2015/10/16 のログ
ご案内:「セレネルの海」にイーリスさんが現れました。
イーリス > (月のない夜空に瞬く星明かりが、波に揺れる水面におちて、きらきらときらめく夜の海。今宵の海は驚くほど凪いでいる。その海を進む2艘の船。一艘は、漆黒の塗装がそうだからか、それとも灯りを一切灯していないからか、闇夜に溶け込んだかのように、僅かに影を落とす船。畳まれた帆の傍にはためく旗が海賊船だと示している。一方、その前方、ダイラスの港に近い位置から沖へと向かう船は、煌々と眩しい灯りをともしている)………そうか、あの船は王都へ向かう客船か。(漆黒の、海賊船と思しき船の甲板前方に立つ人物は、報告に来た男の言葉に満足げに口端を上げて頷き)ならば、上物も積んであるだろう。…このまま制圧する。抜かるな。(涼やかな声にてそう発すれば、報告に来た男は威勢よく返事をして答え、そのまま甲板を走り、船内へと向かうのが見えた。今宵の獲物を見つけたとなれば、一気に速力が上がり、甲板を走る風も強まって)
ご案内:「セレネルの海」からイーリスさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にイーリスさんが現れました。
イーリス > (ざ、と白波を立てて海を渡る船が、客船へと近づくのに、さほど時間はかからない。マストに広げられた帆は、夜闇を映し出したように漆黒であり、凪いだ海とはいえ、推進力を増すために風を精一杯受けて膨らんでいる。前方の客船の形が、星明りの中でもはっきり見えた頃、すでに海賊船の甲板には武器を持つ男たちの姿が)いいか、男は殺して構わん。女は好きにしろ。だが殺すな。陸に上がった後、儲ける方法があるからな。(そういい終わるかどうか、というとき、どぉん、と響く轟音。船体が揺れたかと思うと、客船へと体当たりをするかのように接し、実に慣れた手際にて客船へと乗り込んでいく男たち。その様を甲板の上で平然とした表情で眺めていれば、すぐに客船から上がる悲鳴と怒号、そして僅かに遅れて剣戟の音が響き渡る)……さて、何が出てくるか。(傭兵や騎士でも乗り込んでいるか、それとも平和裏に…と言っても血は流れるが…制圧できるか、見定めるかのように視線は客船の甲板を眺めており)
イーリス > (船同士が切迫して時にぶつかり、時に軋む音が聞こえるが、それも客船側から響く悲鳴と怒号によって掻き消され。よほどの混乱が生じていることが伝わるが、表情一つ変わらずに甲板で佇んでいたが)頃合いか。(剣戟の音だけが、いつの間にか聞こえなくなっている。となれば、すでに抵抗する者が沈黙したことを示していて。このままいけば、いつものように悲鳴と嬌声とが聞こえるのは時間の問題。万事手筈通りと言うべきか、手練れの部下たちの手際の良さに、満足げに目を細めて口許が弧を描く。そして悠然と客船へと乗り移ると、血の臭いが鼻を突くが、それもすぐに心地よい潮風が洗い流していき。ブーツの音を刻みながら、船内へと続く扉をくぐって。客船は海賊の手によって制圧され、生き残った女たちが、ダイラスの娼館にお目見えするのはそう遠くない話で………)
ご案内:「セレネルの海」からイーリスさんが去りました。