2017/10/06 のログ
ご案内:「ゾス村」にクトゥワールさんが現れました。
クトゥワール > 夜半に訪れた、村にある宿泊施設のうちの一つはどちらかと言うと閑散としていた。
そういう店を選んだので意外ではないが、店の雰囲気に染まりきった店員は同じような陰気さを纏っている。
まるで客が来ることを望んでいないかのような視線を、紅眼に絡めて、

「麦酒と…。つまみはあるものをくれ」

部屋を取るより先に、併設されているテーブルスペースに腰を降ろして言う。
自分以外の客も居ないわけではないがまばらだ。頼み方も雑だが、却ってこの陰気な店には合うだろう。

「こういうのも、情緒というのかな」

皮肉っぽく言いながら窓の外に目をやる。注文の品を待つ。