そっか、そっかぁ…ふふっ!
…大丈夫、きっといつか叶うよ。
だって…私はきっと、貴方が作りたい世界から来たんだもの」

クスクス、ふふっ。
もしもこのマグメールに故郷みたいな場所ができたら…そんなの、嬉しくて嬉しくて仕方ない。
こういうヤツが出てくるから…人間というのが大好きなんだ、私は。

「…んー、そうさなぁ。
それじゃあ、国の事以外にも、もうひとつ…情報をくれるなら。
セインは何か情報通っぽいし、ね。
…後、できれば……そういう事、するなら、二人っきりのお部屋だと…嬉しい、な」

彼の夢を知ってしまえば、彼の人格を知ってしまえば…その理由が報酬、即ち礼であるなら強く断る理由もなく。
ぽつりぽつりとワガママを付け加えつつに。
それでも、やはり恥ずかしげに了承の意を示して。

セイン=ディバン > 「そうだな。それは確かに。
 ……なるほど。テリトリーってやつか。それもまた制限だよな」

相手の言葉に、逆の摂理を考える。結界のようなものだ。
自分が主導権を握る世界なら無敵ではあるが、その世界を外れれば、本来の性能に戻ってしまう。
それは、ある意味当たり前のことである。

「……あ、あぁ、そういう意味か……。そう、だな。
 あ、ぁ、いただきます……」

まさかそっちの意味だったか、と。勘違いを恥ずかしく思いながら男は容器を受け取る。中のスコーンをひょい、と一つ摘み食せば。
男は目を見開き、小さく、うまい、と呟いた。

「……なるほど。制御機能を持つリミッター、ってとこか。
 暴走のリスクを減らすってのは、大事だな」

相手の説明に男は更に大きく頷く。自ら枷をかける。そんな方法もあるのか、と。
男はうむむ、と唸っていたが。

「……うん? 何笑ってるのさ。
 ……。…………へぇ。そうか……。
 コウゲツ。キミの世界は……平和なんだな」

相手の笑顔に、思わず男も笑顔を返すが。その言葉の意味を読み解き、その笑顔はどこかさびしそうな物になった。
そんな世界を羨ましいと思い。そんな世界から外に出た相手のことを、深く考える。
なぜ、わざわざ、と。

「そりゃあ構わないけど。国のこと以外って、他に何が……?
 あぁ、まぁいいけどさ。……じゃあ。そうだな。
 船に乗って、近場の宿にでも行こうか?」

何か、重要で知りたいことでもあるのだろうか、と。
男は内心いぶかしみつつも、相手の条件提示を受け止め、了承に対して快諾を返した。
とにもかくにも。これで契約は成立だな、と笑いながら……。

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」からセイン=ディバンさんが去りました。
紅月/コウゲツ > 「そ、攻めるも守るも枠の中…誰もが曖昧な枠の中。
イキモノなんて、みんなそんなもんよ」

クスクス、笑いながら答えて。

「……、…んふ、自信作だもの。
次はクッキーでも焼いとくね!」

誉められれば得意気に。
次の予定まで考え始めて。

「ちょーっと生き苦しくはあるけどね…他の生物たちの生活見てれば、これはこれで妥当かなって。
…安全第一、私はず~っと眠っていたい」

全く妥協せずに生きるなんて、よっぽどじゃないと無理なのだ。
であれば、さっさと妥協した方が平和的。

「平和なりに問題はあるけどね。
ま、それ以上の細かいところは情報と交換ってことで」

意味深そうな、困ったような笑みを浮かべて。

「ふふっ、なーいしょ!
でもね…私はすっごい欲しい情報なんだ。
うん!ふふっ、お舟っお舟っ♪」

ふざけて笑ってみせるが、一瞬…瞳が真剣な色を帯びる。
けれどもすぐに笑顔に戻ってしまえば、大したことは読めぬだろう。

紅月がどんな事を問いかけたか…それを知るのは波間に揺れる小舟だけ。

ご案内:「セレネルの海/小さな入江」から紅月/コウゲツさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にシュルさんが現れました。
シュル > 6月の少し肌寒い日の海岸、音は少なく風の影響で波打つ海の水の音だけが聞こえる。
その砂浜に立つ一人の真っ白な女。砂の上では歩きにくそうなヒールのニーハイブーツ。
砂にそのかかとが埋まりそうだが、それも無く。不自然なぐらい自然に問題なく歩いている

