2018/11/18 のログ
ご案内:「ゾス村」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 夕方の村で、子供達が、等間隔に距離を開けて並んでいる。
子供達は肩で息をしており、中には立っている事ができず、その場でしゃがみこんでいる者もいる。
その列の前方にいるのは、男。
木剣を手に、子供達に指示を出す。
指示といっても、最早訓練は終わり、出す指示は終わりの指示だが。

「はい、これで今日の訓練は終わり。
動き方やその他気になる所は紙で配ったから、各自自分の動きを見つめ直すこと」

はーい、と子供達の声が重なって、彼等は三々五々に散っていく。
それをみやりつつ、男は近くの家屋の壁によりかかる。
はぁ、という溜息は、気疲れの溜息。

「何だかんだ、こっち来ちゃってるなあ」

前にゾス村で、子供達に剣を教えた時はこれっきりのつもりだったのだが。
何だかんだ気になって、何回か来てしまっている。
何時かは、これも打ち切らないとと思うのだが。

「さて、どうしたものか」

クレス・ローベルク > 「(それにしても……)」

気配を探ると、やはりというべきか、遠巻きにこちらを眺める警戒の気配がある。
敵意はない、だけマシだが。

「(気持ちは解るけどねえ)」

あちらからすれば、自分の子供をぽっと出の人間が面倒を見ているのだ。
警戒しないほうがおかしいし、実際男だってエロいことを目論もうとした事がないでもない。
結果としては諦めただけで、あの中の子供の内、何人かが男の子供を産んだという可能性が無いわけではないのだ。

「とはいえ、もうそんな気持ち無いから、勘弁してほしいなあ」

無理だろうなーと溜息をついて。
暫く疲れた身体を休めることにする。

クレス・ローベルク > 『おーい、クレスさんやー!』

と、少し嗄れた声がこちらを呼んでいる。
そちらを見ると、今日逗留予定の老夫婦の夫の方が、こちらを呼んでいる。

『今日の飯作るで、手伝ってくれんかあ』

「はいはい。今行きますよ、お爺さん」

そう言って、老人の後をついていく。

ご案内:「ゾス村」からクレス・ローベルクさんが去りました。