2017/06/24 のログ
ご案内:「セレネルの海」にカインさんが現れました。
カイン > 王都からほど近い海岸線。その中でも岩場だらけの一角に陣取って、
釣り糸を垂らしている男の姿があった。
ある意味風光明媚とすら言える環境ではあるものの、それなりに危険が伴う場所という事もあってか、男の他に人気はない。
なんともうら寂しい状況の中を頬杖をついた格好で海面を眺める様子は随分とくたびれているかの様。

「…釣れねえな。毎度思うんだが釣り人とか言う連中は、よくもまあこんなことをずっとやれるもんだな。
 あんまりに変化なさすぎて、毎日とか俺なら途中で確実に眠くなりそうだ」

暫くやってみて根本的に向いてないということを確信しながらも、
特にやることが他にないので竿を揺らす。が、当然反応はない。

カイン > 「魔物の討伐といっても、水中に逃げ込まれちゃお手上げだしねえ」

要するにこの近辺を本当に風光明媚なだけの場所にするよう、
魔物を間引く依頼の最中なのだが陸に上がってきてた魔物をあまりに蹴散らしすぎた結果、
抵抗する気の無くなった魔物たちに我先にと水の中に逃げられたのだ。
一応依頼は達成しているしそうそうこの辺には近づかないだろうが、完遂とはいい難いのもまた事実。
ひょっこり取り逃がした連中が戻ってきてくれることを期待して糸を垂らしているものの、数時間当然のように音沙汰なしである。

「…お?何かひっかか、った…?って靴かよ」

しかしふっと何か引っ張られるような感覚を覚えて竿を上げてみれば釣り針
の先に古い靴らしきものがくっついているのを目にし、明らかに落胆した様子で肩を落とす。
誰かが落としたものかあるいは犠牲者の遺留品か。どちらにせよあまり縁起の良さそうではないそれを針から外して後ろに放り投げ。

カイン > 「――これ以上は無駄、か。仕方がない、そろそろ戻るかね。今度来る時は、
水中を何とかできる魔法の使い手なり道具なりを用意してくるか」

正直な話その手合いの小手先の技は得意とはいいがたい。
釣竿を片づけながらもうちょっと効率よく片づける事を心に誓いつつ、
海岸線を後にしてゆくのだった。

ご案内:「セレネルの海」からカインさんが去りました。