沢山の水をたたえる場所というのは地底湖を見てきたが、続く陸地が見えない程大きい物は
彼女にとっては初めてであった。黒い眼が砂浜や歩いた先の自然、揺れている海を見ながら
ベルトのような細い布で構成される露出度の多い衣服に包まれる白い身体が
豊満さこそ無いがしなやかに柔らかく動く

「……」

歩く足が止まると、その場にしゃがみ込み、前後する昇っては消える波をただ眺めている

ご案内:「セレネルの海」に黒須さんが現れました。
黒須 > 「…ふん。まぁ、今日はこのぐらいで十分だな…。」

(リストを見るとまだ満足のいかないような顔をしながらも、折りたたんで服に仕舞う。その後、片手に持っている酒瓶の蓋を開けて、約半分ぐらい飲み干す。歩きながら飲む最中、目に入った海を見る。しばらく人と町だけであり、あまり自然物を見る機会がなかったため、少し見入ってしまった。)

「・・・あ?なんだ、ありゃ…?」

(海の近くにある肌が白く黒い布を着用している存在に気付き、気になりながらも酒を飲みながら近づいていく)

シュル > 波打ち際にしゃがみ込む女は、並が自らの近くまで寄って来れば
指先でそれに触れ、すぐに消えて行くと不思議そうに引いていく水を眺めていた。
それを繰り返している内に、人気を感じる。すぐに振り返るとキメの細かい髪が揺れ
真っ黒な目を持つ女の顔が見える

「…お酒の匂いがする?」

女の姿は袖のある服を着ているものの、胴体と局部を覆う布は少なく
足は太ももが殆どニーハイの黒に覆われている。
黒い服の素材は布か革、ラバー質の物に似ていて滑るような光沢をしている

「こんばんは?」

黒須 > 「…ああ、どうも…。」

(振り返った彼女の姿を見たが特に驚きもしなかった。何度か異質の存在を見た事あるため、衝撃は薄かった)

「こんなところで何してんだ…?ま、俺が気にすることじゃねぇかもしれねぇがな…。」

(シュルの隣へ移動すればドサリと大きな体を地面に落とす。酒を飲みながら横目でシュルの顔を見て、服を見る。いつもなら少々誘うようなことを言うが、今はそんなことを言わずに普通の体勢へとなる)

シュル > 「何をしてるか…」
女は首を傾げた。水を触っているだけであり、彼女自身感覚的に動いていただけなので
何が相手にとって正しい答えなのか少し迷った。
自分が目覚める前に良く会っていたいくつかの人種によく似た相手を見ながら

「コレは海なのかな?」
そういって何処までも続く海を指さす

黒須 > 「…?ああ、そうだな…これは海ってやつだ…。」

(酒瓶を持った手の人差し指を伸ばし、シュルが指さす海を同じく指す。当たり前の様に言い、少し違和感を感じれば片眉を上げるが、この体系の大きさでも無知な存在は居る。ならば、教えるのが普通っというものだと)

シュル > 「そうかー…ちゃんと着いたのかー」

また膝を抱えてしゃがみ込んでいる。再びじっと海を眺めていた。
24時間近くかけて貧民街からスタートでうろついていて、この時間でやっとたどり着いた場所
一人で勝手に感慨深くなっているようで、口をぐっと閉じて静かに頷いていた

「お兄さんも海を探してた?」

黒須 > 「着いた…?…海は初めてみたいだな…?」

(シュルの言葉と熱心に見るその姿を横目で見ればまるわかり。この少女(女性?)は海を探していたのだろうと)

「…ああ、そうだ。ちょっと…何かあると思ってきた次第だ…結果的には…なんだか、不思議な人を見つけたがな…。」

(本当は帰り道たまたま見つけただけなのだが、ちょっと嘘をつきたいと思い、探していたという。その後、シュルに軽く顔を向ける。狼同様の頭、長い口にふさふさの毛、ギラリとした目のある正しく人狼の姿である)

シュル > 「似た奴は見た、向こう側に、陸が会ったけど、沢山水があった」

再び波が寄ってくると指で水を撫で、潤った指先を見ながら
相手もソレを探していたと聞くと、驚いたようにぱっと男性を見た。その表情がまた
子供どころか赤ん坊の驚く顏に似ていた。

「なんとっ…やっぱり丸一日かけて探すものなんだ…」
丸一日かけていたのは恐らく彼女だけだった

黒須 > 「…そんな顔すんな。たまには汚れてねぇもんを見てぇっと思っただけだからな…。」

(赤ん坊の様に驚く顔を見ては顔色変えずに言う。いつも仕事で怒声と批判、そして欲塗れの生活であったため、少々似合わないようなことを呟く。)

