2017/06/26 のログ
レフェーリア > ほんの少しだけ張り切り過ぎちゃったのだから、たまにはどうか、と。
日を追うごとに成長している我が子はきっと強いだろうと思う中、船の上で揺られている。

甲板の上は穏やかな潮風が吹き、雄大な海の光景が広がっているのは掛け値無しに美しい。

「凄い……」

光景に浸りながら進んで行く船の上、淑やかに辺りを照らしている月を見上げ、それでも気になるのは家の事と、
いまだに彼女の身体の中には、精気が過剰に残っていて、感覚も鋭敏になっている。
自分でどうにかしようにも、胸元から滲む母乳を絞るだけでも声が溢れるかもしれない程の状況。

誰かに頼もうか、自分一人で処理するべきか。考えながら彼女は、広大に続く海を眺めている。

レフェーリア > 月明かりが沈んで陽光が登り始めた頃には、甲板の上には彼女の姿は消えていた。
ご案内:「セレネルの海/船上」からレフェーリアさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にカナンさんが現れました。
カナン > 砂地に足が沈む頃、ポイポイと靴を放り投げる。
暗がりでまた拾えるか等は知ったことでは無い。
尖った硝子が埋まりでもしていたら人知れず大惨事になっていたかもしれないが、荒波に削れて角を丸められた海硝子が時々ざりざりと擦る位。

点々と足音を残して波打ち際に近づく程、街灯りは遠く塗り潰された黒が深まる。潮の匂いも。ひく、と鼻を鳴らした。

カナン > 足先に触れる海水は案外生温い。引き潮に砂も逃げて、己の足型だけ浮かび上がるように取り残される。人の気配も獣の気配も潮に紛れたか感じられず。

徐に衣服を取り去り、一糸纏わぬ姿にベルトとナイフ、と言うヘンタイ染みた様相で海に入って行く。いきなり深くなるところがあって、頭から海水を被った。盛大に水飛沫が上がる

「…しぬ!」

取り敢えずもがいて波間に頭を出した。見上げる空は真っ黒で、上か下か分からなくなる。

カナン > くらりと視界が逆さまになりそうな錯覚に撒かれる。
後ろ頭を水面に付けて、背泳ぎ染みて浮かび上がる。
穏やかに収まりかけている波間をゆらゆらと漂う。―――はたから見たら漂着しかけている恐怖の、かもしれないが。案外心地よい

「ここまで濡れるつもりは……。あってよかった発火系」

カナン > ざぶりと被さってきた波に揉まれてはまた浮き上がる。その内岸からどんどん離れて、大分流されてから危機に気が付き―――後は必死の生還劇だった。
ご案内:「セレネルの海」からカナンさんが去りました。