「丸一日だぁ?んなもん、近くのやつに聞けばいいだろうが…。」

シュル > 「よごれてる…イリシッドみたいな?」
良く分からない単語を投げかけた。何かの種族名のようだったが
続く相手の言葉には硬直して、呆けた顏でながめていた。

「きけばいい……聞いたんだけどな」
ココにたどり着くまでに4,5人ぐらいにココまでの道を聞いたのを思い出しながら
首をかしげる

黒須 > 「イリシッド…?んなだそりゃ?あぁ…待て。何かの昔の歴史に関係するなら、パスだ…。そう言うのには興味がない。
ただ…言うなら、そうだな…。悪人みたいな者だ。」

(何か昔の物の話であるなら、正直に言って興味が無いとはっきり言い、酒瓶にある酒をきっちりと全部飲む)

「…わからなかったってか?…まぁ、なんだ…?見つかって良かったな?」

(聞いてもわからなかったと言うだろうと勝手に思い、とりあえずここに来れた事を褒める様に言い、自分の頬を掻く)

シュル > 「悪人?…じゃぁイリシッドだ」
一人で納得したようだった。彼女自身の記憶の中で勝手ながらまとめ上げたようである

「うん、また来る事にする。場所は覚えたから」
スルっとしなやかな挙動で女は立ち上がると踵を返して

「ねぎらってくれて有難うお兄さん、名前はあるの?」
急にそう聞いてきた

黒須 > 「…なるほどな。イリシッド…悪人…。よし、覚えた…。」

(長い歴史の物ではなく、言葉的なことだとわかり、一応自分も学ぶ)

「そうか…。ま、もしかしたら…その時は俺も居るかもしれないな…。
俺か…?…狼(ロウ)だ…お前は?」

(立ち上がるシュルを見ては名前を返す、もう帰るのかと思うと、少し物足りない気を覚える)

シュル > 「ロー」
間延びした口調で復唱した。それでもかみしめるように頷きながら
パッと明るく、少女のような純粋な笑顔で返す

「教えてくれてありがとうっ、ボクはシュルだよ。覚えていてね」
ポンポンと自分の下腹部を撫でながら美しい造形に反して素朴な可愛らしさのような物を
見せながら

「どうしたの?」
そう首をかしげると、蹲踞座りの様にして足を開いてしゃがみ込み、相手をのぞき込む

黒須 > 「…ロ…いや、ローで良い。
シュルか…よろしくな?」

(純粋な笑顔を見ると、ただの少女だと思い、心中で少し微笑んでいる)

「いや…。情けない話…このまま、帰るなら俺は一人で海を見ながら酒を飲むつもりだったが…。正直、寂しいっと思っただけだ」

(片足の膝を上げる様に足を畳み、自分の膝に手を乗っけて海を眺める)

「…それとよ。なんつぅ恰好してんだ?んな恰好したら…欲情して襲っちまうぞ?」

(蹲踞座りをするシュルを見るが、服の薄さから見て完全に痴女。そういい、冗談半分本気半分の気持ちで言う)

シュル > 殆ど一本の布で股間を覆っている布は割れ目以外の殆どの部位
鼠径部を含めた体のパーツを生肌で晒している。

「でもボクはずっとこの恰好だったよ、この恰好でいるとどうなるのかっていう意味も分かるよ」
言うとまた立ち上がり

「寂しいんだね、またこの場所でボクは歩いてるから、だったらその時は構ってくれる?」
言うと女は自分の下腹部を滑らかな指先で撫でていた

黒須 > 「…ああ、クッソ…。」

(自分の頭をガシガシと掻くと立ち上がり、シュルの肩を大きな両手でがっしりと掴む)

「…わりぃが、欲情しちまった…。慰めてくれぇか?」

(真正面にシュルの顔を見れば正直に自分のしたいことを言う。このまま返すのは勿体ないと思い、一夜抱いてから返したいと思ったのである)

シュル > 「ん…っ」
肩を掴まれると、正直に答えてくれる相手に少し頬を桃色に染めつつ
自分の知っている事とその姿に反して処女のようなあどけない笑顔を向ける。

「【使ってくれる】の?ボクの事」
肩を掴まれたまま尻を突き出すように腰をかがめて、左右にくねらせた

黒須 > 「ああ…。わりぃが、壊してしまうかもしれねぇな…?」

(少し苦笑いに近い外道な笑みを浮かべる。シュルをお姫様抱っこをして誰も居ないと思われる岩陰へと共に行く)

ご案内:「セレネルの海」からシュルさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」から黒須さんが去りました。